インフルエンザ予防接種
2026年はいつから?料金は?
2026年度のインフルエンザ定期接種は、多くの自治体で10月1日に始まります。ただし今シーズンは例年と違う点が1つあります。10月1日から75歳以上に導入されるはずだった「高用量ワクチン」が、供給の都合で見送りになったのです。供給量5,190万回分という国の見込みや、今季の3つの製造株もあわせて、厚生労働省とメーカーの一次資料で整理します。
この記事でわかること
- 65歳以上などの定期接種は多くの自治体で10月1日開始、期限は年末〜1月末が一般的(自治体で異なる)
- 定期接種の自己負担は無料〜2,500円前後、任意接種(全額自己負担)は3,000〜5,000円前後が目安
- 2026/27シーズンの供給見込みは約5,190万回分(うち定期接種に使えるのは約5,010万回分)
- 75歳以上向けの高用量ワクチン「エフルエルダ」は今季の定期接種で使えない。発売延期のため
- 今季も3価ワクチン。製造株はA型2株とB型(ビクトリア系統)1株
2026年のインフルエンザ予防接種はいつから?
インフルエンザワクチンには、法律にもとづく定期接種と、希望者が自費で受ける任意接種の2つがあります。開始日はどちらも自治体・医療機関の判断ですが、10月1日をスタートとするところが多いのが実情です。
| — | 定期接種(B類疾病) | 任意接種 |
|---|---|---|
| 対象 | 65歳以上/60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器などに障害があり日常生活が極度に制限される人(身体障害者手帳1級相当) | 上記以外のすべての人 |
| 開始 | 多くの自治体で10月1日 | 医療機関の判断(10月頃から) |
| 期限 | 12月末〜1月末が一般的 | — |
| 自己負担 | 0円〜2,500円前後(自治体が助成) | 3,000〜5,000円前後 |
| 回数 | 1回 | 13歳未満は2回(2〜4週間あけて)、13歳以上は1回 |
定期接種の自己負担額と実施期間は市区町村ごとに決められています。同じ都道府県内でも1,000円以上の差が出ることは珍しくありません。「〇〇市 インフルエンザ 定期接種」で検索し、公式ページの金額と期限を確認してください。任意接種の料金も医療機関が自由に設定できるため、幅があります。
いつ打つのがよいか
ワクチンの効果が出るまでには接種からおよそ2週間かかり、効果は5か月ほど持続するとされます。国内の流行は例年12月から3月がピークですから、10月から12月上旬までに済ませておくと、流行期をカバーしやすくなります。13歳未満で2回接種が必要な子どもは、2回目まで含めて考えると10月から動き始めるのが安全です。
今季の最大の変更点——高用量ワクチンの導入が見送りに
2026/27シーズンは、75歳以上を対象に「高用量インフルエンザHAワクチン」を定期接種へ導入する方針が、厚生科学審議会で了承されていました。開始予定日は2026年10月1日。高齢者は加齢に伴う免疫の衰えで重症化しやすいため、抗原量を通常の4倍にしたワクチンで守ろうという狙いでした。
ところが2026年7月21日、製造販売元のサノフィが発売時期の変更を発表します。理由は「国内製造委託先における一部製造プロセスの確立・検証に、想定を上回る期間を要した」こと。同じ日に厚生労働省も事務連絡を出し、2026年度の定期接種では高用量ワクチンを使用しないことが周知されました。
- 2024/12国内で製造販売承認高用量4価インフルエンザHAワクチン「エフルエルダ筋注」として、60歳以上の成人を対象に承認されました。北米では「Fluzone High-Dose」の名称で65歳以上に使われているワクチンです。
- 2026年75歳以上への定期接種化が了承第64回の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で、2026年10月1日から75歳以上を対象に定期接種化する方針が了承されました。
- 7/21発売延期を発表、定期接種への導入も見送り製造プロセスの確立に時間を要し、計画どおりの供給が困難に。2026/27シーズンの定期接種への導入は見送りとなりました。なお日本以外で供給されるエフルエルダには影響がないとされています。
サノフィは発表のなかで、今回の延期は「臨床試験で評価および検討されたエフルエルダの有効性や安全性に影響を与えるものではありません」と明記しています。あくまで国内での製造・供給体制の問題です。したがって75歳以上の人も、今季は従来どおりの標準用量ワクチンを定期接種で受けることになります。
供給量は約5,190万回分——足りるのか
厚生労働省が2026年8月26日の予防接種・ワクチン分科会で示した資料によると、2026/27シーズンのワクチン供給量は約5,190万回分の見込みです。このうち定期接種に使用できる製剤は約5,010万回分とされています。
(今季は使用せず)
過去のシーズンでも供給量は5,000万回分前後で推移しており、極端に少ないわけではありません。ただし供給は10月から12月にかけて段階的に出荷されるため、10月上旬の時点では在庫が限られる医療機関もあります。「予約が取れない」と感じたときは、慌てずに数週間ずらすのが現実的です。
今季の製造株(3価)
2025/26シーズンから、日本のインフルエンザHAワクチンは4価から3価へ移行しました。世界的に検出されなくなったB型山形系統を外したためで、WHOの指針にもとづく変更です。2026/27シーズンの製造株は次の3つです。
| 型 | 製造株 |
|---|---|
| A型(H1N1) | A/スイス/6849/2025(IVR-278) |
| A型(H3N2) | A/ミシガン/105/2025(SAN-049A) |
| B型(ビクトリア系統) | B/東京/EIS13-175/2025 |
※東京都感染症情報センターの公表による。3株とも前シーズンから変更されています。
よくある質問
Q. 2026年のインフルエンザ予防接種はいつから受けられますか?
A. 65歳以上などの定期接種は、多くの自治体で10月1日に始まります。任意接種も同じころに開始する医療機関が一般的です。ただし開始日・終了日は自治体や医療機関ごとに決まっているため、お住まいの市区町村の公式ページで確認してください。
Q. 料金はいくらですか?
A. 65歳以上の定期接種は自治体が費用を助成するため、自己負担は無料から2,500円前後が目安です。それ以外の人が受ける任意接種は全額自己負担で、3,000円から5,000円前後が相場です。いずれも自治体・医療機関によって幅があります。
Q. 75歳以上向けの高用量ワクチンは打てますか?
A. 2026/27シーズンは打てません。2026年10月1日から75歳以上を対象に定期接種化される方針が了承されていましたが、製造販売元のサノフィが2026年7月21日に発売時期の変更を発表し、厚生労働省も同日、2026年度の定期接種で高用量ワクチンを使用しないことを周知しました。今季は従来どおりの標準用量ワクチンを接種します。
Q. 発売延期はワクチンの安全性に問題があったからですか?
A. いいえ。サノフィは延期の理由を「国内製造委託先における一部製造プロセスの確立・検証に想定を上回る期間を要した」ためと説明し、有効性や安全性に影響を与えるものではないと明記しています。日本以外で供給される同ワクチンにも影響はないとされています。
Q. ワクチンは何価ですか?去年と変わりましたか?
A. 2025/26シーズンから3価ワクチンになっており、2026/27シーズンも3価です。世界的に検出されなくなったB型山形系統が外されたためで、WHOの指針にもとづく変更です。製造株は3株とも前シーズンから変更されています。
Q. 打つのが遅れると意味がないですか?
A. そんなことはありません。効果が現れるまで約2週間かかるため12月上旬までの接種が望ましいとされますが、流行は3月ごろまで続きます。年明けの接種でも、その後の流行に対する備えとしての意味はあります。接種の可否や時期は、持病や体調をふまえて医師に相談してください。
出典・参考リンク
- 厚生労働省|2026/27シーズンの季節性インフルエンザワクチン及び新型コロナワクチンの供給等について(第40回予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会 資料、2026年8月26日)PDF
- サノフィ|高用量インフルエンザHAワクチン「エフルエルダ筋注」発売時期の変更(2026年7月21日)PDF
- 東京都感染症情報センター|2026〜2027年シーズン インフルエンザHAワクチン製造株
- 国立健康危機管理研究機構|インフルエンザワクチン株
- 厚生労働省|インフルエンザ(総合ページ)
※この記事は公的機関・製造販売元の公表資料をまとめたものです。接種の可否や時期の判断は、必ずかかりつけ医にご相談ください。


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