FX・祝日の相場
祝日にFXは動く?日本の祝日136日のドル円を10年分数えた
日本の祝日でも、FXは通常どおり取引できます。では祝日のドル円は本当に「動かない」のでしょうか。2016年9月から2026年9月までの日足2,602営業日を、日本の祝日・米国の祝日・通常日に分けて値幅を数えました。結論は「ふだんは通常日より1割静かだが、10年で最も動いた祝日は541pips」。しかも2022年以降に日付が公表された円買い介入10日のうち3日は日本の祝日で、金額では34%を占めます。祝日は静かなのではなく、静かだからこそ当局に狙われる日でした。時間帯別の実測、祝日ごとのランキング、スプレッドとスワップの各社ルールまでまとめます。
この記事の結論
- 日本の祝日136日のドル円の値幅は中央値62.4pips。通常日2,356日の70.4pipsより11%小さく、50pips未満の「静かな日」は39%(通常日28%)でした。
- ただし200pips超の日が2.2%あり、10年で最も動いた祝日は2024年4月29日(昭和の日)の541pips。財務省が公表した5兆9,185億円の円買い介入が、祝日の薄い市場で実施された日です。
- 2022年以降に実施日が公表された円買い介入10日のうち、2024年4月29日・2026年5月4日・2026年5月6日の3日が日本の祝日。金額は合計11兆3,746億円で、公表済み総額33兆4,081億円の34%を占めます。
- 時間帯で見ると、祝日でも東京時間(9〜15時)の値幅の中央値は56.3pipsと通常日の60.3pipsに近く、本当に静かなのは米国の祝日のNY時間(21〜23時の値幅が通常日の4〜5割)です。
- 各社とも日本の祝日は通常営業ですが、DMM FXは「主要国の祝日」をスプレッド拡大の例外に明記し、スワップの付与日数は祝日で受渡日がずれると変わります。
結論:祝日は「1割静か」で、たまに「10年で一番動く日」になる
まず全体像です。集計したのは2016年9月19日から2026年9月18日までの日足2,602営業日で、内閣府の祝日CSVに載っている平日136日を「日本の祝日」、ニューヨーク市場の休場日(元日・キング牧師記念日・大統領の日・聖金曜日・戦没将兵追悼記念日・ジューンティーンス・独立記念日・レーバーデー・感謝祭・クリスマス)81日を「米国の祝日」、両方が重なった9日を「日米同時」としました。値幅はその日の高値と安値の差をpips(0.01円)で数えています。
| 区分 | 日数 | 値幅の中央値 | 平均 | 50pips未満 | 100pips超 |
|---|---|---|---|---|---|
| 通常日 | 2,356日 | 70.4pips | 87.3pips | 28.0% | 28.7% |
| 日本の祝日 | 136日 | 62.4pips | 78.7pips | 39.0% | 25.0% |
| 米国の祝日 | 81日 | 44.1pips | 52.3pips | 56.8% | 8.6% |
| 日米同時の祝日 | 9日 | 30.6pips | 58.0pips | 66.7% | 11.1% |
| 年末年始(12/31〜1/3) | 19日 | 71.3pips | 88.0pips | 31.6% | 36.8% |
※米国の祝日は、Yahoo Financeのデータに異常値(2024年12月25日に安値146円台を記録する明らかな誤配信)があったため1日を除外して81日で集計しています。年末年始は祝日ではなく銀行休業日ですが参考として載せました。
数字を並べると、日本の祝日は「静かになるが、動く日は動く」という中途半端な位置にあります。中央値は1割小さいのに、100pips超の日の割合は通常日とほとんど変わりません。一方で米国の祝日は中央値が4割近く小さく、100pips超の日は1割未満。世界のドル取引が止まる米国の祝日と、円の取引が減るだけの日本の祝日では、相場への効き方がまったく違うわけです。
ドル円の値幅を作る主役はロンドンとニューヨークで、当ブログの時間帯別集計でも1時間あたり最も動くのは22時台でした。日本が休みでも欧米は平常運転なので、値幅の大半を作る時間帯は普通に動きます。祝日で減るのは「東京時間の厚み」だけで、しかも厚みが減った市場は少量の注文で値が飛びやすい。これが「静かなはずの祝日に大きな値幅が出る」仕組みです。
時間帯別:祝日の東京時間はどれだけ静かか(1時間足で実測)
日足では分からない「どの時間が静かなのか」を、2023年12月4日から2026年9月19日までの1時間足(約2年10か月)で数えました。日本の祝日36日、米国の祝日26日、通常日656日の比較です。
| 時間帯(日本時間) | 通常日 | 日本の祝日 | 米国の祝日 |
|---|---|---|---|
| 東京時間 9〜15時の値幅(中央値) | 60.3pips | 56.3pips(93%) | 47.6pips(79%) |
| 東京時間が30pips未満だった日 | 11.3% | 22.2% | 23.1% |
| 欧米時間 16〜23時の値幅(中央値) | 74.0pips | 67.1pips(91%) | 40.6pips(55%) |
| 9時台の1時間値幅 | 28.4pips | 23.2pips(82%) | 29.2pips(103%) |
| 14時台の1時間値幅 | 18.7pips | 14.1pips(75%) | 17.3pips(93%) |
| 22時台の1時間値幅 | 29.2pips | 24.5pips(84%) | 14.9pips(51%) |
| 23時台の1時間値幅 | 30.0pips | 25.2pips(84%) | 12.1pips(40%) |
意外なのは、日本の祝日の東京時間が通常日の93%も動いていることです。中央値で見る限り「祝日の東京時間は動かない」とは言えません。ただし30pips未満で終わる日の割合は倍の22%で、「まったく動かない日」と「普通に動く日」に二極化しています。仲値に向けた実需のフローが無い分、方向感のない日は本当に何も起きず、材料が出た日は薄い板の上で値が飛ぶ、という構図です。
一方、米国の祝日は欧米時間の値幅が通常日の55%、23時台に至っては40%しかありません。ニューヨークの銀行・ファンドが休むと、ドル円は文字どおり止まります。「祝日だから動かない」が当てはまるのは、日本ではなく米国の祝日です。
祝日別ランキング:勤労感謝の日は動き、海の日とみどりの日は止まる
祝日ごとの値幅の中央値です。年によって曜日が変わるため日数にばらつきがあります(土日と重なった年は集計外)。
| 祝日 | 日数 | 値幅の中央値 | 最大値幅 | 最大を記録した日 |
|---|---|---|---|---|
| 勤労感謝の日(11/23) | 5日 | 93.7pips | 208.0pips | 2016年11月23日(米大統領選後のドル高) |
| 憲法記念日(5/3) | 7日 | 78.7pips | 152.9pips | 2024年5月3日(介入直後の米雇用統計) |
| 昭和の日(4/29) | 7日 | 76.7pips | 541.2pips | 2024年4月29日(円買い介入5.9兆円) |
| 春分の日(3/20前後) | 9日 | 76.2pips | 196.1pips | 2020年3月20日(コロナ・ショック) |
| 成人の日(1月第2月曜) | 10日 | 73.2pips | 134.1pips | 2017年1月9日 |
| 文化の日(11/3) | 7日 | 72.4pips | 132.4pips | 2022年11月3日 |
| こどもの日(5/5) | 7日 | 71.4pips | 165.7pips | 2022年5月5日 |
| スポーツの日(10月第2月曜) | 6日 | 70.1pips | 107.7pips | 2020年7月24日(五輪特例で7月) |
| 振替休日・国民の休日 | 21日 | 64.7pips | 284.2pips | 2026年5月6日(円買い介入4.7兆円) |
| 敬老の日(9月第3月曜) | 10日 | 57.9pips | 132.1pips | 2024年9月16日 |
| 秋分の日(9/23前後) | 6日 | 55.4pips | 153.5pips | 2022年9月23日(介入翌日) |
| 山の日(8/11) | 6日 | 55.4pips | 151.9pips | 2022年8月11日 |
| 建国記念の日(2/11) | 6日 | 52.9pips | 172.2pips | 2026年2月11日(衆院選後の円高) |
| 天皇誕生日(2/23) | 6日 | 48.3pips | 102.7pips | 2026年2月23日 |
| 海の日(7月第3月曜) | 10日 | 44.4pips | 137.9pips | 2023年7月17日 |
| みどりの日(5/4) | 7日 | 43.4pips | 146.2pips | 2026年5月4日(円買い介入0.8兆円) |
※体育の日(2019年まで)3日と、2019年の即位関連の休日2日は日数が少ないため表から省きました。中央値は日数が10日未満の祝日では参考値です。
並べてみると、秋から春の祝日(勤労感謝・成人・文化)は動き、夏の祝日(海の日・山の日)は止まるという季節性が透けて見えます。これは祝日そのものより、当ブログの月別集計で分かっている「7〜8月は値幅が小さい」という季節要因の反映でしょう。海の日の中央値44.4pipsは、米国の祝日並みの静けさです。
もうひとつ、ゴールデンウィーク(4月29日〜5月6日)の祝日37日は平均94.7pipsで、それ以外の祝日99日の72.8pipsを大きく上回ります。日本勢が4〜5日間まとめて不在になるGWは、祝日のなかでも特別に「狙われやすい」期間です。次のセクションで、その理由を財務省のデータで確かめます。
10年で最も動いた祝日トップ10と、3つのケース
| 順位・日付 | 祝日 | 値幅 | 何があったか |
|---|---|---|---|
| 1位 2024年4月29日(月) | 昭和の日 | 541.2pips | 160円台で円買い介入5兆9,185億円。円買いでは単日最大 |
| 2位 2026年5月6日(水) | 振替休日 | 284.2pips | 午後に158円台から155円台へ。円買い介入4兆6,759億円 |
| 3位 2016年11月23日(水) | 勤労感謝の日 | 208.0pips | 米大統領選後のドル高局面 |
| 4位 2022年11月23日(水) | 勤労感謝の日 | 198.7pips | FOMC議事要旨の公表日、円高局面 |
| 5位 2020年3月20日(金) | 春分の日 | 196.1pips | コロナ・ショックのドル資金逼迫 |
| 6位 2025年5月6日(火) | 振替休日 | 188.7pips | GW中の円高(アジア通貨高の波及) |
| 7位 2026年2月11日(水) | 建国記念の日 | 172.2pips | 衆院選の自民圧勝後に152円台へ円高、22時30分の米雇用統計で急反発 |
| 8位 2022年5月5日(木) | こどもの日 | 165.7pips | FOMC翌日の米金利急騰 |
| 9位 2022年9月23日(金) | 秋分の日 | 153.5pips | 24年ぶり円買い介入(9月22日)の翌日 |
| 10位 2024年5月3日(金) | 憲法記念日 | 152.9pips | 介入直後の米雇用統計 |
逆に最も静かだった祝日は、2022年3月21日(春分の日)の19.3pips、2017年10月9日(体育の日)の20.9pips、2020年2月11日(建国記念の日)の21.2pipsでした。1日の値幅が20pipsということは、スプレッド0.2銭の100倍しか動いていないということで、デイトレードはほぼ成立しません。
ケース1:2024年4月29日 昭和の日、1時間で441pips
10年で6番目に大きい値幅を記録した日で、通常日を含めた上位20日のうち祝日はこの1日だけです。1時間足で追うと、10時台に158.19円から160.22円へ203pips上昇したあと、13時台に159.59円から155.19円へ441pips急落、16時台にも157.18円から154.49円へもう一段下げました。財務省が後日公表した実施状況で、この日に5兆9,185億円の円買い介入が行われたことが確定しています。当ブログの為替介入は何時に来る?でも触れたとおり、東京の実需が不在の祝日昼、160円という節目を付けた直後という条件がそろった日でした。
ケース2:2026年5月6日 振替休日、13時台に283pips
2026年のGW最終日。1時間足では13時台に157.82円から154.99円まで283pips下げており、野村総合研究所の木内登英氏はコラムで「午後に158円程度から155円程度へ30分程度の間に3円程度円高に振れた」「政府による為替介入の実施が疑われる」と書いています。財務省の日次データで、この日に4兆6,759億円、2日前のみどりの日(5月4日)にも7,802億円の円買い介入が実施されたことが確定しました。
ケース3:2026年2月11日 建国記念の日、材料は「選挙」と「雇用統計」
介入ではないのに170pips動いた例です。2月8日の衆院選で自民党が圧勝し、日本経済新聞は「自民党の圧勝が日本の円買い為替介入に対する過度な警戒感を誘い、円の弱気派の萎縮を促す」と解説しています。祝日の東京時間に154.5円から152.8円へじりじり下げ続け、22時30分の米雇用統計(この年は水曜発表)で22時台だけで183pips動いて154円台へ急反発。日経は「日本が祝日で国内勢の売買が乏しく、値幅が大きくなっている面もある」と書いており、薄い市場が値幅を増幅した典型です。日本が休みでも、米国の指標は予定どおり出ます。
財務省データで確認:円買い介入10日のうち3日が祝日、金額では34%
財務省は「外国為替平衡操作の実施状況」で、四半期ごとに介入の実施日と金額を公表しています。1991年4月以降の全369日を内閣府の祝日CSVと突き合わせました。
| 実施日 | 祝日 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2024年4月29日(月) | 昭和の日 | 5兆9,185億円 | 円買い。1991年以降の公表データで単日最大の円買い |
| 2026年5月4日(月) | みどりの日 | 7,802億円 | 円買い。同じGWの4月30日(6兆2,787億円)に続く2日目 |
| 2026年5月6日(水) | 振替休日 | 4兆6,759億円 | 円買い。GW最終日、13時台に283pips |
| 2011年11月3日(木) | 文化の日 | 2,028億円 | 円売り。10月31日の8兆円介入の続き |
| 2004年2月11日(水) | 建国記念の日 | 4,021億円 | 円売り。溝口介入期 |
| 1993〜2004年の12日 | GW・海の日など | 各215〜1,792億円 | 円売りが中心(1997年11月3日のみ米ドル売り・ルピア買い)。円高と戦った時代の小口介入 |
369日のうち祝日は17日(4.6%)で、営業日に占める祝日の割合5.2%とほぼ同じです。つまり1991年以降を通して見ると「祝日を狙う」傾向は特にありません。ところが円買い介入に転じた2022年以降に絞ると景色が変わります。
実施日は2022年9月22日・10月21日・10月24日、2024年4月29日・5月1日・7月11日・7月12日、2026年4月30日・5月4日・5月6日の10日で、祝日が3日。金額では3分の1が祝日に投じられています。2026年7月30日から8月26日の15兆3,993億円は、実施日の内訳が11月上旬の公表待ちのため、この集計には含めていません。
財務省は理由を語りませんが、市場の見方は一致しています。①東京の実需が不在で板が薄く、同じ金額で大きく動かせる ②日本の機関投資家が動けないため反対売買(押し目のドル買い)が出にくい ③国内の個人投資家の多くが休みで、値動きを追えない。介入の効率を最大化する条件が、そのまま個人投資家にとって最も不利な条件になっています。祝日にドル円の買いポジションを持ち越すなら、「介入が来る日として最も条件がそろっている」ことを前提にすべきです。
各社のルール:祝日の取引・スプレッド・スワップはどうなるか
取引はできる(元日を除く)
国内FX会社は日本の祝日も通常営業です。外為どっとコムのFAQは「土日以外の休日や祝日(元日を除く)は通常営業致しておりますので、取引可能です」と明記し、クリスマスは主要市場が休場のため営業時間を短縮する場合があるとしています。GMOクリック証券のコラムも「平日と祝日のほぼ24時間いつでも取引が可能」としています。取引できない日は、土日と元日、そしてクリスマスの一部時間帯だけです。
スプレッドは「原則固定」の例外に祝日が入っている
ここが見落とされがちな点です。DMM FXのFAQは、原則固定スプレッドが拡大する可能性のある場面として「主要国の祝日や取引時間の終了前後、経済指標の発表時」を挙げています。GMOクリック証券は米ドル/円で「午前9時〜翌午前3時は0.2銭、それ以外の時間帯は3.8銭」と時間帯で切り、GMO外貨は「午前8時〜翌午前3時」を原則固定の時間帯としたうえで「相場状況の急変・指標発表時、もしくは早朝やその他の外部要因」で拡大するとしています。日本の祝日が自動的にスプレッド拡大の対象になるわけではありませんが、薄い市場で急変が起きたときに「原則固定」が外れる余地は、どの会社の約款にも残っています。2024年4月29日のように1時間で441pips動く局面では、成行の約定価格が表示と大きくずれることも覚悟が必要です。
スワップの付与日数は祝日で変わる
スワップポイントは「取引日の2営業日後」である受渡日を基準に日数が決まります。外為どっとコムの付与ルールは「土日以外に、各国の祝日でも受渡日は繰り延べられます。そのため、各通貨毎に受渡日やスワップポイントの付与日数も異なります」と説明し、SBI FXトレードのスワップポイントカレンダーも「各国の祝日等により付与日数は変動します」としています。ドル円の受渡日は東京とニューヨークの両方が営業日である必要があるため、日本の祝日でも受渡日がずれ、その前後で「付与日数0日の日」と「3〜5日分まとめて付く日」が生まれます。祝日をまたいでスワップ狙いのポジションを持つなら、各社のスワップカレンダーで「何日分付くか」を先に確認しておくと安心です。
①その日に米国・欧州の重要指標があるか(日本が休みでも指標は出る)②直近で介入警戒水準に近づいていないか(GWは要注意)③自分の会社のスプレッド原則固定の時間帯と例外規定 ④持ち越すポジションのスワップ付与日数 ⑤ロスカット水準までの余裕。祝日は「何も起きない日」ではなく「何か起きたときに逃げにくい日」だと考えておくと、判断を誤りません。
2026年秋冬の祝日カレンダー:ドル円が薄くなる日
この記事の公開日である9月21日は敬老の日、23日は秋分の日で、シルバーウィークの5連休のさなかです。10年の集計では敬老の日の中央値は57.9pips、秋分の日は55.4pipsと、祝日のなかでも静かな部類でした。ただし2022年9月23日の秋分の日は、前日の24年ぶり円買い介入を受けて153.5pips動いています。
| 日付 | 祝日 | どこが休みか | 10年集計の目安 |
|---|---|---|---|
| 9月23日(水) | 秋分の日 | 日本 | 中央値55.4pips |
| 10月12日(月) | スポーツの日 | 日本(米国はコロンブスデーで債券市場休場) | 中央値70.1pips |
| 11月3日(火) | 文化の日 | 日本 | 中央値72.4pips |
| 11月23日(月) | 勤労感謝の日 | 日本 | 中央値93.7pips(祝日で最大) |
| 11月26日(木) | 感謝祭 | 米国 | 米国祝日の中央値44.1pips |
| 12月25日(金) | クリスマス | 米国・欧州(国内各社は営業時間短縮の場合あり) | 米国祝日の中央値44.1pips |
本当に静かになるのは11月26日の感謝祭と12月25日のクリスマスです。年末年始(12月31日〜1月3日)は祝日ではなく銀行休業日ですが、19日の集計で中央値71.3pips、100pips超が36.8%と、むしろ通常日より荒れやすい期間でした。2019年1月3日のフラッシュクラッシュのように、参加者が最も少ない早朝に値が飛ぶのはこの期間です。
よくある質問
Q. 日本の祝日にFXは取引できますか?
A. できます。外為どっとコムは「土日以外の休日や祝日(元日を除く)は通常営業」、GMOクリック証券は「平日と祝日のほぼ24時間いつでも取引が可能」と案内しています。取引できないのは土日と元日で、クリスマスは営業時間が短縮される場合があります。
Q. 祝日のドル円は動かないのですか?
A. 10年分の日足で数えると、日本の祝日136日の値幅の中央値は62.4pipsで、通常日の70.4pipsより11%小さいだけでした。50pips未満の静かな日は39%と通常日より多い一方、200pips超の日も2.2%あり、10年で最も動いた祝日は2024年4月29日の541pipsです。「動かない」と言えるのは米国の祝日(中央値44.1pips)の方です。
Q. 祝日に為替介入が来やすいというのは本当ですか?
A. 財務省の公表データでは、2022年以降に実施日が公表された円買い介入10日のうち、2024年4月29日(昭和の日)、2026年5月4日(みどりの日)、2026年5月6日(振替休日)の3日が日本の祝日で、金額は総額の34%にあたる11兆3,746億円でした。いずれもゴールデンウィーク中です。1991年以降の全介入で見ると祝日の割合は4.6%で営業日全体の比率と変わらないため、「円買い介入の時代にGWが狙われている」というのが正確です。
Q. 祝日はスプレッドが広がりますか?
A. 日本の祝日というだけで自動的に広がる会社は確認できませんでしたが、DMM FXは原則固定スプレッドが拡大する場面として「主要国の祝日や取引時間の終了前後、経済指標の発表時」を明記しています。GMOクリック証券とGMO外貨は原則固定の時間帯を決めたうえで、相場急変時や指標発表時に拡大する場合があるとしています。薄い市場で急変が起きたときに固定が外れる余地は、どの会社にもあります。
Q. 祝日をまたぐとスワップポイントは何日分付きますか?
A. 受渡日(取引日の2営業日後)が祝日で繰り延べられる分だけ変わります。外為どっとコムは「各国の祝日でも受渡日は繰り延べられ、付与日数も異なる」、SBI FXトレードは「各国の祝日等により付与日数は変動します」と案内しています。ドル円は東京とニューヨークの両方が営業日である必要があるため、日本の祝日でも付与日数が0日の日と、まとめて数日分付く日が生まれます。各社のスワップカレンダーで事前に確認してください。
Q. 祝日の東京時間は本当に静かですか?
A. 1時間足の実測では、日本の祝日の東京時間(9〜15時)の値幅の中央値は56.3pipsで、通常日の60.3pipsの93%でした。ただし30pips未満で終わる日の割合は22.2%と通常日の倍で、「何も起きない日」と「材料が出て薄い板の上で飛ぶ日」に二極化しています。
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出典・参考資料
- 財務省 外国為替平衡操作の実施状況(統計表一覧・過去の介入実績全データCSV)/内閣府 国民の祝日について(祝日CSV)
- 各社公式:外為どっとコム 祝日にFX取引はできますか?/外為どっとコム スワップポイント付与ルール/DMM FX スプレッドが拡がる場合はありますか?/GMOクリック証券 スプレッド・取引手数料/GMOクリック証券 FXの休場はいつ?/GMO外貨 スプレッドの原則固定時間/SBI FXトレード スワップポイントカレンダー
- 報道・レポート:日本経済新聞 円、一時1ドル152円台に上昇(2026年2月11日)/日本経済新聞 自民圧勝が招いた円売り投機筋の萎縮(2026年2月12日)/野村総合研究所 木内登英 連休中に為替が円高に振れる(2026年5月7日)
- ドル円の値幅は Yahoo Finance の日足(2016年9月19日〜2026年9月18日、2,602営業日)と1時間足(2023年12月4日〜2026年9月19日)から筆者が集計。米国の祝日はニューヨーク証券取引所の休場日を基準に、振替を含めて算出
本記事は公開データにもとづく筆者の集計と一般的な解説であり、特定の取引を推奨するものではありません。値幅の集計はデータ提供元の配信値に依存し、各社の配信レートとは差があります。各社のルールは変更されることがあるため、取引前に最新の公式情報をご確認ください。
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