窓の結露はいつから始まる?47都市の「朝の窓が濡れ始める日」を平年値で計算した
朝起きて窓を見たら水滴でびっしょり、サッシの溝に水がたまってカーテンの裾まで湿っている。冬の定番の悩みですが、「結露は11月から3月ごろ」という大ざっぱな説明はあっても、「自分の街では何日から始まるのか」「湿度を下げれば何日遅らせられるのか」「複層ガラスなら本当に結露しないのか」を数字で答えているページはありません。この記事では、板硝子協会の結露計算と建築物省エネ法の熱の計算式を使って、気象庁の日別平年値から47都道府県の県庁所在地ごとに「結露が始まる日」「終わる日」「年間の日数」を全部出しました。
2026年9月20日作成(平年値は1991〜2020年)
結露し始める日(室温20℃・湿度60%)
年間の日数
結露の開始が早まる日数(東京)
(札幌・盛岡・長野・青森)
結論:東京は11月17日から。単板ガラスなら4月8日まで144日間、朝の窓が濡れる
「結露が始まる日」を、室温20℃・湿度60%の部屋で、単板ガラスの室内側表面温度が露点温度(12℃)を下回る日と定義して計算しました。単板ガラスの表面温度が12℃を割るのは外気温が8.5℃以下のときです。東京の平年の最低気温が8.5℃を初めて割るのが11月17日で、ここから翌年4月8日まで、平年の最低気温が8.5℃を下回る日が144日続きます。
同じ計算を47都道府県の県庁所在地で行うと、10月に始まるのが札幌・青森・盛岡・秋田・山形・福島・長野の7都市、11月が38都市、12月が鹿児島だけで、那覇は1年を通して単板ガラスでも結露しません(平年の最低気温が1月でも14.4℃あるため)。年間の日数は札幌の215日から鹿児島の100日まで、本土の中で115日の開きがあります。
・東京の結露は11月17日から。鍋や室内干しで湿度70%なら10月30日、湿度50%に保てば12月11日まで遅らせられる
・単板ガラスは全国46都市で結露する。複層ガラス(U値2.9)で結露するのは札幌・盛岡・長野・青森の4都市だけ、Low-E複層は47都市どこでも結露しない
・カーテンを閉めた窓は表面温度がさらに下がるので、東京では10月下旬からカーテンの裏だけ濡れ始める
結露は「外気温が何度になったら」始まるのか
室温20℃・湿度60%の空気は、12℃の物に触れると水滴になる
空気が含める水蒸気の量は温度で決まり、冷やされていくと含みきれなくなった分が水滴になります。この温度が露点温度です。板硝子協会の技術資料によると、室温20℃・相対湿度60%の空気の露点温度は12℃で、ガラスの表面温度が12℃以下になると結露します。同じ資料の計算例では、外気温0℃のとき、透明単板ガラスの室内側表面温度は6.0℃まで下がり、Low-E複層ガラスなら15.5℃にとどまります。
ガラスの表面温度は「室温−(室温−外気温)×U値×0.116」で出る
窓の内側の表面温度は、室温と外気温の差にガラスの熱の通しやすさ(熱貫流率、U値)を掛け、室内側の熱の伝わりにくさ(表面熱伝達抵抗)を掛けた分だけ室温より低くなります。建築物省エネ法の技術情報では、室内側の表面熱伝達抵抗は0.11m²K/W(開口部は内外の合計で0.17)とされています。この記事では板硝子協会の計算例(外気温0℃で単板ガラス6.0℃)を再現できる0.116を使いました。
この式を逆算すると、ガラスの種類と部屋の湿度ごとに「外気温が何度以下で結露するか」が決まります。
| ガラスの種類 | 湿度50% (露点9.3℃) |
湿度60% (露点12.0℃) |
湿度70% (露点14.4℃) |
|---|---|---|---|
| 透明単板ガラス(U値6.0) | +4.6℃以下 | +8.5℃以下 | +11.9℃以下 |
| 透明複層ガラス(U値2.9) | -11.9℃以下 | -3.7℃以下 | +3.3℃以下 |
| Low-E複層ガラス(U値1.7) | -34.4℃以下 | -20.5℃以下 | -8.6℃以下 |
室温はいずれも20℃です。単板ガラスは外気温8.5℃という「秋の冷え込んだ朝」の温度で結露しますが、複層ガラスは氷点下3.7℃、Low-E複層は氷点下20.5℃まで下がらないと結露しません。つまり本土の大半の都市では、複層ガラスに替えた時点でガラス面の結露はほぼ解決します。ただしアルミサッシの枠や複層ガラスの縁(スペーサー部分)はガラス中央より冷たくなるため、枠から先に濡れます。
結露は1日で最も冷える明け方に起きます。気象庁の日別平年値には各日の最低気温があるので、この記事では「平年の最低気温が、そのガラス・その湿度の結露する外気温を下回る日」を結露する日として数えました。前後の日と前後する年もあるので、日付は±1週間の目安として見てください。
47都市の「結露が始まる日」一覧(平年値で計算)
各都市の平年の最低気温から、単板ガラスの窓が結露し始める日を湿度別に出しました。太字の「湿度60%の開始日」がこの記事の基準です。「終わる日」は湿度60%で春に結露が止まる日、「年間日数」は平年の最低気温が8.5℃以下の日数です。「複層で結露する日数」は氷点下3.7℃以下の日数で、複層ガラス(U値2.9)でも湿度60%なら結露する日です。
| 都市 | 湿度70%の開始日 | 湿度60%の開始日 | 湿度50%の開始日 | 終わる日(60%) | 年間日数(60%) | 複層で結露する日数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 9月28日 | 10月13日 | 11月3日 | 5月14日 | 215日 | 88日 |
| 青森 | 10月4日 | 10月18日 | 11月10日 | 5月10日 | 206日 | 17日 |
| 盛岡 | 9月28日 | 10月13日 | 11月2日 | 5月13日 | 214日 | 61日 |
| 仙台 | 10月16日 | 11月1日 | 11月21日 | 4月27日 | 179日 | 0日 |
| 秋田 | 10月9日 | 10月26日 | 11月15日 | 5月1日 | 189日 | 0日 |
| 山形 | 10月7日 | 10月22日 | 11月11日 | 5月4日 | 196日 | 0日 |
| 福島 | 10月15日 | 10月30日 | 11月19日 | 4月26日 | 180日 | 0日 |
| 水戸 | 10月19日 | 11月2日 | 11月23日 | 4月23日 | 174日 | 0日 |
| 宇都宮 | 10月19日 | 11月2日 | 11月21日 | 4月20日 | 171日 | 0日 |
| 前橋 | 10月22日 | 11月8日 | 11月30日 | 4月16日 | 161日 | 0日 |
| 熊谷 | 10月24日 | 11月9日 | 11月30日 | 4月14日 | 158日 | 0日 |
| 千葉 | 11月4日 | 11月23日 | 12月17日 | 4月4日 | 134日 | 0日 |
| 東京 | 10月30日 | 11月17日 | 12月11日 | 4月8日 | 144日 | 0日 |
| 横浜 | 11月6日 | 11月25日 | 12月22日 | 4月3日 | 131日 | 0日 |
| 新潟 | 10月20日 | 11月7日 | 12月1日 | 4月23日 | 169日 | 0日 |
| 富山 | 10月22日 | 11月9日 | 12月3日 | 4月21日 | 165日 | 0日 |
| 金沢 | 10月26日 | 11月14日 | 12月8日 | 4月16日 | 155日 | 0日 |
| 福井 | 10月21日 | 11月9日 | 12月4日 | 4月18日 | 162日 | 0日 |
| 甲府 | 10月21日 | 11月3日 | 11月22日 | 4月15日 | 165日 | 0日 |
| 長野 | 10月10日 | 10月23日 | 11月10日 | 5月3日 | 194日 | 37日 |
| 岐阜 | 10月27日 | 11月14日 | 12月6日 | 4月10日 | 149日 | 0日 |
| 静岡 | 11月4日 | 11月24日 | 12月16日 | 4月3日 | 132日 | 0日 |
| 名古屋 | 10月29日 | 11月16日 | 12月8日 | 4月8日 | 145日 | 0日 |
| 津 | 11月3日 | 11月20日 | 12月16日 | 4月6日 | 139日 | 0日 |
| 彦根 | 10月26日 | 11月14日 | 12月7日 | 4月17日 | 156日 | 0日 |
| 京都 | 10月27日 | 11月15日 | 12月7日 | 4月11日 | 149日 | 0日 |
| 大阪 | 11月7日 | 11月25日 | 12月24日 | 4月2日 | 130日 | 0日 |
| 神戸 | 11月11日 | 11月29日 | 12月26日 | 3月31日 | 124日 | 0日 |
| 奈良 | 10月23日 | 11月10日 | 12月4日 | 4月13日 | 156日 | 0日 |
| 和歌山 | 11月4日 | 11月22日 | 12月22日 | 4月3日 | 134日 | 0日 |
| 鳥取 | 10月20日 | 11月12日 | 12月6日 | 4月20日 | 161日 | 0日 |
| 松江 | 10月23日 | 11月14日 | 12月8日 | 4月16日 | 155日 | 0日 |
| 岡山 | 10月22日 | 11月8日 | 11月29日 | 4月15日 | 160日 | 0日 |
| 広島 | 10月30日 | 11月18日 | 12月11日 | 4月6日 | 141日 | 0日 |
| 山口 | 10月20日 | 11月9日 | 11月29日 | 4月17日 | 161日 | 0日 |
| 徳島 | 11月6日 | 11月24日 | 12月22日 | 4月3日 | 132日 | 0日 |
| 高松 | 10月31日 | 11月18日 | 12月12日 | 4月7日 | 142日 | 0日 |
| 松山 | 11月2日 | 11月20日 | 12月18日 | 4月5日 | 138日 | 0日 |
| 高知 | 11月3日 | 11月21日 | 12月13日 | 3月31日 | 132日 | 0日 |
| 福岡 | 11月10日 | 11月28日 | 12月29日 | 3月26日 | 120日 | 0日 |
| 佐賀 | 10月29日 | 11月17日 | 12月9日 | 4月5日 | 141日 | 0日 |
| 長崎 | 11月12日 | 11月29日 | 12月31日 | 3月24日 | 117日 | 0日 |
| 熊本 | 10月30日 | 11月17日 | 12月7日 | 4月2日 | 138日 | 0日 |
| 大分 | 11月2日 | 11月20日 | 12月15日 | 4月4日 | 137日 | 0日 |
| 宮崎 | 11月7日 | 11月24日 | 12月20日 | 3月24日 | 122日 | 0日 |
| 鹿児島 | 11月17日 | 12月6日 | 1月26日 | 3月14日 | 100日 | 0日 |
| 那覇 | — | — | — | — | 0日 | 0日 |
※那覇は平年の最低気温が1年で最も低い日でも14.4℃で、単板ガラスでも湿度80%(露点16.4℃、外気温14.9℃以下で結露)近くまで上がらない限り結露しません。鹿児島は湿度50%だと1月下旬に平年の最低気温が4.5℃まで下がる数日だけ結露します。
一覧の読み方
- 11月に始まる都市が38で大半です。10月に始まるのは北海道・東北の6都市と長野、12月は鹿児島だけです。
- 湿度が10ポイント違うと、開始日が2〜3週間動きます。東京は70%なら10月30日、60%なら11月17日、50%なら12月11日で、それぞれ18日・24日の差です。窓を替えなくても、湿度を10ポイント下げるだけで結露の始まりを3週間遅らせられます。
- 複層ガラスで結露するのは4都市だけです。札幌は年88日、盛岡61日、長野37日、青森17日。仙台以南の県庁所在地では、複層ガラスの中央部が湿度60%で結露する日は平年値上ありません。
- 終わる日は九州・四国・関西・南関東が3月下旬から4月上旬、北関東・北陸・甲府が4月中旬から下旬、北海道・東北と長野が5月上旬から中旬です。
東京の結露カレンダー(平年値ベース)
- 10月19日厚手のカーテンを閉めた窓に、うっすら水滴(目安)カーテンや家具でガラスがふさがれると、室内の暖かい空気がガラスに届かなくなり、表面温度が下がります。室内側の熱の伝わりやすさが半分になると仮定すると、東京では10月下旬の冷え込んだ朝に、カーテンの裏側だけ結露が始まります。
- 10月30日湿度70%の部屋(鍋・洗濯物の室内干し・加湿器)で結露開始室温20℃・湿度70%の露点温度は14.4℃。単板ガラスは外気温11.9℃で表面がこの温度まで下がるので、東京では平年の最低気温が11.9℃を割る10月30日が開始日です。
- 11月17日湿度60%の部屋(暖房中のふつうのリビング)で結露開始この記事の基準日です。露点温度12.0℃に対して単板ガラスの表面温度が外気温8.5℃で並びます。東京の平年の最低気温が8.5℃を割るのが11月17日です。
- 12月11日湿度50%の部屋(加湿なし・換気多め)でも結露開始露点温度9.3℃。外気温4.6℃を割ると単板ガラスは結露します。東京では12月中旬から、湿度を低めに保っている部屋でも朝の窓が濡れます。
- 1月18日東京で最も冷える朝(平年の最低気温1.1℃)単板ガラスの表面温度は6.8℃まで下がり、室温20℃なら湿度43%で結露します。複層ガラスは13.6℃なので、湿度が67%を超えない限り結露しません。
- 4月8日湿度60%の部屋で結露が終わる日平年の最低気温が8.5℃を上回る日が続くようになり、暖房中のリビングでも朝の結露が止まります。北海道や東北はこれが5月中旬までずれ込みます。
「窓を替えずに」結露を遅らせる3つの数字
湿度を10ポイント下げると、開始が約3週間遅れる
上の表のとおり、東京では湿度70%→60%で18日、60%→50%で24日、結露の始まりが遅れます。冬に湿度を上げる主な原因は、鍋やお湯を沸かす湯気、洗濯物の室内干し、開放型の石油ストーブやガスファンヒーター(燃焼で水蒸気が出る)、そして加湿器です。加湿器の設定を60%から50%にする、室内干しは換気扇のある部屋に限る、鍋のときは換気扇を回す、これだけで開始日が動きます。
寝室は暖房を切ると「室温15℃・湿度70%」になりやすい
寝ている間に暖房を切ると室温は15℃前後まで下がり、呼気と体からの水蒸気で湿度は70%近くまで上がります。この空気の露点温度は9.6℃で、単板ガラスは外気温7.2℃以下で結露します。これは「室温20℃・湿度60%」とほぼ同じ条件なので、寝室の結露はリビングと同じく東京で11月中旬から始まると考えてよいでしょう。朝起きたら寝室の窓を開けて5分換気するだけで、湿った空気を外に出せます。
カーテンを閉めた窓は「外気14℃」でも濡れる
板硝子協会の資料は、厚手のカーテンやハニカムシェード、窓際の家具でガラスがふさがれると、室内の熱がガラスに届かず表面温度が下がると説明しています。室内側の熱の伝わりやすさが半分になると仮定すると、単板ガラスは外気温14.3℃で結露します。東京では10月19日ごろから、カーテンの裏側だけ濡れる時期に入ります。カーテンの裾を床から少し浮かせる、朝一番にカーテンを開けて空気を通す、といった対策はこの理屈です。
・アルミサッシの枠は熱をよく通すため、ガラスより先に、ガラスより低い外気温で結露します。「枠だけ濡れる」時期は上の日付より早く来ます。
・平年値は県庁所在地の気象官署の値です。同じ県でも内陸や山沿いは1〜2週間早く、都心の高層階は遅くなります。
・北向きの窓、風の強い日、放射冷却の強い晴れた朝は、平年値よりガラスが冷えます。
よくある質問
Q. 結露は外気温が何度になると始まりますか?
A. 室温20℃・湿度60%の部屋なら、単板ガラスは外気温8.5℃以下、複層ガラスは氷点下3.7℃以下、Low-E複層ガラスは氷点下20.5℃以下で結露します。湿度が70%なら単板ガラスは外気温11.9℃で結露するので、秋の冷え込んだ朝でも起こります。
Q. 東京の結露はいつからいつまでですか?
A. 平年値で計算すると、室温20℃・湿度60%・単板ガラスの条件で11月17日から翌年4月8日までの144日間です。湿度70%なら10月30日から、湿度50%なら12月11日から始まります。
Q. 複層ガラスにすれば結露はなくなりますか?
A. ガラスの中央部については、仙台以南の県庁所在地では湿度60%で結露する日が平年値上ありません。ただし複層ガラスの縁のスペーサー部分やアルミの枠はガラスより冷たくなるので、枠まわりの結露は残ることがあります。札幌・盛岡・長野・青森では複層ガラスでも真冬に結露する日があります。
Q. 沖縄でも結露しますか?
A. 那覇の平年の最低気温は1年で最も低い日でも14.4℃で、室温20℃・湿度60%の条件では単板ガラスでも結露しません。湿度が80%近くまで上がる部屋なら、1〜2月に結露する可能性があります。
・気象庁「過去の気象データ検索 日別平年値(1991〜2020年)」各気象官署 https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/nml_sfc_d.php?prec_no=44&block_no=47662&year=&month=11&day=&view=(東京・11月の例)
・板硝子協会「板ガラスと光と熱 4-7 板ガラスと結露」(露点温度12℃、外気温0℃で単板ガラス6.0℃・Low-E複層15.5℃、各ガラスの熱貫流率) https://glass-wonderland.jp/cms/wp-content/uploads/2020/10/2024_g04_037-.pdf
・国立研究開発法人建築研究所「平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)第三節 熱貫流率及び線熱貫流率」(表面熱伝達抵抗) https://www.kenken.go.jp/becc/documents/house/3-3_230725_v21.pdf
※露点温度はMagnusの近似式、ガラス表面温度は「室温−(室温−外気温)×U値×0.116」で当サイトが計算しました。各都市の日付・日数は上記の平年値をもとにした当サイトの集計です。


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