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FOMCと日銀の10月会合はどうなる?利上げ確率・日程・連続利上げ
10月最後の週に、米国のFOMCと日本銀行の金融政策決定会合が続けて開かれます。9月はFRBも日銀もそろって利上げしました。10月に続けて上げるのか、ひと休みするのか。日程を日本時間で整理し、市場の織り込み、FRBが1994年以降に利上げの次の会合で何をしてきたかを公式記録から数えました。
この記事の結論
- FOMCは10月27〜28日で、結果は日本時間29日(木)午前3時。日銀は29〜30日で、結果は30日(金)の昼ごろです。今回のFOMCはドットチャート(参加者の金利見通し)を出さない会合、日銀は展望レポートを出す会合です。
- OIS(金利スワップ)から計算した10月の利上げの織り込みは、FRBが31.1%、日銀が11.5%(10月9日時点、MogWatch)。どちらも据え置きが本命で、12月までには米で90%、日本で83%の確率で利上げが織り込まれています。
- FRBが1994年以降に利上げした会合50回のうち、次の会合でも続けて上げたのは30回(60%)。ただし2004〜06年は17回中16回、2015〜18年は9回中0回と、局面でまったく違います。
- 2015年以降の利上げ21回のうち15回は、ドットチャートを出す3・6・9・12月の会合でした。それ以外の会合での利上げ6回は、すべてインフレが急加速した2022〜23年です。
- 日米の組み合わせは4通り。据え置き同士が約61%で最も多く、FRBだけ利上げなら日米の金利差は2.875ポイントへ広がります。
10月のFOMCと日銀会合はいつ?日本時間の日程
FOMC(Federal Open Market Committee、米連邦公開市場委員会)は、米国の中央銀行にあたるFRBが政策金利を決める会議です。日本銀行の金融政策決定会合と同じく、年8回開かれます。10月はFOMCが27〜28日、日銀が29〜30日で、FOMCの結果が日本時間で1日早く出ます。
| 日時(日本時間) | イベント | ポイント |
|---|---|---|
| 10月14日(水)21:30 | 米CPI(9月分) | FOMC前の最後の物価統計 |
| 10月15日(木)21:30 | 米PPI(9月分) | 企業どうしの取引価格 |
| 10月23日(金)8:30 | 全国CPI(9月分) | 日銀が見る日本の物価 |
| 10月27〜28日 | FOMC(米連邦公開市場委員会) | 今回はドットチャートなし |
| 10月29日(木)3:00 | FOMCの結果・声明 | 3時30分から議長の記者会見 |
| 10月29日(木)21:30 | 米GDP速報(7〜9月期)・個人所得と支出(9月分) | FRBが重視するPCE物価もここで出る |
| 10月29〜30日 | 日銀 金融政策決定会合 | 展望レポートを出す会合 |
| 10月30日(金)8:30 | 東京都区部CPI(10月中旬速報) | 日銀の結果と同じ日の朝 |
| 10月30日(金)昼ごろ | 日銀の結果・展望レポート(基本的見解) | 午後に総裁の記者会見 |
| 11月1日(日) | 米国の夏時間が終わる | 以後、米指標は日本時間で1時間遅く |
| 11月10日(火) | 日銀「主な意見」(10月会合分) | 次の利上げの手がかり |
FRB「FOMC日程」、日本銀行「金融政策決定会合の開催日程」、米労働省・米商務省の発表予定、e-Stat公表予定から作成。日銀の結果の公表時刻は決まっておらず、会合の終了しだいです。
FRBの声明は米東部時間の午後2時(日本時間午前3時)に出ます。米国は11月1日に冬時間に切り替わるため、12月のFOMC(12月8〜9日)は日本時間で午前4時です。FOMCの声明やドットチャートの読み方はFOMCとは?わかりやすく解説で、14日のCPIでドル円がどう動いてきたかは米CPIでドル円はどう動く?でまとめています。
政策金利はいま何%?市場の利上げ確率
9月は日米の中央銀行がそろって動きました。FRBは9月16日、全会一致(12対0)で政策金利(FF金利の誘導目標)を0.25%引き上げ、3.75〜4.00%にしました。利上げは2023年7月以来です。日銀は9月18日、反対2票の賛成多数で短期金利の誘導目標を1.25%へ上げました。
| 中央銀行 | いまの政策金利 | 10月の利上げ確率 | 12月までの利上げ確率 |
|---|---|---|---|
| FRB(米国)次回 10月28日 | 3.75〜4.00% | 31.1% | 90.2% |
| 日本銀行次回 10月30日 | 1.25% | 11.5% | 82.8% |
MogWatch(2026年10月9日取引分)。OIS(翌日物金利を交換する金利スワップ)の取引から計算した値で、「12月までに利上げ」は12月会合後の政策金利が今より高い確率。取引の少ない日もあり、計算方法の違う他の指標(FF金利先物など)とは数字がずれることがあります。
FRBの10月利上げ観測は9月の雇用統計でしぼんだ
9月の利上げのあと、市場では「10月も続けて上げるのでは」という見方がありました。流れを変えたのが10月2日の米雇用統計です。9月の雇用者数(農業以外)は前月比2万9千人増にとどまり、失業率は4.2%でした。米労働省は「雇用者数も失業率もほとんど変わらなかった」としています。景気に急ブレーキがかかったわけではありませんが、急いで利上げを重ねる理由も弱まりました。
FRBの声明は、9月に「インフレは高止まりしている」「今回の措置は2%目標へのより早い回帰を後押しする」と書きました。10月の判断は、14日のCPIと29日夜のPCE物価(FOMCの結果の後)が、この見立てを支えるかどうかにかかっています。
日銀は「連続利上げ」の前例がない
日銀の10月利上げの確率が低いのは、過去の例からも説明できます。1998年の新日銀法施行後の利上げ9回のうち、会合を1回も空けずに続けて上げたことは一度もありません。10月1日の短観と「主な意見」も、続けて上げる決め手にはならなかったと受け止められました。くわしくは日銀10月利上げはある?「連続利上げ0回」の歴史で検証しています。注目は利上げそのものより、30日に出る展望レポートの物価見通しです。ここで物価見通しが引き上げられれば、12月の利上げ観測が強まります。
FRBは利上げの次の会合でも上げる?1994年以降50回を集計
FRBは1994年から、政策金利を決めたらその日のうちに公表するようになりました。それ以降、FRBが定例の会合で利上げした50回について、次の定例会合で何を決めたかをFRBの公式記録(政策金利の変更履歴と会合日程)から数えました。
局面ごとに見ると「毎回」か「一度も」か
| 利上げ局面 | 利上げした会合 | 次の会合も利上げ | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1994〜95年 | 6回 | 2回 | 景気過熱を先回りした急ピッチの利上げ |
| 1997年 | 1回 | 0回 | 1回だけで打ち止め |
| 1999〜2000年 | 6回 | 3回 | 前年の利下げから7か月で利上げに転じた |
| 2004〜06年 | 17回 | 16回 | 「慎重なペース」で毎回0.25%ずつ17回 |
| 2015〜18年 | 9回 | 0回 | ドットチャートのある会合だけで9回 |
| 2022〜23年 | 11回 | 9回 | 40年ぶりのインフレで0.75%幅も4回 |
FRB「Open Market Operations」(FF金利誘導目標の変更履歴)と「FOMC Meeting calendars」から筆者が集計。臨時会合での変更(1994年4月の利上げ)は「利上げした会合」に含めず、次の定例会合までの間にあれば「次の会合」の判断には含めていません。2026年9月の利上げは、次の会合がまだ開かれていないため除いています。
全体では60%ですが、平均にはあまり意味がありません。2004〜06年は17回中16回、毎回0.25%ずつ上げる「予告どおり」の利上げでした。反対に2015〜18年は9回中0回で、3か月ごとにしか上げませんでした。2022〜23年は物価が9%台まで上がり、11回中9回が連続利上げでした。
「最初の利上げ」の次の会合は6回中4回が利上げ
| 局面の最初の利上げ | 次の会合 | その後 |
|---|---|---|
| 1994年2月 | 利上げ +0.25%1994年3月22日 | 1か月半後の3月に2回目。年内に計6回、3.00%→5.50% |
| 1997年3月 | 据え置き1997年5月20日 | 1回だけで打ち止め。次の利上げは2年3か月後 |
| 1999年6月 | 利上げ +0.25%1999年8月24日 | 8月に2回目。前年秋の利下げから7か月で転じた点が2026年と似る |
| 2004年6月 | 利上げ +0.25%2004年8月10日 | 8月に2回目。2006年6月まで17会合連続で0.25%ずつ |
| 2015年12月 | 据え置き2016年1月27日 | 2回目は1年後の2016年12月 |
| 2022年3月 | 利上げ +0.50%2022年5月4日 | 5月に0.5%。6月からは0.75%を4回 |
| 2026年9月 | 10月28日に判断2026年10月28日 | 10月28日の会合で2回目があるか |
利下げや据え置きのあとに最初に利上げした6回のうち、次の会合でも上げたのは4回でした。2026年に最も近いのは1999年で、前年秋の利下げから7か月で利上げに転じ、8月に2回目を決めています(2026年は2025年12月の利下げから9か月)。一方、1997年と2015年は1回上げたあと長く止まりました。
ドットチャートのない会合での利上げは「高インフレ期」だけ
もう一つの手がかりが、会合の種類です。FRBは3・6・9・12月の会合で、参加者の金利見通し(ドットチャート)を含む経済見通しを公表します。2015年以降の利上げ21回のうち15回がこの4つの月でした。残る6回(2022年5・7・11月、2023年2・5・7月)はすべて、物価上昇率が大きく2%を超えていた2022〜23年です。10月はドットチャートのない会合なので、ここで上げるなら「2022〜23年のような急ぐ理由がある」と示すことになります。
2026年はどちらに近い?
9月の声明は「インフレは高止まりしている」と書く一方、雇用は伸びが鈍っています。物価の勢いが2022年ほど強くなければ、2015〜18年のように「見通しを出す会合で上げる」パターンに戻る可能性があります。12月8〜9日の会合はドットチャートのある会合で、市場の織り込みが12月に集中しているのはこのためとも読めます。
FOMCと日銀の結果でドル円はどうなる?4つの組み合わせ
ドル円を動かすのは「どちらが利上げしたか」よりも、日米の金利差がどちらに動くかです。10月の結果は次の4通りで、確率の目安は上の織り込みを単純に掛け合わせたものです。
| 組み合わせ | 確率の目安 | 日米の金利差 | ドル円の見方 |
|---|---|---|---|
| FRB 据え置き日銀 据え置き | 約61% | 2.625pt | 今の金利差が続く。材料は声明と会見の「次」の示唆に移り、12月利上げの見方しだいで振れやすい |
| FRB 据え置き日銀 利上げ(1.50%) | 約8% | 2.375pt | 金利差が縮む唯一のパターン。円高方向の材料だが、9月は日銀の利上げ後に円安が進んだ |
| FRB 利上げ(4.00〜4.25%)日銀 据え置き | 約28% | 2.875pt | 金利差が広がる。円安方向の材料で、159〜160円台では為替介入への警戒が強まりやすい |
| FRB 利上げ(4.00〜4.25%)日銀 利上げ(1.50%) | 約4% | 2.625pt | 9月と同じ組み合わせで差は変わらない。発表の順番(FOMCが1日先)で値動きが往復しやすい |
確率の目安はMogWatchの10月の利上げ確率(米31.1%・日11.5%)を独立とみなして掛け合わせた筆者の計算。金利差は米国の誘導目標の中央値から日銀の政策金利を引いた値。見方は過去の傾向にもとづく筆者の整理で、相場の先行きを予想・保証するものではありません。
9月は日米が同じ週に利上げした、1998年の新日銀法施行後で初めてのケースでした(日銀の利上げ9回とFRBの利上げ日を照合)。金利差は変わらず、ドル円はFOMC初日の前営業日(9月14日)の154.55円から、日銀会合の翌営業日(21日)の157.27円へ2.72円の円安でした。日銀が利上げしたのに円安が進んだ理由は日銀が1.25%へ利上げなのに円安?で、FOMCと日銀が同じ週に並んだ過去14回の値動きは日銀とFOMCが同じ週|ダブル会合のドル円で集計しています。
結果より「次」の示唆に注意
据え置きが本命の会合では、決定そのものより、声明の言葉、FOMC議長と日銀総裁の会見での「次の会合」への言い回しで相場が動きます。FOMCの結果が先に出るため、29日未明に米金利とドル円が動き、30日の日銀でもう一度動く、という2段階の値動きになりやすい日程です。
発表の前後は値動きとスプレッドに注意
FOMCの声明・会見の直後や日銀の結果の公表直後は、FX会社の提示するスプレッド(売値と買値の差)が広がったり、注文が想定と違う値段で約定したりすることがあります。発表をまたいでポジションを持つ場合は、量を抑え、損失の上限を決めておくのが基本です。
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FOMCと日銀の10月会合のよくある質問
Q. 10月のFOMCの結果は日本時間の何時に発表されますか?
A. FOMCは2026年10月27〜28日に開かれ、声明は米東部時間28日午後2時、日本時間で10月29日(木)午前3時に公表されます。議長の記者会見は30分後の午前3時30分からです。今回はドットチャート(参加者の金利見通し)を出さない会合です。
Q. 日銀の10月会合の結果はいつ出ますか?
A. 日銀の金融政策決定会合は10月29〜30日で、結果は30日(金)の昼ごろに公表されます。時刻は決まっておらず、会合の終了しだいです。同じ日に展望レポート(基本的見解)が出て、午後に総裁の記者会見があります。
Q. 10月にFRBや日銀が利上げする確率はどれくらいですか?
A. OIS(金利スワップ)から計算したMogWatchの値(10月9日時点)では、10月の利上げ確率はFRBが31.1%、日銀が11.5%です。どちらも据え置きが本命で、12月会合までの利上げはFRBで約90%、日銀で約83%織り込まれています。数字は指標の発表で大きく変わります。
Q. FRBは利上げのあと、次の会合でも続けて上げることが多いですか?
A. 1994年以降、定例会合で利上げした50回のうち、次の会合でも利上げしたのは30回(60%)でした。ただし2004〜06年は17回中16回、2015〜18年は9回中0回と、局面によって大きく違います。
Q. 日銀が10月に利上げしないのはなぜですか?
A. 確定ではありませんが、市場の織り込みは低めです。1998年の新日銀法施行後の利上げ9回で、会合を空けずに続けて上げた例はありません。10月30日は展望レポートを出す会合で、物価見通しの修正が12月以降の判断材料として注目されています。
Q. FOMCと日銀の結果でドル円はどう動きますか?
A. ドル円は日米の金利差の変化に反応しやすく、FRBだけが利上げすれば円安、日銀だけが利上げすれば円高の材料になります。ただし9月のように両方が利上げしても円安が進んだ例もあり、声明や会見での「次」の示唆で動くことが多くあります。
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出典・参考資料
- FRB:FOMC Meeting calendars、Open Market Operations(政策金利の変更履歴)、FOMC声明(2026年9月16日)、FOMC Historical Materials
- 日本銀行:金融政策決定会合の開催日程
- 米労働省(BLS):The Employment Situation – September 2026
- 米商務省経済分析局(BEA):Release Schedule
- 総務省統計局:消費者物価指数の公表予定(e-Stat)
- MogWatch:米国(FRB)の政策金利見通し、日本(日銀)の政策金利見通し(2026年10月9日取引分)
- Frankfurter:ECB参照レートAPI(ドル円)
内容は2026年10月12日時点の情報にもとづきます。FRBの利上げの集計・分類、組み合わせの確率の目安は筆者によるものです。本記事は特定の金融商品や取引をおすすめするものではありません。投資の判断はご自身でお願いします。アイキャッチ背景:Federal Reserve「Eccles Building」(Wikimedia Commons、パブリックドメイン)とSuicasmo「Bank of Japan 20190223.jpg」(Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0)を組み合わせ、トリミング・文字入れ。
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