中日が獲得したライアン・ウォードとは?マイナー通算168本塁打、2025年は3AでMVP
ドジャースは現地9月22日(日本時間23日)、ライアン・ウォード外野手(28)が中日ドラゴンズに移籍すると発表しました。大谷翔平と同じチームで今季メジャーデビューした左の長距離砲です。どんな選手で、なぜドジャースでは出番が少なかったのか、中日の打線に何を足せるのかを、MLBとNPBの公式記録から整理します。
2026年9月23日(日本時間)までの発表・公式記録をもとに作成
784試合
リーグMVP
20試合・打率.218
左打者の最多本塁打
何が起きたのか:ドジャースが中日への移籍を発表
ドジャースは9月16日、ウォードをメジャー出場の前提となる40人枠から外す措置(DFA)をとっていました。そして6日後の現地9月22日(日本時間23日)、中日への移籍を発表。米メディアは、ドジャースが保有していた契約を中日に売却した(金銭での譲渡)と伝えています。
ドジャースの公式Xは9月16日(日本時間17日)、左腕クリス・ブビッチを負傷者リストから戻すため、40人枠を空けるとしてウォードのDFAを発表しました。
The Dodgers have activated LHP Kris Bubic from the injured list and optioned RHP Paul Gervase to Triple-A Oklahoma City. In order to make room on the 40-man roster, the Dodgers designated OF Ryan Ward for assignment.
— Los Angeles Dodgers (@Dodgers) September 16, 2026
移籍は、ドジャース担当のThe Athletic記者ファビアン・アルダヤ氏らが真っ先に伝えました(「ドジャースはDFAしたライアン・ウォードを中日に売却した」)。
Dodgers sold the recently-DFA’d Ryan Ward to the NPB’s Chunichi Dragons.
— Fabian Ardaya (@FabianArdaya) September 22, 2026
中日は2026年シーズンの残りが5試合で、ウォードが中日のユニフォームで試合に出るのは2027年シーズンからになります。9月23日時点で、中日球団の公式サイトに正式発表は出ておらず、年俸・契約年数・背番号は未発表です。
ライアン・ウォードのプロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | ライアン・ウォード(Ryan Ward) |
| 生年月日 | 1998年2月23日(28歳) |
| 出身 | アメリカ・マサチューセッツ州ウースター |
| 大学 | ブライアント大学 |
| ドラフト | 2019年 ドジャース8巡目(全体251位) |
| 投打 | 左打ち |
| ポジション | 左翼手(一塁も守る) |
| 体格 | 5フィート10インチ(約178cm)・200ポンド(約91kg) |
| メジャー初出場 | 2026年4月19日 |
| ドジャースでの背番号 | 67 |
身長178cmは、メジャーの長距離砲としては小柄な部類です。ドラフトも8巡目と下位で、有望株として大きく扱われてきた選手ではありません。そこから本塁打を積み上げてメジャーにたどり着いた「叩き上げ」のタイプです。
年度別成績:3Aで3年連続20本超、2025年は36本で本塁打王
MLB公式の記録から、プロ入り後の成績を並べます(2020年はコロナ禍でマイナーリーグが中止)。
| 年 | 所属(クラス) | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | OPS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2019 | オグデン(ルーキー級) | 49 | .271 | 4 | 23 | .755 |
| 2021 | グレートレイクス(1A上位) | 109 | .278 | 27 | 84 | .876 |
| 2022 | タルサ(2A) | 116 | .255 | 28 | 78 | .805 |
| 2023 | オクラホマシティ(3A) | 139 | .234 | 21 | 95 | .748 |
| 2024 | オクラホマシティ(3A) | 120 | .258 | 33 | 101 | .860 |
| 2025 | オクラホマシティ(3A) | 143 | .290 | 36 | 122 | .937 |
| 2026 | オクラホマシティ(3A) | 106 | .249 | 18 | 82 | .779 |
| 2026 | ドジャース(メジャー) | 20 | .218 | 3 | 12 | .738 |
マイナーの本塁打を足すと4+27+28+21+33+36+18=167本。これに2024年のルーキー級(調整出場の2試合)の1本を足した168本が、報道の「マイナー通算168本塁打」です。2025年は3Aのパシフィックコーストリーグ(PCL)で本塁打と打点の二冠、リーグMVPに選ばれ、マイナー全体の本塁打王に贈られるジョー・バウマン賞も受賞しました。
メジャーでは2026年5月31日のフィリーズ戦で初本塁打。6月10日(現地)のパイレーツ戦では、キャリア初の満塁本塁打で大谷翔平の登板試合を援護し、日本でも話題になりました。
ドジャース公式Xが投稿した、その満塁本塁打の映像です。
RYAN WARD GRAND SLAM. pic.twitter.com/XQbDkD0Cph
— Los Angeles Dodgers (@Dodgers) June 11, 2026
なぜドジャースで出番がなかったのか
3Aでこれだけ打ってもメジャーの出場は20試合・60打席にとどまりました。理由は、ドジャースの選手層の厚さです。
- 指名打者は大谷翔平、一塁はフレディ・フリーマン。ウォードが守れる左翼と一塁、打つだけの指名打者のどれにも、主力が固定されていました。
- 遅咲き:3Aに上がったのは25歳のシーズンで、最初の2023年は打率.234。米MLB Trade Rumorsは、打者有利とされるPCLでは平均を下回る内容だったと指摘しています。
- 2026年は数字が落ちた:3Aで打率.249・18本塁打。外野の有望株が次々に上がってくる中で、40人枠の中の順番が後ろになりました。
2026年だけでも、メジャーへの昇格と3Aへの降格を2往復しています(4月19日昇格→21日降格、5月29日昇格→6月29日降格)。力はあっても枠がない、という典型的な例です。
中日に必要な理由:左打者の本塁打が右打者の半分以下
では、中日はなぜウォードを獲ったのか。NPB公式記録(9月22日現在)で2026年の中日打線を見ると、はっきりした穴があります。
| 2026年 中日の打者 | 打席 | 本塁打 | 1本あたりの打席 |
|---|---|---|---|
| 右打者(38人) | 3,344 | 90本 | 約37打席 |
| 左打者(24人) | 1,762 | 27本 | 約65打席 |
| チーム全体 | 5,106 | 117本 | 約44打席 |
中日のチーム本塁打117本はセ・リーグで阪神と並ぶ2位タイですが、その8割近く(90本)が右打者です。チームの本塁打上位は細川成也24本、サノー22本、石川昂弥11本と右打者が並び、左打者の最多はボスラーの8本(打率.187)でした。
一方でチーム打率.229はリーグ5位、三振1,169はリーグ最多です。ウォードは2025年に3Aで83四球・出塁率.380、2026年も62四球と、四球を選べる長距離砲という点も、この打線に合う要素です。左翼と一塁を守れるので、ボスラーの位置に入る形が想定されます。
・ウォードがいたPCLは、標高の高い球場が多く打者に有利なリーグとして知られています
・中日の本拠地バンテリンドームは、NPBでも本塁打が出にくい球場として知られています
・日本の投手の変化球や配球への対応は、来日してみないとわかりません。2025年に3Aで18打席に1本だった本塁打ペースが、そのまま出るわけではありません
いつから見られる?今後の予定
- 9/22ドジャースが中日への移籍を発表日本時間では9月23日。中日の球団発表・入団会見の日程はこれからです。
- 秋〜冬契約内容・背番号の発表年俸や契約年数は、中日の正式発表を待つ必要があります。
- 2027/2春季キャンプ日本の投手と初めて対戦するのはキャンプとオープン戦です。
- 2027/3公式戦デビュー(見込み)2027年のセ・リーグ開幕から、中日の左の大砲として期待されます。
よくある質問
Q. ライアン・ウォードはいつから中日で試合に出ますか?
A. 2027年シーズンからの見込みです。中日の2026年シーズンは残り5試合で、今季中の出場は予定されていません。
Q. 年俸はいくらですか?
A. 9月23日時点で年俸・契約年数は発表されていません。ドジャースは契約を中日に売却した(金銭での譲渡)と発表しています。
Q. ポジションはどこですか?
A. 本職は左翼手で、一塁も守ります。左打ちです。
Q. メジャーではどんな成績でしたか?
A. 2026年4月19日にデビューし、20試合・60打席で打率.218、3本塁打、12打点、OPS.738でした。6月10日(現地)のパイレーツ戦では満塁本塁打を打っています。
Q. マイナー通算168本塁打は本当ですか?
A. MLB公式の記録で、2019年から2026年までのマイナー成績は784試合で168本塁打です。2025年は3Aで36本塁打を打ち、パシフィックコーストリーグのMVPに選ばれました。
・MLB公式 選手ページ・記録(Ryan Ward、MLB Stats APIの年度別・試合別・異動記録)MLB.com
・NPB公式 2026年度 中日ドラゴンズ個人打撃成績(9月22日現在)NPB
・NPB公式 2026年度 セントラル・リーグ チーム打撃成績NPB
・MLB Trade Rumors「Ryan Ward Acquired By NPB’s Chunichi Dragons」(2026年9月22日)記事
・中日新聞(2026年9月23日)記事
※左右打者別の本塁打・打席数と「1本あたりの打席」は、NPB公式の個人成績(左打者は*印)から当サイトが集計しました。


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