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  4. 北朝鮮が「深刻な事態」と警告、なぜ?境界の越境と警告射撃を年表で

北朝鮮が「深刻な事態」と警告、なぜ?境界の越境と警告射撃を年表で

2026 10/20
ニュース 国際
2026年10月20日
板門店の共同警備区域(北朝鮮が「深刻な事態」と警告、なぜ?)

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ニュース|国際・朝鮮半島

北朝鮮が「深刻な事態」と警告、なぜ?境界の越境と警告射撃を年表で

北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党総務部長が10月19日に談話を出し、韓国との境界付近で「深刻な事態」が起きていると主張しました。北朝鮮兵が南北の軍事境界線(MDL)を越えたとして韓国軍が行っている警告放送や警告射撃に反発し、境界付近への「戦術打撃手段」の増強や、韓国向けの拡声器放送の再開を検討していると表明しています。談話に出てくる回数を期間ごとに分け、韓国軍が公表してきた越境の回数と並べて、境界で何が起きているのかを整理します。

10月19日 金与正氏の談話警告射撃201回と主張拡声器放送の再開を検討韓国軍発表の越境は8〜9月で約50回

2026年10月20日時点/出典:朝鮮中央通信、聯合ニュース(韓国軍合同参謀本部の発表)、AFPほか

この記事の結論

  • 金与正氏は10月19日の談話で、韓国軍が8月1日〜10月17日に警告放送を2,870回、警告射撃を201回行ったと主張し、「越えてはならない一線を越えた」と非難しました。数字は北朝鮮側の主張で、韓国側は確認していません。
  • 談話の数字を期間で分けると、警告射撃は8〜9月の1日あたり約1.8回から、10月1〜17日は約5.4回へと約3倍に増えた計算です。10月15〜17日の3日間だけで全体の約30%にあたる60回余りとしています。
  • 韓国軍の発表では、北朝鮮兵の越境は2025年の1年間で17回、2026年は8月中旬まで0回でしたが、8月に約20回、9月に約30回と急に増えました。北朝鮮が境界付近で進める「国境線の要塞化」の作業中に起きているとみられています。
  • 9月21日には非武装地帯(DMZ)の韓国側で地雷が爆発して韓国軍の3人が負傷し、国連軍司令部は北朝鮮の地雷による休戦協定違反と判断しました。北朝鮮は関与を否定しています。
  • 談話は「検討している」という段階で、10月20日時点で拡声器放送の再開や部隊の増強配備が実際に行われたとは確認されていません。
201回北朝鮮が主張する韓国軍の警告射撃(8/1〜10/17)
2,870回同じく警告放送(8/1〜10/17)
約50回韓国軍が国会に報告した北朝鮮軍の越境(2026年8〜9月)
17回2025年1年間の越境(韓国軍)

北朝鮮側の数字は朝鮮中央通信が配信した談話(英語版)、韓国側の数字は聯合ニュースが伝えた韓国軍合同参謀本部の発表・国会提出資料より。両者は数え方が異なり、そのまま比べることはできません。

目次

金与正氏の「深刻な事態」談話、何を言ったのか

朝鮮中央通信の英語版に載った談話の全文と、聯合ニュース(10月19日20時33分)、AFP(10月19日、20日5時40分更新)の報道をもとに、要点をまとめます。

項目 内容
発表 2026年10月19日、朝鮮中央通信が配信(聯合ニュースは「19日午後」と報道)
発表者 金与正・朝鮮労働党中央委員会総務部長(金正恩総書記の妹)
談話の題名 「われわれは主権の守護について空言を吐かない」(英語版の題名を当サイトが訳したもの)
情勢の説明 「南部国境の情勢は非常に不安定だ」「韓国軍のならず者の無謀な行動で、南部国境に深刻な事態が生じている」
問題にした行為 国境の要塞化作業をしている北朝鮮兵が「境界線を越えた」として、韓国軍が自動小銃や大口径機関銃で警告射撃をし、拡声器で警告放送をしていること
挙げた回数 8月1日〜10月17日:警告放送2,870回・警告射撃201回/10月1〜17日:998回・91回/10月15〜17日:350回超・60回余り
場所 警告放送は韓国陸軍の第2軍団・第3軍団の4個師団(第7・第15・第21・第22歩兵師団)の地域から、警告射撃は主に第21歩兵師団が管轄する非武装地帯内の監視所からと主張
検討するという措置 ①南部国境付近に「戦術打撃手段」を増強配備する ②韓国向けの拡声器放送を再開する ③その他の必要で適切な措置
韓国への言及 李在明政権は「和解」「平和」を掲げながら、尹錫悦前政権を上回る対決姿勢だと非難。「ソウルは必ず後悔し、制御できないほど恐ろしい危険に直面する」と威嚇

北朝鮮は南北の軍事境界線を「国境線」と位置づけ、韓国側を「南部国境」と呼んでいます。談話は、韓国軍の警告射撃や警告放送を「挑発」と呼び、北朝鮮軍が境界線を越えたという韓国軍の判断そのものを「根拠のない言いがかり」としています(聯合ニュース)。

また、9月21日の地雷爆発を「捏造された地雷爆発劇」と呼び、それ以降、韓国軍の「挑発」がよりあからさまになったと主張しました。AFPによると、談話は具体的にどのような攻撃手段を配備するのかは明らかにしていません。

「警告放送」と「宣伝放送」は別のもの

談話が問題にした韓国軍の「拡声器による警告放送」は、境界線に近づいたり越えたりした北朝鮮兵に向けて、引き返すよう呼びかける放送です。韓国軍は交戦規則にもとづき、越境の兆候があれば警告放送を、実際に越えれば警告射撃をして退去させるとしています(聯合ニュース)。

一方、北朝鮮が「再開を検討する」とした拡声器放送は、相手側に向けて流す宣伝放送や騒音放送のことです。南北の宣伝放送は2025年6月に双方が止めています(後述)。

警告射撃201回は本当に増えた?談話の数字を期間で分けると

談話には、全体の回数のほかに「10月1〜17日」と「10月15〜17日」の回数も書かれています。全体から10月分を引けば8〜9月の回数が出せるので、当サイトで期間ごとの1日あたりの回数を計算しました。

期間 日数 警告放送 警告射撃
8月1日〜9月30日 61日 1,872回1日30.7回 110回1日1.8回
10月1日〜17日 17日 998回1日58.7回 91回1日5.4回
うち10月15〜17日 3日 350回超1日約116.7回 60回余り1日約20.0回
合計(8月1日〜10月17日) 78日 2,870回1日36.8回 201回1日2.6回

朝鮮中央通信の談話(英語版)の数字から当サイトが計算。8〜9月の回数は「合計−10月1〜17日」で求めた。10月15〜17日は談話の表記が「350回超」「60回余り」のため、350回・60回として計算した。

8〜9月1.8回/日
10月1〜17日5.4回/日
10月15〜17日約20回/日

北朝鮮が主張する韓国軍の警告射撃(1日あたり)。

10月に入ってから急に増えたという主張

談話の数字どおりなら、警告射撃は8〜9月の1日あたり約1.8回から、10月1〜17日は約5.4回と約3倍になりました。10月1〜17日は全期間78日のうち約22%の日数ですが、警告射撃の約45%がこの期間に集中しています。さらに10月15〜17日の3日間だけで60回余り、全体の約30%にあたります。

警告放送も、8〜9月の1日あたり約30.7回から10月は約58.7回へと約1.9倍です。北朝鮮が談話を出した背景には、こうした「10月に入ってからの増加」を強調する狙いがあるとみられます。

韓国軍の数字とはそのまま比べられない

韓国軍合同参謀本部の情報本部が国会に出した資料では、北朝鮮軍の越境は8月に約20回、9月に約30回でした(聯合ニュース 9月30日)。一方、談話が挙げる8〜9月の警告射撃は110回です。韓国軍は越境した場合に警告射撃をするとしていますが、北朝鮮側の「1回」が射撃1発なのか、1回の越境への対応なのかは談話から分かりません。数え方が違う可能性が高く、2つの数字を並べて「どちらが正しい」とは言えません。

また、談話の数字は北朝鮮が一方的に示したもので、10月20日時点で韓国軍が回数を認めたという報道は確認できていません。10月の越境の回数も、韓国側からはまだ公表されていません。

北朝鮮兵の越境と警告射撃はいつから?2024年以降の年表

北朝鮮兵の越境は、韓国軍が警告射撃で対応するたびに聯合ニュースなどが報じてきました。韓国軍の発表をもとに、年ごとの回数をまとめます。

期間 越境の回数 出典
2024年 10回未満 聯合ニュース 2025/11/20
2025年 17回 聯合ニュース 2026/5/19・8/16
2026年1月〜8月中旬 0回 聯合ニュース 2026/5/19・8/16
2026年8月 約20回 聯合ニュース 2026/9/30
2026年9月 約30回 聯合ニュース 2026/9/30

韓国軍合同参謀本部の発表・国会提出資料を報じた聯合ニュース日本語版より作成。2026年8〜9月の約50回は、2025年1年間の17回の約2.9倍。

  • 2023年末北朝鮮が南北関係を「敵対的な二つの国家」と位置づけ以降、軍事境界線の北側で地雷の埋設や防壁・鉄条網の設置などの「国境化」を進めます(聯合ニュース)。
  • 2024年4月境界線付近で伐採・道路建設・地雷設置を開始韓国軍は、北朝鮮がこの時期から境界線を事実上の「国境線」にする作業を始めたと説明しています(聯合ニュース)。
  • 2024年6月中部戦線で越境が3回、いずれも警告射撃9日・18日・20日に、DMZで作業中の北朝鮮兵が境界線を一時越え、韓国軍の警告放送・警告射撃を受けて引き返しました。韓国軍は「意図的ではない」と判断(聯合ニュース)。
  • 2025年4月8日東部戦線で約10人が越境韓国軍が警告射撃をし、北朝鮮兵は北側に戻りました(聯合ニュース)。
  • 2025年10月19日坡州で約20人が越境警告放送を複数回しても越えたため警告射撃。地雷埋設などの作業中だったとみられています(聯合ニュース)。
  • 2025年11月1か月で10回、韓国は軍事会談を提案11月4〜23日は2日に1回の割合で越境。韓国国防部は境界線の基準を話し合う会談を提案しましたが、北朝鮮は反応していません(聯合ニュース、同)。
  • 2026年1〜8月中旬越境はゼロに2025年は計17回でしたが、2026年は一度も越境がなく、警告射撃もありませんでした(聯合ニュース 5月19日)。
  • 2026年8月中旬今年初めての越境と警告射撃東部戦線で北朝鮮兵数人が越え、韓国軍が警告射撃(聯合ニュース)。9月9日には「1か月で20回以上」と発表されました(同)。
  • 2026年9月約30回、事実上毎日越境は韓国陸軍第21師団が担当する東部戦線の特定の区間に集中し、警告射撃をすると引き返すことが繰り返されています(聯合ニュース)。
  • 2026年9月21日DMZの韓国側で地雷が爆発、3人負傷国連軍司令部は30日、境界線の南側で北朝鮮の対人地雷1発を見つけ、休戦協定違反と判断しました(聯合ニュース)。
  • 2026年10月19日金与正氏が「深刻な事態」談話警告射撃201回などを挙げ、戦術打撃手段の増強配備と拡声器放送の再開を「検討」と表明。

なぜ北朝鮮兵は境界線を越えるのか

境界線の標識が残っていない

南北の軍事境界線は、1953年7月27日に結ばれた朝鮮戦争の休戦協定で定められました。韓国軍によると、当時設置された標識1,292個のうち多くが失われ、今は約200個(約15.5%)しか残っていません(聯合ニュース 2025年12月22日)。草木が生い茂る場所では標識がよく見えず、2024年6月の越境も「道に迷ったもの」とみられていました(聯合ニュース)。

さらに、韓国軍の軍事地図にある境界線と、国連軍司令部が使う基準線は約6割の区間で一致していないとされます。韓国軍は、2つの線が異なる場合は南側の線を基準に対応するよう前線部隊に通知しています(同)。北朝鮮側は「越境していない」と主張しており、どこを境界とみるかの食い違いも摩擦の原因になっています。

国境化の作業が境界線のすぐ近くで続いている

北朝鮮は2024年から、境界線の北側で木を切って見通しを良くする作業や、道路の建設、鉄条網・地雷の設置を進めています。越境の多くは、この作業に動員された兵士が一時的に境界線を越えるケースです。2026年は作業が一段落したとみられ、8月中旬まで越境はありませんでしたが、8月以降は東部戦線の特定区間で繰り返されています。韓国軍合同参謀本部の関係者は9月の段階で、北朝鮮軍の活動に特別な変化があったわけではないとの見方を示していました(聯合ニュース)。

非武装地帯に沿って何重にも張られた韓国側の鉄柵
非武装地帯(DMZ)に沿って続く鉄柵(江原道・乙支展望台付近)。写真:Friar’s Balsam/Wikimedia Commons(CC BY 2.0)

休戦協定は境界線を越えることを禁じている

休戦協定の第1条は、軍事境界線から南北それぞれ2キロずつ下がって非武装地帯(幅4キロ)を設けると定め、軍事休戦委員会の許可なく軍人・民間人が境界線を越えることを禁じています(第1条7項)。非武装地帯の中や外からの敵対行為も禁止されています(同6項)。

韓国国防部は10月7日、北朝鮮による境界線付近の要塞化や越境は休戦協定違反だとして、国連軍司令部と共同で調べ、北朝鮮側に通知する方針を国会に報告しました。ただ、国連軍司令部はこれまで、境界線の北側での活動は休戦協定違反ではないとの見解を示しており、今回の地雷爆発でも違反と判断したのは韓国側で見つかった地雷1発だけでした(聯合ニュース)。

地雷爆発と拡声器、談話の背景にある2つの対立

9月21日の地雷爆発

9月21日、DMZの韓国側で、国連軍司令部の現地調査に向けて危険物を探す作戦をしていた韓国軍の兵士が地雷の爆発でけがをしました(聯合ニュース)。負傷したのは韓国軍の幹部3人です。

  • 9月28日:韓国軍が中間結果を発表。爆発のあった区域に韓国軍の地雷の記録はなく、負傷者の装備から北朝鮮の「木箱地雷」に使われるTNTの成分が検出されたとして、北朝鮮の地雷の可能性が「非常に高い」としました(聯合ニュース)。
  • 9月29日:金与正氏が談話で「自作自演」と関与を否定(聯合ニュース)。
  • 9月30日:国連軍司令部が休戦協定違反と判断。韓国軍は北朝鮮に要塞化作業の中止と謝罪を求めました(聯合ニュース)。
  • 10月14日:韓国国会の国防委員会が、北朝鮮の「地雷挑発」を非難する決議案を与党主導で採択。野党は退席しました(聯合ニュース)。

韓国軍合同参謀本部の関係者は10月2日、地雷爆発の後も北朝鮮が要塞化作業を続けていると明らかにしています。西部戦線の一部では、北朝鮮軍が境界線の南側まで地雷を埋めたとみられる地形の変化も確認されているといいます(聯合ニュース)。

拡声器放送は2025年6月に双方が止めていた

談話が「再開を検討」とした拡声器放送には、次のような経緯があります。

  • 2015年:境界線付近の地雷爆発で韓国軍の下士官が重傷を負った「木箱地雷事件」を受け、韓国軍が対抗措置として拡声器による宣伝放送を行いました(聯合ニュース)。金与正氏は今回の地雷爆発をこの事件になぞらえ「自作自演」と主張しています。
  • 2024年6月:北朝鮮のごみ風船などを受け、韓国軍が約6年ぶりに宣伝放送を再開。北朝鮮も境界付近で騒音放送を流しました(聯合ニュース)。
  • 2025年6月11日:李在明大統領の指示で、韓国軍が午後2時から宣伝放送を中止。北朝鮮も翌12日0時以降、騒音放送が聞こえなくなりました(聯合ニュース)。
  • 2025年8月:韓国軍が4〜5日に固定式の拡声器を撤去。合同参謀本部は9日、北朝鮮も一部で撤去を始めたと発表しましたが(聯合ニュース)、金与正氏は14日の談話で「拡声器を撤去したことはなく、撤去する意向もない」と否定しました(同)。

今回の談話は、止まっている拡声器放送を北朝鮮の側から再開する可能性に触れたものです。聯合ニュースは、北朝鮮が韓国軍の越境への対応を口実に、放送再開を示唆して威嚇したものと受け止められると伝えています。

北朝鮮の警告で今後どうなる?10月20日時点で分かっていること

談話はいずれも「検討している」という表現で、10月20日朝の時点で、北朝鮮が拡声器放送を再開したり、境界付近に新たな兵器を配備したりしたという発表や報道は確認できていません。韓国政府・韓国軍が談話にどう対応するかも、当サイトが確認した範囲ではまだ公式に示されていません。

今後の注目点は次のとおりです。

  • 越境が続くかどうか:韓国軍が10月の越境回数を公表するか、また冬に向けて北朝鮮の作業が止まるかどうか。前回は2025年12月に作業が中断し、2026年3月初めに再開されました(聯合ニュース)。
  • 拡声器放送:北朝鮮が実際に放送を再開するか。再開すれば、2025年6月以降続いてきた双方の放送停止が崩れることになります。
  • 軍事当局間の対話:韓国は2025年11月に境界線の基準を話し合う会談を提案しましたが、北朝鮮は応じていません。偶発的な衝突を防ぐ仕組みがない状態が続いています。
  • 国連軍司令部の対応:韓国国防部は、要塞化や越境について国連軍司令部と共同で調べ、休戦協定違反として北朝鮮に通知する方針です。

数字の扱いには注意を

警告射撃201回などの回数は北朝鮮の主張で、韓国側の発表ではありません。北朝鮮は過去にも韓国への談話で強い言葉を使ってきましたが、談話の表現がそのまま行動に移されるとは限りません。今後の動きは、韓国軍合同参謀本部や国連軍司令部の発表で確かめる必要があります。

談話の報道(X)

AFPBB Newsと日テレNEWSは10月19日、金与正氏が談話で、韓国軍が軍事境界線付近で警告放送や警告射撃を繰り返していると非難し、「深刻な事態」と警告したと伝えました。回数などは北朝鮮側の主張です。

北朝鮮、韓国との境界付近で「深刻な事態」と警告
https://t.co/n1taDLQkkL

— AFPBB News (@afpbbcom) October 19, 2026

金与正氏“韓国軍が軍事境界線付近で警告放送や警告射撃を繰り返している”などと非難する談話発表https://t.co/b3VweLaQiv

— 日テレNEWS NNN (@news24ntv) October 19, 2026

北朝鮮の境界の警告についてのよくある質問

Q. 北朝鮮の「深刻な事態」とはどういう意味ですか?

A. 金与正・朝鮮労働党総務部長が10月19日の談話で、韓国との境界付近の状況を表した言葉です。北朝鮮兵が境界線を越えたとして韓国軍が警告射撃や警告放送をしていることを「挑発」と呼び、「南部国境に深刻な事態が生じている」と主張しました。

Q. 警告射撃201回は本当ですか?

A. 北朝鮮が談話で示した数字で、8月1日〜10月17日の回数としています。韓国側はこの回数を公表しておらず、確認できません。韓国軍が国会に報告した北朝鮮軍の越境は、8月に約20回、9月に約30回でした。

Q. なぜ北朝鮮兵は軍事境界線を越えるのですか?

A. 北朝鮮が境界線の北側で進めている地雷埋設や鉄条網設置などの「国境化」作業の最中に、一時的に越えるケースが多いとみられています。1953年に設置された境界線の標識1,292個のうち約200個しか残っておらず、境界が分かりにくいことも背景にあります。

Q. 北朝鮮は拡声器放送を再開したのですか?

A. 10月20日時点では「再開を検討している」という段階で、実際に再開されたとの発表や報道は確認できていません。南北の宣伝放送は、2025年6月に韓国が中止し、北朝鮮も騒音放送を止めていました。

Q. 9月の地雷爆発とは何ですか?

A. 9月21日、非武装地帯の韓国側で地雷が爆発し、韓国軍の3人が負傷した事件です。国連軍司令部は境界線の南側で北朝鮮の対人地雷を見つけ、休戦協定違反と判断しました。北朝鮮は「自作自演」として関与を否定しています。

Q. 軍事境界線(MDL)と非武装地帯(DMZ)の違いは?

A. 軍事境界線は1953年の休戦協定で定めた南北の境界の線です。非武装地帯は、その線から南北それぞれ2キロずつ下がって設けた幅4キロの緩衝地帯です。休戦協定は、許可なく軍事境界線を越えることを禁じています。

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出典・参考資料

  • 朝鮮中央通信(KCNA):Press Statement of Kim Yo Jong, Department Director of WPK Central Committee(2026年10月19日)
  • 朝鮮戦争休戦協定(Korean Armistice Agreement、1953年7月27日)第1条
  • 聯合ニュース日本語版:金与正氏 韓国向け拡声器放送「再開検討」(10月19日)、北朝鮮軍 8~9月に軍事境界線を約50回侵犯(9月30日)、1カ月で20回以上(9月9日)、今年初の警告射撃(8月16日)、昨年の17回から今年はゼロに(5月19日)
  • 聯合ニュース日本語版:軍事地図と国連軍の南北境界線 6割が不一致(2025年12月22日)、先月だけで10回(2025年12月19日)、国防部 休戦協定違反通知へ(10月7日)、国連軍司令部「休戦協定違反」(9月30日)、地雷爆発の中間結果(9月28日)
  • 聯合ニュース日本語版:北朝鮮が騒音放送を中断(2025年6月12日)、北朝鮮 宣伝用拡声器の撤去開始(2025年8月9日)、金与正氏「拡声器撤去しない」(2025年8月14日)
  • AFPBB News「北朝鮮、韓国との境界付近で「深刻な事態」と警告」(10月19日)

談話の回数の期間別・1日あたりの計算は当サイトによるもので、北朝鮮・韓国の公式な統計ではありません。談話の引用は英語版と聯合ニュース・AFPの日本語訳をもとにしています。写真:アイキャッチ=Travis Wise/Wikimedia Commons(CC BY 2.0)、本文=Friar’s Balsam/Wikimedia Commons(CC BY 2.0)。トリミング・明るさ調整・文字入れあり。

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