#8000が24時間つながるのは5県だけ。#7119の応答率は47%〜99%
夜中に子どもが熱を出した。救急車を呼ぶほどではなさそうだけれど、朝まで待っていいのか分からない。そんなときの電話相談が「#8000」と「#7119」ですが、何時までつながるのか、そもそも自分の県で使えるのかは都道府県ごとにばらばらで、まとめて確認できる表がありませんでした。厚生労働省の実施状況一覧(令和8年5月22日現在)と総務省消防庁の実施団体調査(令和8年7月)を全件突き合わせ、週あたりの受付時間や「電話がつながった割合」まで計算しました。
結論から書きます。子ども向けの#8000は47都道府県すべてにありますが、24時間つながるのは5県だけで、多くの県は平日19時から翌朝8時までです。年齢を問わない#7119は41地域で実施され、7地域は24時間ではなく、電話が通じた割合(応答率)は地域によって2倍近い開きがあります。この記事では、かける順番、県別の受付時間と電話番号、つながらないときの逃げ道を1ページにまとめます。
夜に子どもが熱を出したら、どの順番で電話するか
先に順番だけ押さえておきます。ここで大事なのは、電話相談は「救急車を呼ぶかどうか迷ったとき」の窓口で、迷う余地がない症状のときに使うものではない、という点です。
#8000は何時まで?47都道府県の受付時間と電話番号【早見表】
厚生労働省が公表している実施状況一覧(令和8年5月22日現在)を、平日・土曜・日祝の3列に整理し、1週間あたりの受付時間を計算しました。祝日は日曜と同じ扱いです。表は横にスクロールできます。黄色の行は24時間365日の県です。
| 都道府県 | 平日 | 土曜 | 日曜・祝日 | 週の合計 | 一般回線の番号 |
|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 91時間(54%) | 011-232-1599 |
| 青森県 | 18:00〜翌8:00 | 13:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 113時間(67%) | 017-722-1152 |
| 岩手県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 91時間(54%) | 019-605-9000 |
| 宮城県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 91時間(54%) | 022-212-9390 |
| 秋田県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 91時間(54%) | 018-895-9900 |
| 山形県 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 98時間(58%) | 023-633-0299 |
| 福島県 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 98時間(58%) | 024-521-3790 |
| 茨城県 | 24時間 | 24時間 | 24時間 | 168時間(100%) | 050-5445-2856 |
| 栃木県 | 16:00〜翌10:00 | 24時間 | 24時間 | 138時間(82%) | 028-623-3511 |
| 群馬県 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 108時間(64%) | 03-6735-8835 |
| 埼玉県 | 24時間 | 24時間 | 24時間 | 168時間(100%) | 048-833-7911 |
| 千葉県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 91時間(54%) | 043-242-9939 |
| 東京都 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 118時間(70%) | 03-5285-8898 |
| 神奈川県 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 118時間(70%) | 050-3490-3742 |
| 新潟県 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 108時間(64%) | 025-288-2525 |
| 富山県 | 19:00〜翌9:00 | 13:00〜翌9:00 | 9:00〜翌9:00 | 114時間(68%) | 076-444-1099 |
| 石川県 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 118時間(70%) | 076-238-0099 |
| 福井県 | 19:00〜翌9:00 | 13:00〜翌9:00 | 9:00〜翌9:00 | 114時間(68%) | 0776-28-2177 |
| 山梨県 | 19:00〜翌7:00 | 15:00〜翌7:00 | 9:00〜翌7:00 | 98時間(58%) | 055-226-3369 |
| 長野県 | 19:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 113時間(67%) | 026-235-1818 |
| 岐阜県 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 118時間(70%) | 058-240-4199 |
| 静岡県 | 24時間 | 24時間 | 24時間 | 168時間(100%) | 054-201-9910 |
| 愛知県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 91時間(54%) | 052-962-9900 |
| 三重県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 102時間(61%) | 059-232-9955 |
| 滋賀県 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 9:00〜翌8:00 | 107時間(64%) | 077-524-7856 |
| 京都府 | 19:00〜翌8:00 | 15:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 95時間(56%) | 075-661-5596 |
| 大阪府 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 91時間(54%) | 06-6765-3650 |
| 兵庫県 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 108時間(64%) | 078-304-8899 |
| 奈良県 | 18:00〜翌8:00 | 13:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 113時間(67%) | 0742-20-8119 |
| 和歌山県 | 19:00〜翌9:00 | 9:00〜翌9:00 | 9:00〜翌9:00 | 118時間(70%) | 073-431-8000 |
| 鳥取県 | 24時間 | 24時間 | 24時間 | 168時間(100%) | 0857-26-8990 |
| 島根県 | 19:00〜翌9:00 | 9:00〜翌9:00 | 9:00〜翌9:00 | 118時間(70%) | 03-3478-1060 |
| 岡山県 | 19:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 103時間(61%) | 086-801-0018 |
| 広島県 | 19:00〜翌8:00 | 17:00〜翌8:00 | 17:00〜翌8:00 | 95時間(56%) | 082-555-8870 |
| 山口県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 91時間(54%) | 083-921-2755 |
| 徳島県 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 108時間(64%) | 088-621-2365 |
| 香川県 | 24時間 | 24時間 | 24時間 | 168時間(100%) | 087-823-1588 |
| 愛媛県 | 18:00〜翌8:00 | 13:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 113時間(67%) | 089-913-2777 |
| 高知県 | 20:00〜翌1:00 | 20:00〜翌1:00 | 20:00〜翌1:00 | 35時間(21%) | 088-873-3090 |
| 福岡県 | 19:00〜翌7:00 | 12:00〜翌7:00 | 7:00〜翌7:00 | 103時間(61%) | 092-731-4119 |
| 佐賀県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 91時間(54%) | 0952-24-2200 |
| 長崎県 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 108時間(64%) | 095-822-3308 |
| 熊本県 | 19:00〜翌8:00 | 15:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 106時間(63%) | 096-364-9999 |
| 大分県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 102時間(61%) | 097-503-8822 |
| 宮崎県 | 18:00〜翌8:00 | 18:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 108時間(64%) | 0985-35-8855 |
| 鹿児島県 | 19:00〜翌8:00 | 19:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 102時間(61%) | 099-254-1186 |
| 沖縄県 | 19:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 8:00〜翌8:00 | 113時間(67%) | 098-888-5230 |
※厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)について」子ども医療電話相談事業実施状況(令和8年5月22日現在)より作成。週の合計は「平日×5+土曜+日祝」で、祝日の有無は考慮していません。受付時間は変更されることがあるため、実際にかける前に都道府県のページも確認してください。
平日の受付開始は「19時」が半数
平日の開始時刻を数えると、19時が24県で最多、18時が16県。24時間が5県、栃木が16時、高知が20時です。終了は翌朝8時が34県で、富山・福井・和歌山・島根は翌9時、山梨・福岡は翌7時、栃木は翌10時まで。高知は翌1時で終わり、そこから朝8時までは#8000が使えません(高知は#7119が24時間なので、そちらに回ります)。
土曜の午後・日祝の昼間は県で大きく違う
平日は夕方以降だけの県がほとんどですが、週末は差が開きます。土曜に14時までに受付が始まる県は20県で、残りの27県は平日と同じ夕方からです。日曜・祝日は33県が昼間から(多くは朝8時から)受け付けていますが、北海道・岩手・宮城・秋田・千葉・愛知・大阪・山口・佐賀・京都の10府県は日祝でも19時開始、山形・福島は18時開始で、休日の昼間は#8000が使えません。
| 週あたり受付時間 | 都道府県 |
|---|---|
| 168時間(24時間365日) | 茨城・埼玉・静岡・鳥取・香川 |
| 138時間 | 栃木(平日16時〜翌10時、土日祝24時間) |
| 118時間 | 東京・神奈川・石川・岐阜・和歌山・島根 |
| 102〜114時間 | 青森・群馬・新潟・富山・福井・長野・三重・滋賀・兵庫・奈良・岡山・徳島・愛媛・福岡・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄 |
| 91〜98時間 | 北海道・岩手・宮城・秋田・山形・福島・千葉・山梨・愛知・京都・大阪・広島・山口・佐賀 |
| 35時間 | 高知(毎日20時〜翌1時) |
週91時間(毎日19時〜翌8時)のグループには千葉・愛知・大阪という大都市圏が入っています。一方で24時間の5県は茨城・埼玉・静岡・鳥取・香川。子どもの数と受付時間は比例していません。日本小児科医会の令和6年度報告書でも、年少人口あたりの相談件数は最多の茨城(月16.4件/千人)と最少の北海道(同2.1件)で8倍の差があり、その理由として「実施時間帯が短い」「回線数が少ない」が県へのヒアリングで挙がっています。
#7119は何時まで?41地域の受付時間と「応答率」【早見表】
#7119は総務省消防庁が推進する「救急安心センター事業」で、実施主体は都道府県や市です。消防庁が毎年まとめている実施団体基本情報調査(令和8年7月)から、受付時間・応答率・年間の入電件数を抜き出しました。応答率は「かかってきた電話のうち応答できた割合」で、消防庁の調査票では入電総数と応答できた件数から算出されています。黄色の行は24時間ではない地域、赤いバッジは応答率85%未満です。
| 地域 | 受付時間 | 応答率 | 年間の入電 | 住民100人あたり | 開始 |
|---|---|---|---|---|---|
| 札幌市周辺(10市町村) | 24時間365日 | 86.0% | 123,714件 | 5.6件 | 2013年10月 |
| 青森県 | 24時間365日 | 92.5% | 12,670件 | 1.0件 | 2024年8月 |
| 岩手県 | 24時間365日 | 97.7% | 15,261件 | 1.3件 | 2025年4月 |
| 宮城県 | 24時間365日 | 92.7% | 52,374件 | 2.3件 | 2017年10月 |
| 山形県 | 毎日18時〜翌8時 | 84.4% | 6,465件 | 0.6件 | 2024年4月 |
| 福島県 | 24時間365日 | 98.8% | 26,236件 | 1.4件 | 2023年4月 |
| 茨城県 | 24時間365日 | 97.4% | 142,081件※#8000と合算 | 5.0件 | 2018年10月 |
| 栃木県 | 平日16時〜翌10時、土日祝10時〜翌10時 | 93.3% | 25,282件 | 1.3件 | 2024年4月 |
| 群馬県 | 24時間365日 | 95.3% | 13,424件※半年分 | — | 2025年10月 |
| 埼玉県 | 24時間365日 | 93.9% | 344,141件 | 4.7件 | 2017年10月 |
| 千葉県 | 24時間365日 | — | 未集計 | — | 2023年11月 |
| 東京都(島しょ部を除く) | 24時間365日 | 83.5% | 602,621件※令和7年中 | 4.3件 | 2007年6月 |
| 神奈川県 | 24時間365日 | 94.0% | 355,750件 | 3.9件 | 2024年11月 |
| 新潟県 | 月〜土18時〜翌8時、日祝8時〜翌8時 | 82.2% | 20,040件 | 0.9件 | 2017年12月 |
| 富山県 | 平日19時〜翌9時、土13時〜翌9時、日祝9時〜翌9時 | 47.1% | 18,644件 | 1.8件 | 2024年5月 |
| 石川県 | 24時間365日 | 92.6% | 2,643件※2か月分 | — | 2026年2月 |
| 福井県 | 24時間365日 | 92.9% | 8,384件 | 1.1件 | 2024年10月 |
| 山梨県 | 24時間365日 | 96.7% | 35,817件 | 4.4件 | 2023年10月 |
| 長野県 | 平日19時〜翌8時、土日祝8時〜翌8時 | 85.8% | 22,012件 | 1.1件 | 2023年10月 |
| 岐阜県 | 24時間365日 | 78.9% | 38,041件 | 1.9件 | 2023年10月 |
| 静岡県 | 24時間365日 | 89.3% | 48,260件 | 1.3件 | 2024年10月 |
| 名古屋市 | 24時間365日 | 79.8% | 75,642件 | 3.2件 | 2024年7月 |
| 滋賀県 | 24時間365日 | 96.3% | 10,579件※半年分 | — | 2025年10月 |
| 京都府 | 24時間365日 | 90.6% | 67,947件 | 2.6件 | 2020年10月 |
| 大阪府 | 24時間365日 | 81.6% | 428,104件 | 4.8件 | 2009年10月 |
| 兵庫県 | 24時間365日 | 98.1% | 203,147件 | 3.7件 | 2017年10月 |
| 奈良県 | 24時間365日 | 94.7% | 71,018件 | 5.4件 | 2009年10月 |
| 和歌山県田辺市周辺(10市町) | 24時間365日 | — | 非公表 | — | 2013年4月 |
| 鳥取県 | 24時間365日 | 84.0% | 6,971件 | 1.3件 | 2018年9月 |
| 岡山県 | 24時間365日 | — | 開始直後 | — | 2026年7月 |
| 広島県(大崎上島町を除く) | 24時間365日 | 97.4% | 84,558件 | 2.8件 | 2019年1月 |
| 山口県(岩国市・和木町・萩市・阿武町を除く) | 24時間365日 | 87.7% | 29,090件 | 2.5件 | 2019年7月 |
| 徳島県 | 平日・土18時〜翌8時、日祝24時間 | 97.2% | 10,182件 | 1.4件 | 2019年12月 |
| 香川県 | 24時間365日 | — | 非公表 | — | 2024年4月 |
| 愛媛県 | 24時間365日 | 86.2% | 23,965件 | 1.8件 | 2023年7月 |
| 高知県 | 24時間365日 | 94.9% | 15,893件 | 2.3件 | 2022年8月 |
| 福岡県 | 24時間365日 | 83.7% | 95,697件 | 1.9件 | 2016年6月 |
| 長崎県 | 24時間365日 | 83.9% | 30,288件 | 2.3件 | 2024年8月 |
| 熊本県 | 24時間365日 | 88.8% | 22,439件 | 1.3件 | 2024年5月 |
| 大分県 | 平日・土19時〜翌8時、日祝8時〜翌8時 | 92.9% | 14,449件※9か月分 | — | 2025年7月 |
| 沖縄県(与那国町・北大東村を除く) | 24時間365日 | 89.1% | 25,262件 | 1.7件 | 2024年9月 |
※総務省消防庁「救急安心センター事業(#7119)実施団体基本情報調査一覧(令和8年7月)」より作成。入電・応答率は原則として令和7年度の値。住民100人あたりは入電件数をエリア人口で割ったもので、年度途中に開始した地域は「—」としています。長崎県の受付時間は原資料の「24時間366日」を24時間365日として扱いました。
全域で使えないのは6県、一部だけの県が3つ
実施地域を都道府県に当てはめると、秋田・三重・島根・佐賀・宮崎・鹿児島の6県は全域で未実施です(秋田は消防庁資料で令和8年度の導入予定)。北海道は札幌市周辺の10市町村、愛知は名古屋市、和歌山は田辺市周辺の10市町だけで、北海道の他の地域や愛知の名古屋市以外では#7119につながりません。消防庁の資料では人口カバー率は86.6%(令和7年度末)で、秋田が加わると88.1%になる見込みです。逆に言えば、国民の8人に1人は#7119の圏外にいます。
24時間でない7地域は、#8000と同じ時間割
栃木・新潟・富山・山形・長野・徳島・大分の7地域は24時間ではありません。この7県の#7119の受付時間を上の#8000の表と見比べると、7県すべてで#7119と#8000の時間帯が完全に一致しています(栃木なら平日16時〜翌10時、富山なら平日19時〜翌9時)。つまりこの7県では「#8000が閉まっている時間に#7119へ回す」という逃げ道が使えません。日中は診療所が開いているので実害は小さいものの、たとえば富山の土曜午前や山形の休日昼間は、電話相談の窓口が両方とも閉まっています。
応答率は富山47.1%から福島98.8%まで
応答率を公表している37地域の中央値は92.5%。つまり標準的な地域でも13本に1本はつながらない計算です。富山県は47.1%で、かけた電話の半分以上が応答されていません。年間1万8,644件の入電に対して回線が追いついていないとみられます。次いで岐阜78.9%、名古屋市79.8%、大阪府81.6%、新潟82.2%、東京都83.5%。大都市圏ほど低い傾向があり、入電が年60万件を超える東京都や43万件の大阪府では、6本に1本がつながっていません。
※応答率=応答できた件数÷入電総数。令和7年度(東京都は令和7年中)。
住民100人あたりの入電は札幌市周辺5.6件、奈良5.4件、茨城5.0件(#8000と合算)、大阪4.8件、埼玉4.7件が上位です。奈良と大阪は2009年10月開始で全国でも古い地域で、認知が進むほど入電が増え、回線が追いつかなくなる構図が読み取れます。
なぜ19時台はつながらないのか(全国の時間帯別相談件数)
「話し中でつながらない」には理由があります。日本小児科医会が厚生労働省の事業として全47都道府県の#8000相談データ(令和6年9〜11月、月8万7,885件)を集計した報告書に、1時間ごとの相談件数が載っています。平日1日あたりの件数を並べると、こうなります。
※日本小児科医会「令和6年度#8000情報収集分析事業報告書」表9-2(全国・平日1日あたり)より。
ピークは19時台の441件で、18時台の2.5倍。報告書はこの急な立ち上がりを「利用者が開始を待っていて集中して電話している」ためとみており、同じピークが回線数の飽和による話し中を疑わせるとも書いています。19時開始の県が24県ある以上、19時ちょうどは全国でいちばんつながりにくい時刻です。
逆に22時台には19時台の半分以下、深夜4時台には10分の1まで減ります。緊急でない相談なら、22時を過ぎてからのほうがつながりやすい。日曜・祝日は朝9〜10時台に191件という第2のピークがあり、休日昼間の相談量は夜と同じくらいあります。休日の朝いちばんも混みます。
平日の7時台は1日あたり90件と、深夜の2倍に増える時間帯です。朝になって子どもの様子を見て「やっぱり相談したい」という電話が集まります。ところが山梨・福岡の#8000は翌7時で終了し、高知は翌1時で終わります。この時間帯は#7119(山梨・福岡・高知とも24時間)に回るか、開いている小児科を探す形になります。
つながらないときの4つの逃げ道
話し中や時間外でも、選択肢はあります。順に試してください。
1. #8000の一般回線番号にかける
上の表の右端の番号です。IP電話や一部の携帯プランでは「#」で始まる番号がかからないことがあり、その場合はこちらが正解です。短縮番号と同じ窓口につながります。
2. #7119にかける
実施地域なら#7119は年齢を問いません。子どもの相談にも対応しますし、緊急性が高ければ119番へつないでくれます。ただし応答率の表のとおり、大都市圏では#7119も混みます。
3. ウェブで症状を確認する
日本小児科学会の「こどもの救急(ONLINE-QQ)」は、生後1か月〜6歳の子どもについて、気になる症状をチェックしていくと「今すぐ受診」「朝まで様子を見る」などの目安が出ます。厚生労働省の研究班が監修しています。総務省消防庁の「Q助」も同様の仕組みで、こちらは年齢を問わず、緊急度の判定と医療機関検索ができます。電話が通じるのを待つ間に一度やっておくと、電話で聞かれることの整理にもなります。
4. 迷いが消えないなら119
相談はあくまで「迷ったとき」の窓口です。呼吸が苦しそう、ぐったりして反応が鈍い、けいれんが5分以上続く、生後3か月未満で38度以上の熱、といったときは相談の電話を待たずに119番です。救急隊は判断の専門家であり、相談したうえで「様子見でいい」と言われることもあります。
夜間や休日に受診すると診療報酬の時間外加算・休日加算・深夜加算がつき、就学前の子どもでも薬局込みで最大1,570円ほど上乗せになります。ただし金額で受診を遅らせてはいけない症状があります。時刻別の窓口負担は病院の時間外加算はいくら?18時・22時で窓口負担が変わる早見表にまとめています。
よくある質問
Q. #8000は何時までつながりますか?
A. 都道府県ごとに違います。平日は19時から翌朝8時までが24県、18時からが16県で、茨城・埼玉・静岡・鳥取・香川の5県は24時間365日です。土曜と日祝は昼間から受け付ける県が多く、日祝は33県が昼間から相談できます。高知は毎日20時から翌1時までと全国で最も短く、この記事の表で自分の県を確認してください。
Q. #7119が使えない地域はどこですか?
A. 令和8年7月時点で、秋田・三重・島根・佐賀・宮崎・鹿児島の6県は全域で未実施です(秋田は令和8年度に導入予定)。北海道は札幌市周辺の10市町村、愛知は名古屋市、和歌山は田辺市周辺の10市町だけで実施されています。東京都の島しょ部、広島の大崎上島町、山口の萩市・阿武町、沖縄の与那国町・北大東村も対象外です。
Q. #7119がつながらないときはどうすればいいですか?
A. まず時間外かどうかを確認してください。栃木・新潟・富山・山形・長野・徳島・大分は24時間ではありません。時間内なのにつながらない場合は話し中の可能性が高く、19〜20時台がピークです。子どもの症状なら#8000の一般回線番号、症状の目安ならこどもの救急(ONLINE-QQ)やQ助、緊急性を感じるなら119番へ切り替えてください。
Q. #8000と#7119の違いは何ですか?
A. #8000は厚生労働省の子ども医療電話相談事業で、都道府県が実施し、子どもの症状について看護師などが助言します。47都道府県すべてで実施されています。#7119は総務省消防庁の救急安心センター事業で、都道府県や市が実施し、医師・看護師・救急救命士が年齢を問わず対応します。41地域での実施で、緊急性が高い場合は119番に転送する仕組みがあります。
Q. #8000は昼間もかけられますか?
A. 平日の昼間にかけられるのは24時間実施の5県と、16時から受け付ける栃木だけです。土曜は青森・東京・神奈川・富山・石川・福井・長野・岐阜・奈良・和歌山・島根・愛媛・福岡・沖縄など20県が14時までに受付を始めます。日曜・祝日は33県が昼間から受け付けています。
Q. 高知県では深夜1時以降どこに相談すればいいですか?
A. 高知の#8000は毎日20時から翌1時までで、それ以降は翌20時まで受け付けていません。高知県は#7119を24時間365日実施しているので、深夜1時以降は#7119にかけてください。令和7年度の応答率は94.9%です。
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参考資料
・厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)について」子ども医療電話相談事業実施状況(令和8年5月22日現在)
・公益社団法人日本小児科医会「令和6年度#8000情報収集分析事業報告書【全体版】」(厚生労働省委託、2025年3月)表2-1〜2-3・表6-2・表9-2
・総務省消防庁「救急安心センター事業(#7119)実施団体基本情報調査一覧」令和8年7月現在
・総務省消防庁「救急安心センター事業(#7119)ってナニ?」および「救急安心センター事業(#7119)の全国展開」資料
・日本小児科学会「こどもの救急(ONLINE-QQ)」/総務省消防庁「全国版救急受診アプリ(Q助)」


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