中秋の名月2026は9月25日
満月は27日という2日のズレ
2026年の中秋の名月(十五夜)は9月25日(金)です。ところが本当の満月はその2日後、9月27日午前1時49分。国立天文台のデータで過去18年ぶんを数えたところ、中秋の名月と満月が同じ日になったのは18回中6回だけ。2日もずれるのは2017年以来9年ぶりでした。なぜズレるのかを、暦のしくみから解きます。
この記事でわかること
- 2026年の中秋の名月は9月25日(金)。東京では16時43分に月が昇り、22時38分に南中する
- 満月(望)は9月27日1時49分で、2日ぶんずれる
- ズレるのは、十五夜が旧暦8月15日という「日付」で決まるのに対し、満月は天文現象の「瞬間」で決まるから
- 2010〜2027年の18年でピタリ一致は6回(33%)だけ。最多は「1日ずれ」の9回で、むしろずれるのが普通
- 2026年の十三夜は10月23日(金)。片方だけ見る「片見月」を嫌う風習がある
中秋の名月2026はいつ?9月25日(金)です
2026年の中秋の名月は9月25日(金)。翌26日が土曜日なので、夜ふかしして眺めやすい年といえます。関連する日付を並べると次のようになります。
| 行事・現象 | 2026年の日付 | 備考 |
|---|---|---|
| 中秋の名月(十五夜) | 9月25日(金) | 旧暦8月15日 |
| 満月(望) | 9月27日 1時49分 | 天文学上の満月の瞬間 |
| 秋分の日 | 9月23日(水) | 秋分=9時05分 |
| 十三夜(後の月) | 10月23日(金) | 旧暦9月13日 |
| 十日夜(とおかんや) | 11月18日(水) | 旧暦10月10日 |
東京では16時43分に昇り、22時38分に真南へ
国立天文台が公開している東京の月の出入りによると、9月25日の月は16時43分に東の空から昇り、22時38分に南中(高度50.8度)、翌26日の3時40分に沈みます。同じ日の日の入りが17時34分なので、日没より約50分早く月が顔を出す計算です。夕方の空に低く大きな月が見えたら、それが中秋の名月です。
なぜ中秋の名月と満月は2日もずれるのか
理由は、2つの日付が別々のものさしで決められているからです。
- 中秋の名月=旧暦8月15日。つまりカレンダー上の「日付」です。旧暦では新月(朔)の瞬間を含む日を1日目と数えるので、15日目が自動的に十五夜になります。
- 満月=望の瞬間。太陽・地球・月がこの順にほぼ一直線に並び、月の黄経が太陽の黄経よりちょうど180度進んだ瞬間を指します。日付ではなく時刻です。
ズレの正体は「月の軌道が楕円だから」
新月から満月までの時間は一定ではありません。月の公転軌道が真円ではなく楕円のため、地球に近いところでは速く、遠いところではゆっくり動きます。その結果、朔から望までの長さはおおよそ13.9日〜15.6日の間で変動します。
2026年の場合を実際の数字で見ると、朔は9月11日12時27分、望は9月27日1時49分。その間は15日13時間22分で、平均(約14.77日)よりかなり長い巡りでした。旧暦8月1日は9月11日ですから、15日目は9月25日。満月が来るのはそこからさらに1日半あとになり、日付としては2日ずれる、というわけです。
お月見の風習が定着した江戸時代、月の満ち欠けの正確な時刻を計算できたのは暦をつくる専門家だけでした。庶民が頼れるのは旧暦の日付だけだったため、「旧暦8月15日の月をめでる」という日付基準の行事になったと考えられます。天文学上の満月と食い違うのは、制度としてはむしろ当然のことです。
18年ぶんを数えたら、一致は3回に1回しかなかった
「今年はずれている」と話題になりがちですが、実際はどうなのか。国立天文台の暦要項(二十四節気と朔弦望)から、2010年から2027年までの中秋の名月と満月を1年ずつ突き合わせました。
| 年 | 中秋の名月 | 満月 | ズレ |
|---|---|---|---|
| 2010年 | 9月22日 | 9月23日 | 1日 |
| 2011年 | 9月12日 | 9月12日 | 一致 |
| 2012年 | 9月30日 | 9月30日 | 一致 |
| 2013年 | 9月19日 | 9月19日 | 一致 |
| 2014年 | 9月8日 | 9月9日 | 1日 |
| 2015年 | 9月27日 | 9月28日 | 1日 |
| 2016年 | 9月15日 | 9月17日 | 2日 |
| 2017年 | 10月4日 | 10月6日 | 2日 |
| 2018年 | 9月24日 | 9月25日 | 1日 |
| 2019年 | 9月13日 | 9月14日 | 1日 |
| 2020年 | 10月1日 | 10月2日 | 1日 |
| 2021年 | 9月21日 | 9月21日 | 一致 |
| 2022年 | 9月10日 | 9月10日 | 一致 |
| 2023年 | 9月29日 | 9月29日 | 一致 |
| 2024年 | 9月17日 | 9月18日 | 1日 |
| 2025年 | 10月6日 | 10月7日 | 1日 |
| 2026年 | 9月25日 | 9月27日 | 2日 |
| 2027年 | 9月15日 | 9月16日 | 1日 |
※当ブログの集計。中秋の名月は「秋分を含む旧暦月の15日目」として、国立天文台の暦要項に載る朔の日時と秋分の日時から算出しました。満月は同じ暦要項の「望」の日付です。
内訳は一致が6回、1日ずれが9回、2日ずれが3回。日付がそろったのは2011・2012・2013・2021・2022・2023年の6年だけで、割合にすると3回に1回にとどまります。もっとも多いのは「1日ずれ」で18年の半数。つまりずれているほうが普通で、一致する年のほうが珍しいのです。
そして2日のズレは2016年・2017年・2026年の3回だけ。2026年は9年ぶりの「大きくずれた年」ということになります。
「十五夜=満月」という印象が強いのは、記憶に新しい2021年から2023年まで3年続けて日付が一致したからかもしれません。ただし表のとおり、これは18年で1度きりの珍しい並びでした。
十五夜だけではない——十三夜と十日夜の「三月見」
日本の月見は十五夜だけではありません。中国から伝わった十五夜に対し、十三夜は日本で生まれた独自の風習とされ、「後(のち)の月」とも呼ばれます。
- 十五夜9月25日(金)/旧暦8月15日別名は「芋名月」。里芋の収穫期にあたるため、里芋を供える地域が多く残っています。ススキは稲穂に見立てた依り代(よりしろ)で、月見だんごは満月をかたどったものです。
- 十三夜10月23日(金)/旧暦9月13日別名は「栗名月」「豆名月」。完全な満月ではなく、少し欠けた月を美しいとする感覚は日本独特のものです。2026年は十五夜と同じ金曜日にあたります。
- 十日夜11月18日(水)/旧暦10月10日主に東日本の収穫祭で、稲刈りを終えて田の神を送る行事。月見というより農耕儀礼の色合いが濃く、この3つすべてが晴れると縁起がよいとされました。
十五夜だけ、あるいは十三夜だけを見ることを片見月(かたみづき)・片月見といい、江戸時代には縁起が悪いと嫌われました。2026年は9月25日と10月23日で、ちょうど4週間の間隔です。片方を見たなら、もう片方も——と覚えておくと季節の区切りになります。
よくある質問
Q. 2026年の中秋の名月は何月何日ですか?
A. 9月25日(金)です。旧暦8月15日にあたります。東京では16時43分に月の出、22時38分に南中し、26日の3時40分に沈みます。
Q. 中秋の名月は満月ではないのですか?
A. 2026年は満月ではありません。天文学上の満月(望)は9月27日1時49分で、十五夜から2日後です。十五夜は旧暦の日付で決まるのに対し、満月は月の位置で決まる瞬間なので、両者はしばしば食い違います。2010〜2027年の18年で日付が一致したのは6回だけでした。
Q. なぜ毎年日付が変わるのですか?
A. 中秋の名月は旧暦(太陰太陽暦)の8月15日と決まっており、旧暦の月は新月から新月までの約29.5日で回ります。1年12か月ぶんでは約354日となり、現在の暦の365日と11日ずれるため、新暦に置き換えると毎年日付が動きます。2026年は9月25日ですが、2025年は10月6日でした。
Q. 「中秋」と「仲秋」はどちらが正しいですか?
A. 名月を指すときは「中秋」です。旧暦では7・8・9月が秋で、その真ん中の日=8月15日を「中秋」と呼びます。一方「仲秋」は秋の真ん中の月=旧暦8月そのものを指す言葉で、1か月ぶんの幅があります。したがって特定の一日をいう名月には「中秋の名月」を使います。
Q. 2026年の十三夜はいつですか?
A. 10月23日(金)です。旧暦9月13日にあたり、「後の月」「栗名月」とも呼ばれます。十五夜と十三夜の片方しか見ないことを片見月といい、縁起が悪いとされてきました。
Q. 月見だんごは何個供えるのですか?
A. 十五夜にちなんで15個とする説と、その年の満月の回数にあわせて12個(うるう月のある年は13個)とする説があります。地域差が大きく、関東はまるい団子、関西は里芋を模した細長い団子にあんこを巻く形が一般的です。十三夜には13個を供えます。


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