動物|ツキノワグマ・東京都
東京都のクマ狩猟解禁はなぜ?年34頭の目安と絶滅危惧のジレンマ
東京都は、2008年度から禁じてきたツキノワグマの狩猟を、2027年4月から条件付きで解禁する計画を進めています。都が9月に公表した管理計画の「中間のまとめ」では、狩猟と許可捕獲を合わせた捕獲数の目安を1年に34頭としました。一方で、都内のクマは都のレッドリストで今も「保護上重要な種」です。都と環境省の公開データを集計し、この34頭がどんな数字なのかを確かめました。
この記事の結論
- 東京都は2027年4月1日から、ツキノワグマの狩猟の禁止を解除する計画です。狩猟できるのは、都知事の事前承認(事前講習の受講)を受け、一定の経験がある人に限ります。猟期は「11月15日〜2月15日」と「11月1日〜12月31日」の2案を検討中です。
- 捕獲数の目安34頭は、2025年度の推定生息数の平均235頭に、環境省資料の一般的な自然増加率14.5%を掛けた数です。1年に増える分だけを捕るという考え方で、推定の幅(120〜378頭)で計算し直すと17〜55頭になります。
- 環境省の速報値で都内のクマの捕獲は、2008〜2025年度の18年間で計88頭。最も多かった2024年度でも16頭でした。34頭はその2倍強にあたり、実際にこれだけ捕れるかは別の問題です。
- 都の目撃等情報を年度別・市町村別に数えると、2020年度の197件が2025年度は329件に。奥多摩町の割合は66%から32%に下がり、日の出町(1件→58件)や青梅市(11件→59件)など東側で増えています。
- 都のレッドリストでは、南多摩で絶滅危惧Ⅱ類、西多摩と本土部全体で準絶滅危惧です。数が少ない地域の保護と、人里に出るクマへの対策を同時に進めることが、今回の計画の難しさです。
東京都のクマ狩猟解禁とは?中間のまとめで決まったこと
東京都は、鳥獣保護管理法にもとづく「第1期東京都第二種ツキノワグマ管理計画(中間のまとめ)」を2026年9月1日の東京都自然環境保全審議会で取りまとめ、9月15日から10月14日まで都民の意見を募集しました。計画期間は2027年4月1日から2032年3月31日までの5年間で、対象は島しょ部を除く都内全域です。とくに八王子市・町田市・青梅市・あきる野市・奥多摩町・日の出町・檜原村を「管理区域」としています。
- 2007年度都が狩猟の自粛を要請都内のクマを保護の必要性が高い種として扱い始めました。
- 2008年度〜狩猟による捕獲を禁止以後の捕獲は、すべて被害防止などの許可捕獲です。
- 2025年度ヘアトラップ調査で推定120〜378頭平均235頭、生息密度は1平方キロあたり平均0.47頭と推定されました。
- 2026年7月7日審議会の鳥獣部会で解禁の方向性を説明同じ日、檜原村で登山者がクマに遭遇し滑落する人身被害が起きています(計画の被害一覧より)。
- 2026年9月1日審議会で中間のまとめを取りまとめ9月15日〜10月14日に意見募集(受付は終了)。
- 2026年9月28日八王子市が都内初の緊急銃猟畑のわなにかかったクマ1頭に対して行われたとNHKなどが報じました。
- 2026年10月19日都が奥多摩町で緊急銃猟の訓練町・猟友会・警察が手順を確認しました。
- 2027年4月1日狩猟の禁止を解除(予定)2029年度に中間評価を行い、必要に応じて見直すとしています。
狩猟はどんな条件で認められる?
| 項目 | 中間のまとめの内容 |
|---|---|
| 期間 | 案1:11月15日〜翌年2月15日(法律で決まった一般の猟期) 案2:11月1日〜12月31日(冬眠中の「穴グマ猟」を避け、秋の巻き狩りを進めるため前倒し) |
| 狩猟できる人 | ①狩猟を始める前に都知事の事前承認(事前講習への参加)を受けた人 ②狩猟の一定の経験がある人(経験の中身は別に定める) |
| 捕獲数 | 許可捕獲と狩猟捕獲などを合計して管理。目安は1年に34頭 |
| 捕った後 | 出猟報告のほか、捕獲場所・日時・雌雄・大きさなどの情報と、歯などのサンプルの提出に協力を求める。資源として利用する場合は、適法に捕った個体であることを示す目印標(製品タッグ)を付ける |
計画は、狩猟のねらいを「資源利用」に加えて、狩猟の圧力でクマが人を避けるようになる効果や、クマを捕る技術を持つ人の育成・継承だと説明しています。なお、クマの狩猟でわなを使うことは国が禁じており、計画も狩猟による捕獲は「銃器による狩猟が禁止されていない区域」で行うとしています。
捕獲数の目安34頭はどう決まった?計算式を確かめる
都の説明資料には、目安の計算式がそのまま載っています。
235頭 × 0.145 = 34頭2025年度の推定個体数の平均値 × 自然増加率(環境省の2011年の報告書の値)
クマが1年に自然に増える割合を14.5%とみて、増える分と同じ数だけ捕れば、数はおおむね横ばいになるという考え方です。計画は、都内のクマの適正な数を議論するにはデータが足りないとして「目標個体数」は定めず、次の計画で設定を目指すとしています。
推定の幅で計算し直すと17〜55頭
推定生息数には120〜378頭(95%信頼区間)という幅があります。同じ14.5%を掛けると、目安は次のように変わります。
| 推定生息数 | ×14.5% | 生息数に占める34頭の割合 |
|---|---|---|
| 下限 120頭 | 17頭 | 28% |
| 平均 235頭 | 34頭 | 14.5% |
| 上限 378頭 | 55頭 | 9% |
実際の数が下限の120頭に近ければ、34頭は全体の約28%にあたり、増える分を上回ります。計画が狩猟解禁と同時に、ヘアトラップ調査をこれまでの5年に1度程度から2〜3年に1度に増やし、自動撮影カメラの調査を毎年行うとしているのは、このずれを早く見つけるためです。
環境省の指針に当てはめると
環境省の「特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ編)令和8年度版」(都の鳥獣部会の参考資料に収録)は、クマを地域のまとまり(保護管理ユニット)ごとに4段階の「個体数水準」に分けています。都内のクマが属する関東山地(群馬・埼玉・東京・山梨・長野)は、最も数の多い水準4(総数1,200頭以上)です。
もし東京だけで見たら?
ガイドラインの水準は都府県単体ではなくユニット全体の数で決めるもので、東京都だけで判定するものではありません。そのうえで仮に都内の235頭だけを当てはめると「150〜600頭未満」の水準2にあたり、捕獲の上限は原則として総数の5%(235頭なら約12頭)、軋轢が続くなど管理の強化が必要な場合は自然増加率以下まで、という区分になります。34頭は、この「自然増加率以下」の上限ちょうどの数字です。都の計画が、関東山地の4県(群馬・埼玉・山梨・長野)と環境省との広域管理の調整を2026年度中に始めるとしているのは、都内だけでは数の判断がしにくいためと見られます。
都が意見を聞いた専門家の1人も、「235頭に対し自然増加率14.5%を基準にすると増加数は34頭」で、5年間の捕獲上限170頭なら現状維持になると整理したうえで、数字が一人歩きしないよう幅を持たせた表現や暫定値にしたほうがよいと述べています(第4回鳥獣部会 参考資料)。
これまで都内で捕獲されたクマは年何頭?
環境省は都道府県ごとのクマ類の捕獲数(許可捕獲数)の速報値を公表しています(2026年10月14日更新)。東京都の数字を拾いました。狩猟は禁止されていたので、すべて被害防止などの許可捕獲です。
| 年度 | 捕獲数(バーの右端=34頭) |
|---|---|
| 2016年度 | 4頭 |
| 2017年度 | 1頭 |
| 2018年度 | 1頭 |
| 2019年度 | 14頭 |
| 2020年度 | 12頭 |
| 2021年度 | 2頭 |
| 2022年度 | 7頭 |
| 2023年度 | 6頭 |
| 2024年度 | 16頭 |
| 2025年度 | 11頭 |
| 2026年度 | 6頭(8月末までの暫定値) |
| 2008〜2015年度 | 8年で計14頭(0〜5頭) |
2008〜2025年度の18年間の合計は88頭、直近5年度(2021〜2025年度)の平均は8.4頭です。最も多い2024年度でも16頭(うち1頭は殺さずに放す「非捕殺」)でした。目安の34頭は、過去最多の約2.1倍、18年分の合計の約39%にあたります。
つまり34頭は「必ず捕る数」ではなく、捕りすぎを防ぐための上限に近い性格の数字です。計画も、目安に達した後でも人身被害を防ぐために必要なら、問題を起こす個体の捕獲や緊急銃猟はできるとしています。
捕る人は足りるのか
計画によると、都内の狩猟者登録は近年毎年400件前後ですが、狩猟免許を持つ人のうち登録している人は5%程度、第一種銃猟に限ると3%程度にとどまります。2021年度には免許所持者の約54%が50歳以上でした。7月7日の鳥獣部会の議事録では、猟友会の委員が「クマを撃てる」会員は11名で、ほかに育成中の10名がいると説明しています。計画が、ガバメントハンター(自治体が雇うハンター)や外部への委託も視野に入れた捕獲者の確保を課題に挙げているのはこのためです。
都内のクマ目撃はどこで増えた?6年分を市町村別に集計
都は目撃・痕跡・センサーカメラの撮影・捕獲などの情報を「TOKYOくまっぷ」で公開しています。2020〜2023年度は年度ごとの一覧PDF(市町村名つき)、2023年度以降はダウンロード用CSV(緯度・経度つき、2026年6月10日時点)があるので、両方を使って数えました。CSVの位置は国土地理院の逆ジオコーダーで市町村に振り分けています。2023年度は一覧PDFとCSVの件数がどちらも211件で一致しました。
| 市町村 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 奥多摩町 | 130 | 98 | 121 | 82 | 145 | 105 |
| 青梅市 | 11 | 4 | 20 | 29 | 43 | 59 |
| 日の出町 | 1 | 1 | 3 | 11 | 12 | 58 |
| 檜原村 | 18 | 15 | 19 | 27 | 31 | 47 |
| 八王子市 | 9 | 9 | 15 | 24 | 20 | 33 |
| あきる野市 | 27 | 13 | 8 | 37 | 67 | 26 |
| その他・境界 | 1 | 8 | 8 | 1 | 0 | 1 |
| 合計 | 197 | 148 | 194 | 211 | 318 | 329 |
| うち目撃 | 67 | 65 | 85 | 106 | 180 | 202 |
| 奥多摩町の割合 | 66% | 66% | 62% | 39% | 46% | 32% |
年度は4月〜翌3月。「その他・境界」は2020〜2022年度の一覧で市町村欄が空欄の山域(大岳山など)と、町田市・羽村市の各1件。CSVの位置は「おおよその位置」で、重なりを避けるためずらしている点があると都は説明しています。ツキノワグマらしき動物(カモシカ・イノシシの可能性あり)も含みます。
合計は197件から329件へ1.67倍、「目撃」だけに絞ると67件から202件へ約3倍です。中身を見ると、増え方は一様ではありません。
- 奥多摩町は年80〜145件で推移し、全体に占める割合は2020年度の66%から2025年度は32%に下がりました。
- 日の出町は2020〜2022年度は年1〜3件でしたが、2025年度は58件。青梅市も11件から59件、檜原村も18件から47件に増えました。
- 奥多摩町以外の合計は67件から224件と3倍以上。都の計画が「分布の外縁は期間を経るごとに東側に広がる」と書いている状況と一致します。
2025年度は秋に多かった
月別に見ると、2024年度は6月だけで108件と初夏に集中し、9〜11月は計45件でした。2025年度は7月54件に加えて10月52件・11月38件と秋にも多く、9〜11月の計は120件です。秋はクマが冬眠前に食べ物を探して動き回る時期で、テレビ朝日は昨年度の全国の人身被害が最も多かったのは10月だと報じています。
2026年度はどうか
都のCSVは6月8日の記録までで、今年度は32件にとどまります。環境省が都道府県から集めた出没情報の速報値では、東京都の4〜8月は82件で、前年同期(104件)や2024年度(141件)より少なめでした。ただし9月以降は、八王子市の緊急銃猟(9月28日)や、あきる野市で今月すでに4件の目撃情報が寄せられている(テレビ朝日)など、人里に近い場所での出没が続いています。

絶滅危惧種なのになぜ狩猟?東京都レッドリストの区分
「絶滅危惧種なのに狩猟を解禁するのか」という疑問に答えるため、東京都レッドリスト(本土部)2020年見直し版の哺乳類データから、ツキノワグマの区分を確認しました。
| 地域 | 区分 | 意味 |
|---|---|---|
| 区部 | ・ | 生息していない |
| 北多摩 | ・ | 生息していない |
| 南多摩 | VU | 絶滅危惧Ⅱ類 |
| 西多摩 | NT | 準絶滅危惧 |
| 本土部全体 | NT | 準絶滅危惧 |
| 環境省レッドリスト | 掲載なし | 関東山地のクマは「絶滅のおそれのある地域個体群」に入っていない |
「絶滅危惧」にあたるのは、八王子市などを含む南多摩の区分です。生息の中心である奥多摩町・檜原村などの西多摩と、本土部全体では一段下の準絶滅危惧です。都が2008年度から狩猟を禁止してきたのも、こうした評価にもとづいて「保護の必要性が高い種」と位置づけてきたためです。
都は、禁止を続けた結果、推定235頭が生息していることが確認され、分布も広がったことを解禁の理由に挙げています。一方で、絶滅危惧Ⅱ類とされる南多摩には、八王子市や町田市など市街地に近い丘陵が含まれます。計画はこうした都市部の側に「分布のフロントライン」を設け、人の生活圏に出てきたクマは速やかに排除するとしています。保護の評価が最も高い地域と、出てきたら排除する地域が重なりうる――都の資料から読み解くと、見出しにある「ジレンマ」はこう整理できます。
専門家の意見も割れる
都が意見を聞いた専門家の1人は、狩猟は個体数管理の主な手段にすべきではなく、人が山に入ることでクマとの緊張関係をつくる効果が大事だとし、捕獲目標や目標生息数を設ける必要性は低いと述べています。捕獲数の上限についても「当面は少数から始めたほうがよい」としています(第4回鳥獣部会 参考資料)。都は「目標個体数は定めず、捕獲数の目安で管理する」と答えています。
クマの狩猟を禁止している県・認めている県
クマ(ツキノワグマ)は法律上「狩猟鳥獣」で、原則として猟期に狩猟できます。これを止める方法は2つあります。国(環境大臣)が地域を決めて禁止する方法と、都道府県知事が自分の地域で禁止する方法です。東京都は後者で、知事が2008年度から禁止してきました。
国が禁止している地域は、鳥獣保護管理法施行規則の第10条に書かれています。ツキノワグマの禁止区域は次の10県で、期間は2022年9月15日から2027年9月14日までです。
| 地域個体群 | 県 | 個体数水準 |
|---|---|---|
| 紀伊半島 | 三重・奈良・和歌山 | 2 |
| 西中国 | 島根・広島・山口 | 4 |
| 四国 | 徳島・香川・愛媛・高知 | 1 |
| 関東山地(参考) | 東京(知事が禁止。2027年4月解除予定) | 4 |
個体数水準は環境省ガイドライン(クマ編)令和8年度版の表による(1が最も少ない)。香川県は同ガイドラインで「生息せず」。
四国では高知県が1986年から、ほかの県が1994年から狩猟を禁止していますが、それでも数の回復は認められていないとガイドラインは記しています。一方で西中国は、水準4まで回復しても国の禁止区域に入ったままです。「禁止すれば増える」「増えたら解禁」と単純には決まらないことが分かります。国の禁止期間が2027年9月14日で切れるため、これらの県の扱いが次にどうなるかも注目点です。
また、ガイドラインによると2026年3月時点でクマの第二種特定鳥獣管理計画(数を管理するための計画)を作っていたのは26道府県で、東京都はまだありませんでした。今回の計画は、東京都にとって初めてのクマの第二種特定鳥獣管理計画になります。
狩猟とは別の「緊急銃猟」も始まっている
今回の狩猟解禁と混同しやすいのが「緊急銃猟」です。2025年に創設された制度で、東京新聞によると、クマが生活圏に侵入し、被害防止の緊急性があり、ほかの方法では対応が難しく、発砲しても住民の安全が確保される場合に限って、首長の判断で特例的に発砲を認めるものです。狩猟(猟期に山で行う)とは目的も場所も違います。
都の計画は、2026年7月時点で都内での実施例はないと書いていました。その後、NHKによると9月28日に八王子市が、畑に設置されたわなにかかったクマ1頭に対して都内で初めて緊急銃猟を行いました。
東京新聞によると、都は10月19日、市街地への出没を想定した初めての緊急銃猟の訓練を奥多摩町で行いました。町・猟友会・青梅警察署の3者が、道路の通行規制や住民への広報も含めて実施を検討しましたが、確認事項が多く、なかなか迅速に進まなかったといいます。テレビ朝日は、クマが宿泊施設の敷地内に出没したという想定で、関係機関の役割や情報共有の手順を確認したと伝えています。
都の呼びかけ
テレビ朝日によると、都は明け方や夕方の入山を控えるよう呼びかけています。都内でクマを見かけたら市町村・ビジターセンター・都の多摩環境事務所に、人家の近くで危険を感じたら警察に連絡するよう、都の目撃情報のページは案内しています。最新の出没地点は同ページの「TOKYOくまっぷ」で確認できます。
東京のクマ狩猟はこれからどうなる?
意見募集は10月14日に締め切られました。寄せられた意見は審議会に報告され、審議会がそれを踏まえて議論を続ける段取りです。2026年10月20日時点で、次の点はまだ決まっていません。
- 猟期:11月15日〜2月15日か、11月1日〜12月31日か(2案)
- 「一定の経験」の中身:別に定めるとされています
- 捕獲数の目安の扱い:34頭は2025年度の推定にもとづく数字で、計画は2〜3年ごとのヘアトラップ調査で推定し直すとしています
計画全体の目標は「人の生活圏へ侵入するクマの個体数を減少させるとともに、人身被害を0とする」ことです。都内のクマによる人身被害は、計画の一覧で2008年以降11件、死亡事故は起きていません。ただし2026年度は5月と7月に2件起きています(いずれも奥多摩町・檜原村の山中)。狩猟の解禁は、山の中での捕獲と、人里に出たクマへの対応(緊急銃猟や許可捕獲)、ごみや果樹などクマを引き寄せるものの管理を組み合わせた対策の一部という位置づけです。
東京都のクマ狩猟解禁のよくある質問
Q. 東京都でクマの狩猟が解禁されるのはいつからですか?
A. 東京都の管理計画(中間のまとめ)では、2027年4月1日から狩猟によるクマの捕獲の禁止を解除するとしています。実際に狩猟できるのは猟期の間だけで、猟期は「11月15日〜翌年2月15日」と「11月1日〜12月31日」の2案が検討されています(2026年10月20日時点)。
Q. 誰でも東京でクマを狩猟できるようになりますか?
A. なりません。狩猟を始める前に都知事の事前承認(事前講習への参加)を受け、狩猟の一定の経験がある人に限られます。経験の中身は別に定めるとされています。クマの狩猟でわなを使うことは国が禁じています。
Q. 捕獲数の目安34頭はどうやって決めたのですか?
A. 2025年度の推定生息数の平均235頭に、環境省の報告書にある一般的な自然増加率14.5%を掛けて出した数です。1年に増える分だけを捕る考え方で、狩猟と許可捕獲を合わせた数として管理します。
Q. 東京都にクマは何頭いるのですか?
A. 都が2025年度にヘアトラップ法で推定した数は120〜378頭(95%信頼区間)、平均235頭です。生息密度は1平方キロあたり平均0.47頭とされています。
Q. ツキノワグマは東京都で絶滅危惧種ではないのですか?
A. 東京都レッドリスト(本土部)2020年見直し版では、南多摩で絶滅危惧Ⅱ類(VU)、西多摩と本土部全体では準絶滅危惧(NT)です。環境省のレッドリストには、関東山地のクマは掲載されていません。
Q. 緊急銃猟と狩猟の解禁は同じものですか?
A. 別の制度です。緊急銃猟は、クマが人の生活圏に入ったときなどに首長の判断で特例的に発砲を認めるもので、都内では2026年9月28日に八王子市で初めて行われたと報じられています。狩猟の解禁は、猟期に山で行う狩猟を条件付きで認めるものです。
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出典・参考資料
- 東京都 環境局:第1期東京都第二種ツキノワグマ管理計画(中間のまとめ)/同 説明資料/意見募集のページ/報道発表(2026年9月15日)
- 東京都 環境局:東京都自然環境保全審議会 部会資料(第27期 第3回鳥獣部会〈2026年7月7日〉の議事録・参考資料、第4回〈8月18日〉の参考資料)
- 東京都 環境局:都内での目撃等(TOKYOくまっぷ、令和2〜5年度 目撃等情報一覧)/TOKYOくまっぷ ダウンロードデータ(2026年6月10日時点)
- 東京都 環境局:東京都の保護上重要な野生生物種(本土部)2020年見直し版
- 環境省:クマ類の捕獲数(許可捕獲数)について[速報値]/クマ類の出没情報について[速報値]/クマ類による人身被害について[速報値](いずれも2026年10月14日)
- e-Gov法令検索:鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則(第10条)
- 報道:東京新聞(2026年10月20日)/東京新聞(10月19日)/テレ朝NEWS(10月20日)/NHK(9月28日)
数値は2026年10月20日時点で公表されていたものです。目撃等情報の市町村別・月別の件数は、都の一覧PDFとCSVを当ブログが集計したもので、都の公式集計ではありません。アイキャッチの写真:Kabacchi/Wikimedia Commons(Japanese black bear 2、CC BY 2.0、明るさを調整し文字を追加)。本文の写真:Alpsdake/Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0、縮小)。
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