FX・リスク管理
DMM FXの追証とロスカット|判定時刻・解消期限と入金別の発生率
DMM FXの強制決済は2種類あります。証拠金維持率50%以下で即座に執行されるロスカットと、取引終了時点で維持率100%未満だと発生する追証(追加証拠金)です。見落とされやすいのは追証のほうで、判定は1日1回、翌営業日の朝5時までに解消しないとマージンカットになり、途中でレートが戻っても消えません。DMM FXの公式FAQで判定時刻・期限・解消のしかたを整理し、過去10年のドル円の終値で、入金額ごとに追証が何日出ていたかを数えました。
この記事の結論
- DMM FXは証拠金維持率50%以下でロスカット(未約定の注文も取り消して全ポジションを決済)。70%を下回ると1営業日に1回アラートメールが届きます。
- 毎営業日の取引終了時点で維持率が100%を下回ると追証が発生し、翌営業日の4時59分までに入金か決済で解消しないと、5時00分に全ポジションがマージンカットされます。レートが戻って維持率が100%を超えても追証は消えません。
- 判定は毎営業日の終値で、夏時間なら月曜〜木曜は翌朝6時00分、金曜は翌朝5時50分。金曜の終値で出た追証の期限は翌週火曜の4時59分です。決済で追証に充てられるのは前日終値で計算した必要証拠金の額で、確定した損益は関係ありません。
- 米ドル/円1Lotを必要証拠金ちょうど(約6.3万円)で買って持ち越すと、過去10年(2,600営業日)の終値では46.4%の日で追証が出ていました。1Lotあたり10万円なら3日、15万円なら0日です。
- ロスカットは損失の上限ではありません。週明けの窓や急変では、ロスカットの水準を大きく超えて約定し、入金額以上の損失になることがあります。
DMM FXの強制決済は2種類:ロスカットと追証
| 項目 | ロスカット | 追証→マージンカット |
|---|---|---|
| 条件 | 証拠金維持率が50%以下 | 取引終了時点の維持率が100%未満 |
| 判定のタイミング | 取引時間中ずっと(リアルタイム) | 1日1回、その営業日の終値で判定 |
| 強制決済まで | 即座に全決済 | 翌営業日4時59分までに解消しなければ、5時00分に全決済 |
| 事前の連絡 | 維持率70%割れでアラートメール(1営業日1回)。急変時は届く前に執行されることも | 「追加証拠金発生のお知らせ」と「入金催促通知」の2通 |
| 避ける方法 | 入金・一部決済で維持率を50%超に保つ | 入金・決済・取引応援ポイントの現金化で追証額を0円に |
証拠金維持率は(純資産額-注文証拠金)÷ポジション必要証拠金×100で計算します。ポジション必要証拠金は「現在レート×Lot数×1万通貨÷25」で、レートが動くたびにリアルタイムで変わります。レバレッジは個人口座で25倍固定で、自分で下げることはできません。低いレバレッジで取引したいときは、必要証拠金より多く入金して実質レバレッジを下げます。
2つのうち見落とされやすいのが追証です。ロスカットは50%という遠い線ですが、追証は100%という近い線で、しかも1日1回の判定なので、日中に一時的に下がっただけでは発生せず、取引終了の時点でたまたま下回っていると発生します。ロスカットそのものの仕組みや各社の水準の違いはFXのロスカットとは?で解説しています。
追証の落とし穴:レートが戻っても消えない
DMM FXのFAQは、追証が出たあとにレートが戻って維持率が100%以上になっても、追証の解消にはならないと明記しています。解消できるのは次の3つだけです。
- 方法1入金するDMMのほかのサービスの口座からの振替も含みます。ただしクイック入金のエラーなどで期限までに反映されなかった場合もマージンカットの対象で、あとから取り消してはもらえません。
- 方法2ポジションを決済する決済で追証に充てられるのは「前日終値×1万通貨÷25×決済Lot数」、つまり前日終値で計算した必要証拠金の額です。決済で確定した利益や損失の額は関係ありません。
- 方法3取引応援ポイントを現金化する1,000ポイント以上あれば、1ポイント1円で口座に入れられます。
判定と期限の時刻
判定は毎営業日の取引終了時点の終値です。時刻は夏時間なら月曜〜木曜が翌朝6時00分、金曜が翌朝5時50分、冬時間はそれぞれ7時00分と6時50分。追証額は営業日の切り替えから約30分以内に「資産状況」画面に反映されます。解消期限は翌営業日の4時59分、マージンカットは5時00分です。
公式FAQの例では、金曜の朝に発生した追証(木曜の終値で判定)は土曜の4時59分が期限、土曜の朝に発生した追証(金曜の終値で判定)は翌週火曜の4時59分が期限です。日本の祝日でもレートを配信している日は追証が発生するので、銀行が休みで振込が届かない日は、クイック入金か一部決済で対応します。
もうひとつ、出金との関係にも注意が必要です。出金予約中に追証が出ると、その時点の出金予約はすべて取り消され、追証の解消に充てられます。詳しくはDMM FXの出金はいつ着金?で解説しています。
入金額別:追証は過去10年で何日出たか
米ドル/円を1Lot(1万ドル)、1ドル158.04円(2026年9月24日の終値)で持ち越したとして、1Lotあたりの入金額ごとに「終値で何円逆に動いたら追証になるか」を計算し、2016年9月から2026年9月までのドル円の日足2,600本の終値に当てはめました。値幅は158.04円に対する割合に直して、当時のレートで数えています。
| 1Lotあたりの入金 | 追証が出る値幅(買い) | 追証が出た日(買い) | 追証が出た日(売り) |
|---|---|---|---|
| 必要証拠金ちょうど(25.0倍) | 1銭 | 1,206日 | 1,391日 |
| 10万円(15.8倍) | 3.83円 | 3日 | 2日 |
| 15万円(10.5倍) | 9.04円 | 0日 | 0日 |
| 20万円(7.9倍) | 14.25円 | 0日 | 0日 |
必要証拠金ちょうどの約6.3万円しか入れていないと、終値が1銭でも逆に動いた日はすべて追証です。買いなら46.4%、売りなら53.5%の日で、ほぼ2日に1回は翌朝に追証の通知が届く計算になります。1Lotあたり10万円にすると追証が出る値幅は3.83円まで広がって10年で3日、15万円(実質約10倍)なら9.04円で0日でした。
ロスカット(維持率50%)はもっと先で、ぴったり入金でも3.23円、15万円なら12.08円の逆行です。DMM FXで先に効いてくるのはロスカットではなく追証だということがわかります。ロスカットまでの距離と、そこから逆算した入金額の決め方はFXの入金はいくら必要?必要証拠金ぴったりが危ない理由を実データでで詳しく計算しています。
※計算式(買いの場合):追証水準=(1万×建値-入金額)÷9,600、ロスカット水準=(1万×建値-入金額)÷9,800。売りは値上がり方向に同様に計算。1Lotだけを持ち、ほかに注文やスワップがない前提です。Yahoo Financeの日足の終値ベースで、日中の高値・安値は誤ったティックが含まれるため使っていません。
ロスカットでも入金額以上の損失が出ることがある
ロスカットは「維持率50%の時点で配信しているレート」で執行されますが、DMM FXは損失額を保証するものではないとしています。急変時には本来の水準を大きく下回って約定し、入金した証拠金以上の損失が出ることがあります。
特に注意したいのが週末です。月曜朝7時のオープンレートで維持率が50%以下と判定されると、その時点の最新レートで執行されるため、金曜の終値と月曜の始値の差(窓)がそのまま損失になります。ドル円の週明けの窓の大きさはFXの週明けの窓は平均何pips?で144週分を数えています。国内のFX会社には、マイナスになった残高を帳消しにする「ゼロカット」がありません。その理由は国内FXにゼロカットがない理由を参照してください。
ロスカット・追証を避ける3つの方法
1. 1Lotあたりの入金を厚くする
過去10年の実績では、1Lotあたり15万円(実質10倍前後)で追証は0日でした。1,000通貨のミニ通貨ペアなら10分の1の1.5万円が同じ目安です。入金額の考え方はFXの証拠金維持率の目安は何%?でも解説しています。
2. 逆指値(損切り)を入れておく
ロスカットより手前に自分で決済の逆指値を置いておけば、損失を自分で決めた範囲に抑えられます。ただし逆指値も、相場が飛んだときは不利なレートで約定することがあります。
3. 70%のアラートメールが来たら、その日のうちに動く
アラートは1営業日に1回しか届きません。受け取ったら、入金するか一部を決済して維持率を戻しましょう。取引終了の時点で100%を下回っていれば、翌朝には追証です。
よくある質問
Q. DMM FXのロスカットは何%ですか?
A. 証拠金維持率が50%以下になった時点で、未約定の注文を取り消し、すべての未決済ポジションが強制決済されます。維持率が70%を下回るとアラートメールが届きます(1営業日に1回)。
Q. DMM FXの追証はいつ発生しますか?
A. 毎営業日の取引終了時点の終値で判定し、証拠金維持率が100%を下回っていると発生します。夏時間なら月曜〜木曜は翌朝6時00分、金曜は翌朝5時50分が判定時刻です。
Q. 追証の期限はいつまでですか?
A. 追証が発生した翌営業日の4時59分までです。それまでに入金・決済・ポイントの現金化で追証額を0円にしないと、5時00分に全ポジションがマージンカットされます。金曜の終値で出た追証は翌週火曜の4時59分が期限です。
Q. レートが戻れば追証はなくなりますか?
A. なくなりません。DMM FXは、追証の発生後にレートが戻って維持率が100%以上になっても、追証の解消にはならないとしています。入金、ポジションの決済、取引応援ポイントの現金化のいずれかが必要です。
Q. 追証が出にくい入金額はいくらですか?
A. 米ドル/円1Lotを1ドル158.04円で持ち越す前提で過去10年の終値を数えると、必要証拠金ちょうど(約6.3万円)では買いで46.4%の日に追証が出ていました。1Lotあたり10万円なら10年で3日、15万円(実質約10倍)なら0日です。
Q. ロスカットされたら入金額以上の損失になりますか?
A. なることがあります。ロスカットは維持率50%の時点のレートで執行されますが、急変時や週明けの窓では水準を大きく下回って約定し、預けた証拠金以上の損失が出る場合があります。その場合、不足分は支払う必要があります。
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出典・参考資料
- DMM FX よくあるご質問:ロスカットとはなんですか?/ロスカットと追加証拠金の違い/ロスカットで証拠金がマイナスになることは?/月曜の始値が乖離した場合/アラート通知メール/追加証拠金の判定はいつ?/追加証拠金の解消期限/維持率が100%に回復した場合/何Lot決済したら解消できる?/金曜の朝に追証が出た場合/土曜の朝に追証が出た場合/クイック入金が間に合わなかった場合/証拠金維持率とは
- DMM FX公式:サービス概要(ロスカット・追加証拠金・マージンカットの条件)
- ドル円の日足:Yahoo Finance(JPY=X、2016年9月〜2026年9月の終値2,601本)
本記事はDMM FXの公開情報(2026年9月24日時点)と市場データにもとづく解説で、将来の値動きやロスカットの回避を保証するものではありません。値幅は米ドル/円1Lot・個人口座(レバレッジ25倍)・スワップポイントや他の注文がない前提の計算です。実際の取引では取引ツールの証拠金維持率を確認してください。
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