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住宅ローン変動金利、10月から引き上げ|返済額はいつ・いくら増える?
大手銀行5行が9月30日、10月に適用する住宅ローン金利を発表しました。変動型はみずほ・りそな・三井住友信託の3行が引き上げ、5行の最優遇金利の平均は1.389%になりました。では、すでに変動金利で借りている人の返済額は、いつ・いくら増えるのか。各行の公式発表と「5年ルール」「125%ルール」の仕組みから、借入額別に計算しました。
この記事の結論
- 10月の変動型(最優遇)は、みずほ1.275%・りそな1.25%・三井住友信託1.7%に上がり、9月に上げた三菱UFJ(1.195%)と三井住友(1.525%)は据え置き。5行平均は前月より0.234%高い1.389%で、全行が1%を超えました。固定10年は5行とも上がり、平均4.104%です。
- 今回の引き上げは6月の日銀利上げ(1.0%)の分です。9月の利上げ(1.25%)の分は、各行が11月に短期プライムレートを上げたあと、12月から2027年春にかけてローン金利に乗ってきます。
- すでに借りている人は、多くの大手行で4月1日・10月1日を基準日に年2回金利が見直されます。10月1日の見直しで上がった金利は、2027年1月の返済分から適用されます(三菱UFJの年2回型、みずほ、三井住友信託で確認)。
- ただし元利均等返済なら「5年ルール」で毎月の返済額はすぐには変わりません。例外は、今回の10月1日が借入から5回目(10回目・15回目…)の10月1日にあたる人で、2027年1月から返済額が再計算されます。4,000万円・35年を0.5%で借りた例では、月103,834円→119,011円(+15,177円、+14.6%)です。
- 返済額が据え置きの人も、中身は変わります。同じ例では、返済額に占める利息の割合が借入当初の約16%から約32%へ倍増し、元金の減りが遅くなっています。
10月の住宅ローン金利|大手5行の変動・固定を一覧
三菱UFJ銀行など大手5行は9月30日、10月に新しく借りる人に適用する住宅ローン金利を発表しました。各行の公式サイトと報道をもとに、契約者の多い変動型と、10年固定型の最優遇金利を並べると次のとおりです。
| 銀行 | 変動(10月) | 変動の前月比 | 固定10年(10月) | 固定10年の前月比 |
|---|---|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | 1.195% | 据え置き | 3.75% | +0.12% |
| 三井住友銀行 | 1.525% | 据え置き | 4% | +0.3% |
| みずほ銀行 | 1.275% | +0.25% | 3.6% | +0.15% |
| りそな銀行 | 1.25% | +0.3% | 4.205% | +0.25% |
| 三井住友信託銀行 | 1.7% | +0.62% | 4.965% | +0.77% |
| 5行平均 | 1.389% | +0.234% | 4.104% | +0.318% |
最優遇金利(年率)。三菱UFJ・三井住友・みずほ・三井住友信託の10月の数字は各行の公式サイトで確認。りそなの10月の数字と前月比は報道(時事通信・テレビ朝日)によります(りそなの公式サイトは10月1日未明の時点で9月分〔変動0.950%・固定10年3.955%〕の表示でした)。三井住友銀行の変動は「最後までずーっと引き下げプラン」の金利で、借入額の50%以上を固定で借りる「バランスパック」なら変動部分は1.325%です。
今回の見直しで、大手5行の変動型はすべて1%を超えました。いちばん上げ幅が大きかったのは三井住友信託銀行で、0.62%の引き上げです。同行の公式サイトでは、10月の変動金利は店頭金利3.375%から年1.675%を引き下げた1.70%となっており、店頭金利の上昇に加えて引き下げ幅(優遇幅)そのものも小さくなったことがわかります。日本経済新聞も、三井住友信託とりそなが優遇幅を見直したと伝えています。
なぜ今、変動金利が上がったのか
変動型の金利は、銀行が優良企業に1年以内で貸すときの金利「短期プライムレート(短プラ)」を基準にしています。三菱UFJ銀行の場合、店頭金利は短プラに1%を足した水準で、10月の店頭金利3.375%は短プラ2.375%+1%です。借り手ごとの金利は、この店頭金利から一定の幅を引いて決まります。
日銀が6月16日に政策金利を1.0%へ上げると、各行は8〜9月に短プラを0.25%引き上げました。その分を、三菱UFJと三井住友は9月の新規借入から、みずほ・りそな・三井住友信託は10月から金利に反映した、というのが今回の構図です。つまり10月の引き上げは「6月の利上げ分」で、9月18日に決まった1.25%への利上げは、まだ含まれていません。
変動を選ぶ人は4人に3人
住宅金融支援機構の調査(2026年1月調査、2025年4〜9月に住宅ローンを利用した人が対象)では、変動型を選んだ人は75.0%で、前回より4.0ポイント減ったものの依然として主流です。一方で、金利が上がったときに返済額がどれくらい増えるかについて「理解しているか少し不安」「よく理解していない」「全く理解していない」と答えた人は合わせて52.0%にのぼります。この記事の後半では、その「どれくらい」を具体的な金額で示します。
利上げから返済額までの「時差」|短期プライムレートの推移
日銀が政策金利を上げても、住宅ローンの金利がすぐに上がるわけではありません。日銀の決定 → 銀行の短プラ改定 → 住宅ローンの基準金利の見直し → 返済への反映という順に、段階的に伝わっていきます。三菱UFJ銀行が公表している短プラの改定と、住宅ローンの基準金利の見直し時期を、2024年からの5回分並べました。
| 日銀の決定 | 短プラの改定(三菱UFJ) | 新規借入の基準金利 | 借入中(年2回型)への反映 |
|---|---|---|---|
| 2024年7月31日政策金利0.25%へ | 2024年9月2日1.475%→1.625% | 2024年10月1日から | 基準日2024年10月1日2025年1月の返済分から |
| 2025年1月24日政策金利0.5%へ | 2025年3月3日1.625%→1.875% | 2025年4月1日から | 基準日2025年4月1日2025年7月の返済分から |
| 2025年12月19日政策金利0.75%へ | 2026年2月2日1.875%→2.125% | 2026年3月1日から | 基準日2026年4月1日2026年7月の返済分から |
| 2026年6月16日政策金利1.0%へ | 2026年8月3日2.125%→2.375% | 2026年9月1日から | 基準日2026年10月1日2027年1月の返済分から |
| 2026年9月18日政策金利1.25%へ | 2026年11月2日2.375%→2.625% | 2026年12月1日から | 基準日2027年4月1日2027年7月の返済分から |
出典:三菱UFJ銀行「短期プライムレートの改定について」(2026年6月16日・9月18日)、「円預金金利及び短期プライムレートの改定について」(2024年7月31日・2025年1月24日・2025年12月19日)、同行「変動金利の基準金利見直しについて」(2024年10月〜2026年12月の各回)。短プラの発表日は日銀の決定日と同じ日です。
2024年の夏から数えると、短プラは5回で合計1.15%上がることになります。そして、日銀の決定から借入中の人の返済に金利が届くまでには、おおむね5か月から10か月かかっていることがわかります。たとえば6月16日の利上げは、2027年1月の返済分でようやく年2回型の人の金利に乗ります。
これからの日程|9月利上げ分はいつ乗るか
- 9月18日日銀が政策金利を1.25%に賛成7・反対2で決定。三菱UFJ銀行は同じ日に、短プラを2.375%→2.625%へ上げると発表しました。
- 10月1日3行が新規の変動金利を上げる/年2回型の基準日みずほ・りそな・三井住友信託の新規借入の金利が上がります(6月利上げ分)。借入中の人(年2回型)は、この日の金利で見直し。
- 11月2日三菱UFJが短プラを2.625%に9月利上げ分の短プラ改定。日経によると大手各行が11月に短プラを見直します。
- 11月上旬ごろ「ご返済のお知らせ」が届く三菱UFJの年2回型は、10月1日基準の新しい金利を載せた返済予定表をこのころ発行(三井住友信託は10月20日に電子交付、郵送は10月21日または28日)。
- 12月1日三菱UFJの新規借入の基準金利が上がる9月利上げ分が新規借入に反映。同行の毎月型で借りている人もこの日が基準日で、2027年2月の返済分から新しい金利です。
- 2027年1月10月1日の見直し分を適用年2回型の人は、この月の返済分から金利が上がります。5年ごとの見直しにあたる人は返済額そのものも変わります。
- 2027年4月1日年2回型の次の基準日9月利上げ分(短プラ2.625%)がここで乗ります。返済への適用は2027年7月の返済分から。
みずほ銀行の新規借入の金利は、3月・9月に見直して4月・10月から適用する仕組みです(基準日以降に短プラが0.5%以上動いた場合は途中でも見直し)。同行の公式サイトにはこう書かれているため、10月に上がったみずほの新規金利は、仕組みのうえでは次は2027年4月が見直しのタイミングになります。
すでに借りている人の返済額はいつ変わる?5年ルールと125%ルール
借入中の人にとって大事なのは、「金利が上がる時期」と「毎月の返済額が変わる時期」が別だということです。元利均等返済の変動金利には、多くの銀行で次の2つのルールがあります。
- 5年ルール:返済額は5年間変わらない金利は年2回(または毎月)見直されても、毎月の返済額は5年ごとにしか見直しません。その間は、返済額の中の「利息」と「元金」の割合だけが変わります。
- 125%ルール:見直しても1.25倍まで5年ごとの見直しで返済額が大きくなる場合も、新しい返済額はそれまでの返済額の125%が上限です。
- 未払利息:利息が返済額を超えたら繰り延べ金利が急に上がり、利息だけで返済額を超えてしまった場合、超えた分は「未払利息」として翌月以降に繰り延べられます。完済時に残っていれば一括で払う必要があります(みずほ銀行)。
元金均等返済には、この2つのルールはありません。金利が上がれば、次の適用月から返済額(利息部分)がそのまま増えます。
「5回目の10月1日」で返済額が再計算される
5年の数え方は銀行によって違いますが、三菱UFJ銀行とみずほ銀行は公式サイトで、借入日から10月1日を5回経過するごとに返済額を再計算し、翌年1月以降の最初の返済分から変更すると説明しています。三菱UFJは「10月1日を1回経過する毎に1年経過したものとみなします」と明記しています。
この数え方に当てはめると、今回の2026年10月1日が「5回目」「10回目」「15回目」の10月1日になる人は、2027年1月から返済額が変わります。借りた時期ごとに整理すると次のとおりです。
| 借りた時期(目安) | 返済額を見直す基準日 | 新しい返済額 |
|---|---|---|
| 2021年10月〜2022年9月ごろ | 2026年10月1日(今回) | 2027年1月の返済分から |
| 2016年10月〜2017年9月ごろ(10年目) | 2026年10月1日(今回) | 2027年1月の返済分から |
| 2011年10月〜2012年9月ごろ(15年目) | 2026年10月1日(今回) | 2027年1月の返済分から |
| 2022年10月〜2023年9月ごろ | 2027年10月1日 | 2028年1月の返済分から |
| 2023年10月〜2024年9月ごろ | 2028年10月1日 | 2029年1月の返済分から |
| 2024年10月〜2025年9月ごろ | 2029年10月1日 | 2030年1月の返済分から |
| 2025年10月〜2026年9月ごろ | 2030年10月1日 | 2031年1月の返済分から |
三菱UFJ銀行・みずほ銀行の「10月1日を5回経過するごと」という説明にもとづく目安です。借入日が10月1日前後の人、2008年12月以前に借りた人、ほかの銀行で借りている人は数え方が異なる場合があるため、手元の返済予定表で「返済額の見直し時期」を確認してください(みずほ銀行は返済予定表とインターネットバンキングで次回の見直し時期を確認できると案内しています)。
金利の種類で、上がる月も違う
三菱UFJ銀行の場合、変動金利には「年2回型」と「毎月型」があり、6月と9月の利上げが適用される時期は次のように分かれます。
| 金利の種類 | 6月利上げ分 | 9月利上げ分 |
|---|---|---|
| 年2回型(4月1日・10月1日が基準日) | 基準日2026年10月1日2027年1月の返済分から | 基準日2027年4月1日2027年7月の返済分から |
| 毎月型(毎月1日が基準日) | 基準日2026年9月1日2026年11月の返済分から | 基準日2026年12月1日2027年2月の返済分から |
みずほ銀行も借入中の人は4月・10月に金利を見直して7月・1月の返済から適用、三井住友信託銀行も4月1日・10月1日を基準日に年2回見直し、10月1日基準の新しい金利で2027年1〜6月分の返済予定表を発行するとしています。大手行の多くで「10月1日の見直し→1月の返済から」という流れは共通しています。
返済額はいくら増える?借入額別に試算
ここからは、元利均等返済の公式で毎月の返済額を計算します。前提は次のとおりです。
毎月返済額 = 借入額 × 月利 ÷ {1 − (1+月利)−返済回数}
(月利=年利÷12、35年=420回。ボーナス返済なし)
- 借入時の金利は0.5%と仮定します(実際の金利は人によって異なります)。
- 金利は、三菱UFJ銀行の年2回型と同じ時期に、短プラと同じ幅で上がったとします。2025年1月返済分から+0.15%、2025年7月から+0.25%、2026年7月から+0.25%、2027年1月から+0.25%(今回の10月見直し分)、2027年7月から+0.25%(9月利上げ分)です。
- 5年ルール・125%ルールにしたがい、返済額は5回目の10月1日の金利・その時点の残高・残りの回数で計算し直します。
今回の10月で返済額が再計算される人(2021年10月〜22年9月ごろに借りた人)
2021年11月から返済を始めた人をモデルにしました。2026年12月までの62回は当初の返済額のまま払い、2027年1月から、そのときの残高・残り358回・金利1.4%で返済額を計算し直します。
| 借入額 | これまでの返済額 | 2027年1月からの返済額 | 増える額(月) | 増加率 |
|---|---|---|---|---|
| 2,000万円 | 51,917円 | 59,506円 | +7,589円 | +14.6% |
| 3,000万円 | 77,876円 | 89,258円 | +11,382円 | +14.6% |
| 4,000万円 | 103,834円 | 119,011円 | +15,177円 | +14.6% |
| 5,000万円 | 129,793円 | 148,764円 | +18,971円 | +14.6% |
4,000万円なら毎月15,177円、年間で約18万円の負担増です。増加率は借入額にかかわらず約15%で、125%の上限(4,000万円なら129,792円)には届きません。つまりこの人たちは、125%ルールで守られる前に、金利上昇分がほぼそのまま返済額に乗ることになります。
しかも、2027年7月の返済分からは9月利上げ分が乗って金利は1.65%になりますが、返済額は次の見直し(2031年10月1日→2032年1月)まで119,011円のままです。4,000万円の例では、2027年7月の返済のうち利息は47,217円で、返済額の約40%を占めます。
それ以外の人は「返済額は同じ、中身が変わる」
5年の節目に当たらない人は、2027年1月に金利が上がっても毎月の返済額はそのままです。ただし中身は変わります。たとえば2022年10月〜23年9月ごろに同じ条件(4,000万円・35年・0.5%)で借りた人の場合、2027年1月の返済103,834円のうち利息は41,872円、元金は61,962円です。借入当初(利息16,666円・元金87,168円)と比べると、同じ額を払っているのに元金は月約2.5万円少なくしか減っていません。
この人の返済額が変わるのは、5回目の10月1日(2027年10月1日)の金利で計算し直す2028年1月です。そのときの金利が1.65%(9月利上げ分まで)のままなら、新しい返済額は124,521円(+20,687円)になる計算です。それまでに日銀がさらに利上げすれば、この金額はもっと大きくなります。
これから借りる人は、銀行によって月1万円近い差
新しく借りる人にとっては、借りる月の金利がそのまま出発点になります。10月の最優遇金利で4,000万円・35年を借りた場合の毎月返済額を、9月の金利と比べました。
| 銀行 | 変動(9月→10月) | 毎月返済額(9月→10月) | 差(月) |
|---|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | 1.195%→1.195% | 116,586円→116,586円 | 変わらず |
| 三井住友銀行 | 1.525%→1.525% | 122,964円→122,964円 | 変わらず |
| みずほ銀行 | 1.025%→1.275% | 113,381円→118,113円 | +4,732円 |
| りそな銀行 | 0.95%→1.25% | 111,985円→117,635円 | +5,650円 |
| 三井住友信託銀行 | 1.08%→1.7% | 114,412円→126,430円 | +12,018円 |
9月の金利は10月の金利から前月比を引いて算出(りそなの9月は公式サイトの0.950%と一致)。最優遇金利は条件を満たした場合の最も低い金利で、実際の金利は審査で決まります。
三井住友信託は0.62%の引き上げで、同じ4,000万円でも毎月の返済額が12,018円増えました。10月時点で最も低い三菱UFJ(1.195%)と最も高い三井住友信託(1.7%)の差は、月9,844円です。さらに9月利上げ分が12月以降に乗ってくると、借りる時期の金利そのものが上がります。10月の5行平均1.389%を起点に、0.25%・0.5%上がった場合を借入額別に並べます。
| 借入額 | 金利1.389%(10月の5行平均) | 金利1.639%(+0.25%) | 金利1.889%(+0.5%) |
|---|---|---|---|
| 2,000万円 | 60,155円 | 62,608円+2,453円 | 65,119円+4,964円 |
| 3,000万円 | 90,233円 | 93,912円+3,679円 | 97,678円+7,445円 |
| 4,000万円 | 120,311円 | 125,216円+4,905円 | 130,238円+9,927円 |
| 5,000万円 | 150,388円 | 156,519円+6,131円 | 162,797円+12,409円 |
借入額が大きいほど、0.25%の違いが月々の差として大きく効きます。5,000万円なら0.25%で月6,000円前後、0.5%で1万円以上の差です。
125%ルールと未払利息|金利がどこまで上がると危ないか
5年ルールと125%ルールは、返済額の急な増加を抑えるしくみです。ただし、みずほ銀行は公式サイトで、見直し後の返済額が125%を上回る場合は利息の返済が優先され返済総額が増えること、返済期間が終わっても未払利息が残れば一括で返済する必要があることを注意点として挙げています。ルールは負担を「減らす」ものではなく、「先に延ばす」ものです。
では、金利がどこまで上がると、125%の上限にかかったり、未払利息が出たりするのでしょうか。35年の元利均等返済で、借入時の金利ごとに計算しました。
| 借入時の金利 | 借入直後に未払利息が出る金利 | 5年後の見直しで125%上限にかかる金利 |
|---|---|---|
| 0.5%仮定の例 | 3.12%を超えると借入時から+2.62% | 2.09%を超えると借入時から+1.59% |
| 1% | 3.39%を超えると借入時から+2.39% | 2.63%を超えると借入時から+1.63% |
| 1.195%三菱UFJの10月 | 3.50%を超えると借入時から+2.30% | 2.85%を超えると借入時から+1.65% |
| 1.389%10月の5行平均 | 3.61%を超えると借入時から+2.22% | 3.06%を超えると借入時から+1.67% |
| 1.7%三井住友信託の10月 | 3.79%を超えると借入時から+2.09% | 3.40%を超えると借入時から+1.70% |
「借入直後に未払利息が出る金利」は、毎月の利息(残高×月利)が当初の返済額を超える金利です。「125%上限にかかる金利」は、5年間は借入時の金利のまま返済し、5年後の見直し時点で金利が表の水準まで上がっていた場合です。いずれも借入額によらず同じ値になります。当ブログ試算。
今の変動金利(1.2〜1.7%)で借りた人は、借入直後なら金利が3.5〜3.8%を超えるまで未払利息は出ません。一方、5年後の見直しで125%の上限にかかるのは、借入時から約1.6〜1.7%上がったときです。今回の2024年以降の上昇幅(短プラで合計1.15%)は、まだこの手前にあります。
前の章の「2021年秋に0.5%で借りた4,000万円」の例でいえば、2027年1月の見直しで125%上限にかかるのは金利が約2.03%を超えた場合でした(実際は1.4%)。見直し後の返済額119,011円で未払利息が出るのは、金利が約4.1%を超えたときです。
未払利息は「利息だけ払って元金が減らない」状態
未払利息が出る水準まで金利が上がると、毎月の返済はすべて利息に回り、元金はまったく減りません。そのうえ払いきれなかった利息が積み上がっていきます。表の水準は今の金利からはまだ遠いものの、元金が減るペースは金利が上がるたびに確実に落ちていきます。「返済額が変わらない=影響がない」ではない点に注意が必要です。
自分の返済額を確かめる4つのポイント
変動金利で借りている人が、今回の見直しの影響を確かめるときに見ておきたい点を整理します。どの対応が合うかは、残高・残り期間・家計の状況によって大きく変わるため、ここでは確認の手順だけを挙げます。
- 返済予定表(ご返済のお知らせ)を見る10月1日基準の新しい金利は、三菱UFJの年2回型なら11月上旬ごろ、三井住友信託なら10月20日(電子交付)以降に届きます。多くの銀行でインターネットバンキングやアプリからも確認できます。
- 金利の種類と、次の返済額の見直し時期を確かめる「年2回型」か「毎月型」かで、金利が上がる月が変わります。あわせて、次に返済額が再計算される時期(5回目の10月1日)も確認しておくと、いつ・いくら増えるかの見通しが立ちます。
- 元金と利息の内訳を見る返済額が同じでも、利息の割合が増えていれば元金の減りは遅くなっています。借入当初の内訳と比べると、金利上昇の影響がわかります。
- +0.5%・+1%になったときの返済額を試算する各行のサイトにある返済シミュレーションで、今の残高と残り期間を入れれば数分で計算できます。繰上返済や固定金利への変更は、手数料や固定金利の水準も含めて比べる必要があるため、迷ったら借入先の銀行に相談するのが確実です。
住宅ローンの変動金利引き上げについてよくある質問
Q. 住宅ローンの変動金利は10月から上がりますか?
A. 新しく借りる人向けの変動金利は、10月にみずほ銀行(1.275%)、りそな銀行(1.25%)、三井住友信託銀行(1.7%)が引き上げました。三菱UFJ銀行(1.195%)と三井住友銀行(1.525%)は9月に上げており、10月は据え置きです。大手5行の平均は1.389%です。
Q. すでに変動金利で借りている人の返済額はいつ変わりますか?
A. 多くの大手銀行では、4月1日と10月1日を基準日に年2回金利を見直し、10月1日の見直し分は翌年1月の返済分から適用されます。ただし元利均等返済なら5年ルールがあるため、毎月の返済額が変わるのは5年ごとの見直しのときです。今回の10月1日が借入から5回目の10月1日にあたる人は、2027年1月の返済分から返済額が変わります。
Q. 9月の日銀利上げ(1.25%)はいつ住宅ローンに反映されますか?
A. 大手各行は11月に短期プライムレートを引き上げ、三菱UFJ銀行は11月2日に2.375%から2.625%にします。同行では新規借入の基準金利が12月1日から、借入中の年2回型は2027年4月1日の見直しで反映され、2027年7月の返済分から適用されます。
Q. 5年ルールと125%ルールとは何ですか?
A. 元利均等返済の変動金利で、金利が変わっても毎月の返済額を5年間変えないのが5年ルール、5年ごとの見直しで返済額が上がる場合も前回の125%までに抑えるのが125%ルールです。返済額が抑えられている間も、利息の割合が増えて元金の減りが遅くなります。元金均等返済には適用されません。
Q. 未払利息はどんなときに発生しますか?
A. 金利が大きく上がり、毎月の利息だけで返済額を超えてしまったときです。超えた分は翌月以降に繰り延べられ、返済期間の終わりに残っていれば一括で返済する必要があります。当ブログの試算では、35年ローンを1.2〜1.7%で借りた直後なら、金利がおよそ3.5〜3.8%を超えると未払利息が出る水準です。
Q. 返済額が変わらないなら、金利が上がっても影響はありませんか?
A. 影響はあります。返済額が同じでも、利息に回る割合が増え、元金が減るペースが落ちます。当ブログの試算では、4,000万円・35年を0.5%で借りた人の場合、返済額に占める利息の割合は借入当初の約16%から2026年末には約32%に増えています。
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出典・参考資料
- 三菱UFJ銀行:住宅ローン金利/ローン金利(店頭表示金利)/金利タイプの選び方(5年ルール・125%ルール)(2026年10月1日現在)
- 三菱UFJ銀行:短期プライムレートの改定について(2026年9月18日)/同(2026年6月16日)/円預金金利及び短期プライムレートの改定について(2025年12月19日)/同(2025年1月24日)/同(2024年7月31日)
- 三菱UFJ銀行:【2026年12月から変更】変動金利の基準金利見直しについて/【2026年9月から変更】/【2026年3月から変更】/【2025年4月から変更】/【2024年10月から変更】
- 三井住友銀行:住宅ローン金利(2026年10月現在)
- みずほ銀行:住宅ローンの金利一覧/変動金利方式の仕組み
- りそな銀行:ローン金利(2026年9月1日現在の表示)
- 三井住友信託銀行:金利一覧/住宅ローン(新たに住宅ローンをご検討のお客さま)/ローン金利の変更について(2026年6月24日)/お借入利率変更による返済予定表の発行スケジュール(2026年9月11日)
- 日本銀行:金融市場調節方針の変更について(2026年9月18日)
- 住宅金融支援機構:住宅ローン利用者の実態調査結果(2026年1月調査)(2026年2月20日)
- 日本経済新聞:住宅ローン変動金利、大手3行が引き上げ 10月平均1.3%超に(2026年9月30日)
- テレ朝NEWS:大手3行 10月から変動金利を引き上げへ 固定金利は大手5行すべてで引き上げ(2026年9月30日)
- 時事通信(Yahoo!ニュース):変動金利、3行引き上げ 固定は全行引き上げ 10月住宅ローン(2026年9月30日)
- テレビ朝日(ANN、Yahoo!ニュース):大手3行 10月から変動金利を引き上げへ 固定金利は大手5行すべてで引き上げ(2026年9月30日)
金利は2026年10月1日時点で各行の公式サイトと報道から確認したもので、今後変わる可能性があります。返済額の試算は元利均等返済の公式による当ブログの計算で、借入時の金利・金利の上がり方・見直し時期は説明のための仮定です。実際の金利・返済額・見直しのルールは契約内容や金融機関によって異なるため、必ず返済予定表や借入先の金融機関でご確認ください。本記事は制度と数字の解説であり、特定の金融商品や借り換え・繰上返済などをすすめるものではありません。アイキャッチ背景:Ximonic (Simo Räsänen)「Low residential next to Wadabori Park in Omiya, Suginami, Tokyo, Japan, 2024 May」(Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0)をトリミング・明るさ調整・文字入れ。


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