かき氷の日はなぜ7月25日?──「夏氷」の語呂合わせと、山形40.8℃の記録が由来
毎年7月25日は「かき氷の日」。かき氷の別名「夏氷(なつごおり)」を「な(7)つ(2)ご(5)おり」と読む語呂合わせに加え、1933年のこの日に山形市で当時の日本最高気温40.8℃が記録されたことにちなんだ記念日です。本記事では、かき氷の日の由来から、平安時代の枕草子にまでさかのぼるかき氷の歴史、記録的猛暑が続く2026年夏の楽しみ方までをわかりやすく解説します。
かき氷の日とは?7月25日に制定された理由
かき氷の日は、かき氷の文化を守り広めることを目的に、一般社団法人・日本かき氷協会が制定した記念日です。氷の製造・販売にたずさわる氷業界や、かき氷を提供する飲食店とのつながりを深め、かき氷の素晴らしさを多くの人に伝えることを目指しています。
日付が7月25日になった理由は、大きく2つあります。
①かき氷の別名「夏氷(なつごおり)」を「な(7)つ(2)ご(5)おり」と読む語呂合わせ
②1933年(昭和8年)7月25日に、山形県山形市で当時の日本最高気温40.8℃が記録されたこと
「日本一暑い日」に「日本一おいしく氷を食べよう」という、夏らしい遊び心のある記念日です。
由来①:かき氷の別名「夏氷(なつごおり)」の語呂合わせ
かき氷は、地域や時代によってさまざまな呼び名で親しまれてきました。関西の「かちわり氷」、俳句の夏の季語にもなっている「夏氷(なつごおり)」などがその代表です。
この「夏氷」を数字に当てはめると、な=7、つ=2、ご=5となり、「7月25日」が導かれます。日本の記念日らしい語呂合わせですが、かき氷の日の場合はもうひとつ、気象の歴史に残る出来事が同じ日に重なっているのが特徴です。
由来②:1933年7月25日、山形市で日本最高気温40.8℃を観測
1933年(昭和8年)7月25日、山形県山形市でフェーン現象により気温40.8℃を観測しました。これは当時の日本の最高気温記録で、なんとその後74年間にわたって破られませんでした。
「雪国の山形で日本一の暑さ?」と意外に思うかもしれませんが、日本海側の地域は夏に南寄りの風が山を越えて吹き下りると、乾いた熱風になって気温が急上昇する「フェーン現象」が起こりやすいのです。
日本の最高気温記録の移り変わり
| 記録日 | 地点 | 気温 |
|---|---|---|
| 1933年7月25日 | 山形県山形市 | 40.8℃ |
| 2007年8月16日 | 埼玉県熊谷市・岐阜県多治見市 | 40.9℃ |
| 2013年8月12日 | 高知県四万十市江川崎 | 41.0℃ |
| 2018年7月23日 | 埼玉県熊谷市 | 41.1℃ |
| 2020年8月17日 | 静岡県浜松市 | 41.1℃ |
山形の40.8℃が2007年に熊谷・多治見の40.9℃に更新されるまで、実に74年。それほど突出した記録だったからこそ、「日本一暑かった日」がかき氷の記念日に選ばれたのです。
かき氷の歴史:枕草子の「削り氷」から現代のふわふわ氷まで
かき氷の歴史は非常に古く、約1000年前の平安時代までさかのぼります。清少納言の『枕草子』には、「あてなるもの(上品なもの)」として、削った氷に甘いシロップ(あまづら)をかけた「削り氷(けずりひ)」が登場します。冷凍庫のない時代、冬の氷を「氷室(ひむろ)」で夏まで保存した氷は、貴族だけが口にできる最高級の贅沢品でした。
- 平安時代:貴族の贅沢品「削り氷」枕草子に登場。氷室で保存した天然氷を刀で削り、甘葛(あまづら)をかけて食べた。
- 1869年(明治2年):日本初のかき氷店横浜・馬車道で町田房蔵が「氷水店」を開業。庶民が氷を口にできる時代の幕開け。
- 明治20年(1887年):氷削機の登場村上半三郎が氷削機(初代かき氷機)を発明して特許を取得。かき氷が一気に身近に。
- 昭和30年代〜:家庭にかき氷機が普及手回し式のかき氷機が家庭の夏の定番に。イチゴ・メロン・ブルーハワイのシロップも定着。
- 2010年代〜現在:ふわふわ系・天然氷ブーム台湾式のふわふわかき氷や日光の天然氷など、行列のできる専門店が続々登場。一杯1000円超えの「ごちそうかき氷」も定着。
市販のかき氷シロップの多くは、ベースとなる糖類(果糖ぶどう糖液糖)が共通で、違いは主に着色料と香料です。人間は色と香りから味を強く連想するため、「イチゴ味」「メロン味」と感じ分けているのです。目を閉じて鼻をつまんで食べ比べると、区別がつきにくくなるといわれています。
記録的猛暑の2026年、かき氷で暑さを乗り切る
2026年の夏は、7月中旬から記録的な猛暑が続き、観測史上初めて40℃以上を意味する「酷暑日」が記録されるなど、まさに「かき氷日和」を通り越した暑さになっています。1933年の山形の40.8℃に由来する記念日の年に、各地で40℃超えが相次いでいるのは何とも皮肉な巡り合わせです。
かき氷は水分と糖分を同時にとれて体を内側から冷やせる、理にかなった夏のデザートです。ただし食べ方には少し注意が必要です。
かき氷を急いで食べたときに起こる頭の痛みは「アイスクリーム頭痛」と呼ばれ、正式な医学用語として国際頭痛分類にも掲載されています。冷たさで口の中やのどが急激に冷えると、脳が刺激を勘違いして頭の痛みとして感じるためとされます。防ぐには少しずつゆっくり食べるのがいちばん。また、かき氷だけで熱中症対策は十分ではないので、水分・塩分補給は別途こまめに行いましょう。
よくある質問
Q. かき氷の日はいつで、誰が制定したのですか?
A. 毎年7月25日です。かき氷文化を守り広めることを目的に、一般社団法人・日本かき氷協会が制定しました。
Q. かき氷の日が7月25日になった由来は何ですか?
A. かき氷の別名「夏氷(なつごおり)」を「な(7)つ(2)ご(5)おり」と読む語呂合わせと、1933年7月25日に山形市で当時の日本最高気温40.8℃が記録されたことの2つが由来です。
Q. 山形の40.8℃はいつまで日本記録だったのですか?
A. 1933年から2007年8月16日に埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で40.9℃が観測されるまで、74年間にわたり日本の最高気温記録であり続けました。
Q. かき氷はいつから食べられているのですか?
A. 約1000年前の平安時代からです。清少納言の『枕草子』に、削った氷に甘葛(あまづら)をかけた「削り氷」が上品なものとして登場します。庶民に広まったのは、1869年に横浜・馬車道で日本初のかき氷店が開業した明治時代以降です。
まとめ:日本一暑かった日に、日本一おいしい氷を
7月25日の「かき氷の日」は、「夏氷(なつごおり)」の語呂合わせと、1933年に山形市で記録された当時の日本最高気温40.8℃という、2つの由来を持つ記念日です。平安貴族の削り氷から明治の氷水店、現代のふわふわかき氷まで、かき氷は1000年以上にわたって日本の夏とともにありました。
記録的な猛暑が続く2026年の夏こそ、由来どおり「日本一暑い日においしい氷を」。アイスクリーム頭痛に気をつけつつ、お気に入りの一杯で涼を楽しんでください。


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