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秦野のクマはなぜ放獣?再出没で捕殺も検討、神奈川の5年を集計
神奈川県秦野市の弘法山公園で10月20日に捕獲され、殺処分されずに丹沢山地の奥へ放されたツキノワグマが、わずか3日後の23日夜に公園近くの善波峠で再び撮影されました。市と県は登山道を閉鎖し、捕殺も視野に対応を検討していると報じられています。なぜ放獣だったのか。神奈川県が公表している5年分の記録から、わなにかかったクマがその後どうなったかを1件ずつ数えました。
この記事の結論
- 放獣したのは、神奈川県のツキノワグマが丹沢山地に約80頭しかいないと推定され、県が保護を続けているためです。ふんの分析で農作物や生ゴミを食べた形跡がなく、人里を荒らしていないと判断されました(朝日新聞・毎日新聞)。
- 県の記録(2022年4月〜2026年10月19日)と今回の1件を合わせると、捕獲されたクマ30件のうち放獣10件・捕殺17件・逃走3件。捕殺の理由で最も多いのは「放獣する場所が確保できない」(6件)でした。
- 全国では、2025年度に許可捕獲されたツキノワグマ12,602頭のうち、捕殺しなかったのは123頭(1.0%)。2008年度は10.4%でした。神奈川は2019〜2025年度で3頭に1頭が非捕殺と、放獣が多い県の一つです。
- 専門家が挙げたゾーニングは、人の生活圏とクマの生息地を線引きし、区域ごとに「排除」か「保護」かを決めておく方法です。国のガイドライン(2026年4月改定)は4区分で示しています。

秦野市のクマ放獣と再出没の経緯:わずか3日で戻った
秦野市の弘法山公園は、浅間山・権現山・弘法山の3つの山からなる市街地近くの公園です。市の発表と報道をもとに、2026年10月26日朝までの経緯を時系列で整理しました。
- 5月18日葛葉の泉広場で痕跡秦野市菩提の葛葉の泉広場付近で、今年度最初のクマの痕跡が確認されました(市の一覧)。
- 10月11〜13日権現山周辺で目撃・ふん11日と12日に「クマと思われる動物」の目撃情報があり、13日には権現山山頂付近から浅間山駐車場までの山中でふんが見つかりました。
- 10月14日権現山・浅間山を一時閉鎖来園者の安全確保のため、市が弘法山公園内の権現山と浅間山を一時閉鎖しました。
- 10月17〜19日センサーカメラに繰り返し写る17日・18日の深夜に公園内のセンサーカメラで複数回撮影され、19日は夕方に浅間山駐車場付近で確認されたほか、夕方から夜にかけてカメラにも写りました。東京新聞によると、19日午後8時過ぎにクマ専用の捕獲おりへ入る姿が写っていました。
- 10月20日捕獲し、丹沢山地の奥へ放獣午前8時45分ごろ捕獲を確認。市と県の職員が吹き矢で麻酔をかけ、オスの成獣(体長1.36メートル、体重101.3キロ)に位置情報を発信するセンサーを付け、約10キロ離れた丹沢山地奥地に放しました(市の発表、東京新聞・神奈川新聞)。
- 10月23日閉鎖解除の当日夜に再出没市は23日から権現山・浅間山へのアクセス路を開放しましたが、同日午後8時45分ごろ、善波峠のセンサーカメラにクマが写りました。
- 10月24日同一個体と確認、登山道を閉鎖正午、痕跡調査で20日に放獣したクマと同じ個体と確認。センサーの電波を受信して判断したと報じられています。午後3時に浅間山・弘法山・権現山の登山道を閉鎖し、県と市は捕殺を視野に対応を検討しています(神奈川新聞)。
- 10月25日専門家「ゾーニングを検討する段階」読売新聞が、東京農工大の小池伸介教授の見方として、段階的な対応は問題ないとしたうえで、ゾーニングや近隣都県との広域管理が必要だと伝えました。
「19日に捕獲」と「20日に捕獲」の違い
一部の報道は「19日に捕獲」としています。東京新聞によると、クマがおりに入る姿がカメラに写ったのは19日午後8時過ぎで、職員が現地で捕獲を確認したのが20日午前8時45分ごろです。市の発表は「20日に捕獲を確認し、放獣」としています。
神奈川新聞によると、市は放獣後も周辺の計7カ所でセンサーカメラによる監視を続けていました。善波峠は秦野市と伊勢原市の境にあり、峠から浅間山・弘法山・権現山へ登山道が続いています。約10キロ離れた丹沢山地の奥に放されたクマが、3日後には公園の近くに戻っていたことになります。秦野市の資料では、オスの行動範囲は通常30〜50平方キロ、まれに100平方キロを超えるとされており、10キロは十分に移動できる距離です。
なぜ殺処分せず放獣した?3つの理由
1.神奈川のツキノワグマは約80頭しかいない
神奈川県によると、県内のツキノワグマは主に丹沢山地にすみ、生息数は約80頭と推定されています。数が非常に少ないため、県のレッドデータブック(2006年)で絶滅危惧種とされ、県は狩猟者に対して狩猟の自粛を呼びかけて保護しています。J-CASTニュースの取材に対し、秦野市の担当者も「県内では基本的に保護する対象」と説明しています。
2.人里を荒らした形跡がなかった
毎日新聞によると、ふんを調べたところ農作物や生ゴミを食べた形跡はなかったといいます。朝日新聞は、ふんの分析で主にドングリを食べていたことから有害性は低いと判断し、県のルールに従って放獣したと伝えています。人の食べ物の味を覚えたクマは同じ場所に戻ってきやすいため、何を食べていたかは判断の大きな材料になります。
3.判断するのは県で、市は協力する立場
J-CASTニュースによると、放獣か捕殺かの判断は県が主体となり、市も協力する形で行われます。読売新聞も、市が「県の保護管理指針に基づき」放獣したと伝えています。市には10月23日11時時点で約50件の意見が寄せられ、放獣に賛成する声が多い一方、駆除を求める声もあったといいます。
再出没したらどうなる?
市の担当者はJ-CASTニュースに「全く駆除というのが選択の中にないわけではない」と話し、執着性が高く同じ場所から離れない個体であれば人と接触する危険が非常に高くなる、と説明していました。実際に再出没した24日、神奈川新聞は「県と秦野市は捕殺を視野に対応を検討している」と報じています。10月26日朝の時点で、捕殺するかどうかの発表はありません。
【独自集計】神奈川で捕獲されたクマはどうなった?5年分の記録
神奈川県は、県内のツキノワグマの目撃・痕跡・捕獲などを1件ずつ一覧にして公表しています。2022年度から2026年度(10月19日時点)までの5つのPDFを読み、クマが捕獲された事例を1件ずつ、その後どうなったかで分類しました。2026年度には、県の一覧にまだ載っていない今回の秦野市の1件(10月20日)を加えています。
| 年度 | 県内の目撃・痕跡など | うち秦野市 | 捕獲→放獣 | 捕獲→捕殺 | わなから逃走 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年度 | 76件 | 5件 | 3件 | 2件 | 0件 |
| 2023年度 | 80件 | 6件 | 0件 | 7件 | 2件 |
| 2024年度 | 122件 | 24件 | 5件 | 3件 | 0件 |
| 2025年度 | 91件 | 13件 | 1件 | 4件 | 1件 |
| 2026年度 (10月19日時点) |
53件 | 3件 | 1件 | 1件 | 0件 |
| 合計 | 422件 | 51件 | 10件 | 17件 | 3件 |
「県内の目撃・痕跡など」は一覧の行数で、クマらしき動物の情報や捕獲・人身被害なども含みます(2022〜2025年度は環境省の出没件数と一致)。「捕殺」には安楽死・安楽殺処置を含みます。2025年度の列車事故死1件、2024年度の人身被害1件(登山者が指をかまれ負傷)、2026年度の内容記載のない「その他」1件は除きました。2026年度の放獣1件は、県の一覧に載る前の10月20日の秦野市の事例です。
捕獲27件のうち放獣は10件、捕殺は17件
わなにかかるなどして捕獲され、その後が決まった27件のうち、放獣は10件、捕殺は17件でした。年度ごとに差が大きく、2023年度は放獣0件・捕殺7件だった一方、2024年度は放獣5件・捕殺3件と逆転しています。捕獲の多くは、シカやイノシシ用のわなに誤ってクマがかかる「錯誤捕獲」でした。
秦野市内で捕獲されたクマは、今回より前に2024年度の2件(10月29日・蓑毛、11月9日・曽屋)があり、いずれも丹沢山地の奥山に放獣されています。今回クマが捕獲された権現山の山頂付近も、東京新聞によると曽屋地区です。秦野市の目撃・痕跡などの件数は2024年度に24件へ急増しました。
捕殺の理由で一番多いのは「放す場所がない」
| 捕殺した理由 | 件数 | 県の記録の内容 |
|---|---|---|
| 放獣する場所が確保できない | 6件 | 「放獣する場所が確保できずやむを得ず捕殺」(2023年度4件・2024年度1件)、「放獣地の調整ができず、やむを得ず安楽殺処置」(2026年度1件)。すべて相模原市・厚木市の事例 |
| わなの中で暴れて危険 | 4件 | くくりわなにかかったクマが非常に暴れ、わなが外れて住宅の方へ逃げるおそれがあった |
| 人の物への執着 | 3件 | 飼っている鶏(2024年度)や魚(2025年度)に強く執着。2022年度の1件は、2020年度に学習放獣した個体が再び捕まったケース |
| 日没・夜間にかかる | 2件 | 日没が迫り当日の放獣が難しく、夜通しわなにかけておくと人身被害のおそれがある |
| 衰弱・負傷で生存困難 | 2件 | 著しくやせて衰弱していた、わなにかかった足が壊死していた、として安楽死 |
捕殺の理由で最も多いのは、放獣する場所を確保できなかったケースでした。クマを放すには、受け入れる地域の理解や、運ぶ人手と時間が必要です。秦野市の今回のケースは、場所の調整がつき、人の食べ物に執着した形跡もなかったため、放獣の条件がそろっていたといえます。
学習放獣したクマが再び捕まった例もある
2022年12月15日に清川村で捕殺されたクマは、2020年度に学習放獣した個体でした。県の記録には、農作物被害や施設への侵入が頻発する中での捕獲で、執着が強いと判断したとあります。学習放獣は、捕まえたクマに人の怖さを覚えさせてから山に返す方法ですが、必ず戻ってこなくなるとは限りません。
【独自集計】全国の放獣はわずか1%:神奈川との違い
環境省は、都道府県から聞き取ったクマ類の許可捕獲数を「捕殺」と「非捕殺」に分けて公表しています(2026年10月14日更新)。ツキノワグマについて、捕殺しなかった(放獣などをした)割合を年度別に計算しました。
| 年度 | 許可捕獲 | うち非捕殺 | 非捕殺の割合 |
|---|---|---|---|
| 2008年度 | 1,137頭 | 118頭 | 10.4% |
| 2009年度 | 1,107頭 | 129頭 | 11.7% |
| 2010年度 | 3,539頭 | 464頭 | 13.1% |
| 2011年度 | 1,104頭 | 129頭 | 11.7% |
| 2012年度 | 2,715頭 | 187頭 | 6.9% |
| 2013年度 | 1,319頭 | 97頭 | 7.4% |
| 2014年度 | 3,612頭 | 206頭 | 5.7% |
| 2015年度 | 1,309頭 | 85頭 | 6.5% |
| 2016年度 | 3,219頭 | 70頭 | 2.2% |
| 2017年度 | 3,179頭 | 109頭 | 3.4% |
| 2018年度 | 2,759頭 | 140頭 | 5.1% |
| 2019年度 | 5,525頭 | 246頭 | 4.5% |
| 2020年度 | 6,389頭 | 309頭 | 4.8% |
| 2021年度 | 3,665頭 | 190頭 | 5.2% |
| 2022年度 | 3,079頭 | 124頭 | 4.0% |
| 2023年度 | 7,849頭 | 177頭 | 2.3% |
| 2024年度 | 4,519頭 | 209頭 | 4.6% |
| 2025年度 | 12,602頭 | 123頭 | 1.0% |
ツキノワグマのみ(ヒグマは除く)。許可捕獲(被害防止目的の捕獲と特定計画による数の調整)の速報値で、狩猟は含みません。2026年度は8月末の暫定値で3,855頭、うち非捕殺54頭(1.4%)。
全国のツキノワグマの捕獲は、2008年度の1,137頭から2025年度の12,602頭へ大きく増えました。一方、捕殺しなかった割合は2008年度の10.4%、2010年度の13.1%から、2025年度は1.0%まで下がっています。全国的には、捕獲したクマはほぼすべて捕殺されているのが現状です。
神奈川は7年で3頭に1頭が非捕殺
| 年度 | 神奈川の許可捕獲 | 捕殺 | 非捕殺 |
|---|---|---|---|
| 2019年度 | 9頭 | 5頭 | 4頭 |
| 2020年度 | 3頭 | 2頭 | 1頭 |
| 2021年度 | 0頭 | 0頭 | 0頭 |
| 2022年度 | 2頭 | 2頭 | 0頭 |
| 2023年度 | 7頭 | 7頭 | 0頭 |
| 2024年度 | 8頭 | 3頭 | 5頭 |
| 2025年度 | 5頭 | 4頭 | 1頭 |
神奈川県の許可捕獲は2019〜2025年度の7年間で計34頭、うち非捕殺は11頭で、およそ3頭に1頭が放獣などで命を残されています。同じ7年間の全国のツキノワグマは43,628頭中1,378頭(3.2%)です。都道府県別に同じ7年間の非捕殺の割合を計算すると、神奈川(32.4%)は捕獲のあった34都道府県の中で高い方から7番目でした。なお、捕獲数が数百〜数千頭規模の県では、長野が15.8%、島根が24.0%です。
県の記録と環境省の数字を照らし合わせると
2023〜2025年度は、上の県の記録から数えた放獣・捕殺の件数と、環境省の非捕殺・捕殺の数が3年とも一致しました。2022年度だけは、県の記録では放獣3件(錯誤捕獲2件・学習放獣1件)ですが、環境省の非捕殺は0頭です。環境省の数字は許可捕獲に限った聞き取りの速報値のため、集計の範囲が違うとみられます。
専門家が言う「ゾーニング」とは?クマと人のすみ分け
読売新聞によると、東京農工大の小池伸介教授は、生息数が少ない丹沢山地ではクマの保護が進められてきたとし、今回の対応について「人を襲ったわけでなく、段階的な対応は問題ない」と述べました。そのうえで、分布域や個体数が増えているとして、「『ゾーニング』を検討する段階に入っている」と指摘しています。
環境省のガイドライン(2026年4月の令和8年度版)は、ゾーニング管理を「人とクマのすみ分けを図ることを目的に地域を区分し、各区分の目的の下で施策等を実施していること」と説明し、次の4区分を示しています。
| 区分 | 目的 | どんな場所か |
|---|---|---|
| 排除エリア | 人身被害の防止・経済的損失の防止 | 市街地や集落、農地など人の活動域。侵入したクマは捕獲などで速やかに排除する |
| 管理強化エリア | クマの定着や排除エリアへの侵入を防ぐ | 排除エリアの周辺に設定。捕獲・ヤブの刈り払い・被害防除を積極的に行う(2026年改定で新設) |
| 緩衝地帯 | 人間活動とクマの生息の両立 | コア生息地を除くクマの生息域 |
| コア生息地 | クマにとって良好な生息環境を保全 | 地域個体群を安定して維持するために確保する地域。自然公園の特別保護地区など |
環境省「特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ編)令和8年度版」の表Ⅲ-5などから要約。排除エリアと管理強化エリアは、都道府県・市町村・地域住民などで線引きすることが重要とされています。
丹沢は「保護」の段階、箱根は「分布の拡大地域」
同じガイドラインでは、神奈川・山梨・静岡にまたがる「富士・丹沢」の保護管理ユニットは個体数水準2(総個体数150〜600頭未満)とされています。また、神奈川・静岡の「箱根山地」は、新たにクマが確認されている「分布の拡大地域」の一つに挙げられています。保護を目的とする地域の捕獲について、ガイドラインは「いずれのゾーンにおいても捕殺は最小限とし、放獣等を検討する」としています。
ゾーニングを決めておけば、たとえば市街地に近い公園が「排除エリア」や「管理強化エリア」なのか、それとも「緩衝地帯」なのかによって、出没したときの対応をあらかじめ地域で共有しておけます。今回のように、市街地から近い山に繰り返し現れるクマをどう扱うかは、まさにこの線引きの問題です。小池教授が「近隣都県との広域管理」に触れたのも、丹沢のクマが県境をまたいで暮らしているためとみられます。
放獣にもリスクはある
ガイドラインは、錯誤捕獲したクマを放獣しようとした際に攻撃を受けて人がけがをした事例が近年もあるとして、安全に対応できる体制づくりを求めています。また、人の日常生活圏でクマが錯誤捕獲された場合は、制度上、緊急銃猟の対象となり得るとしています。放獣か捕殺かは「優しいか厳しいか」ではなく、場所・個体の行動・人の安全を合わせて判断するものです。
弘法山公園の周辺で気をつけること
10月26日朝時点で、市は浅間山・弘法山・権現山へのアクセス路を閉鎖し、立ち入りを禁止しています。読売新聞によると、市は広報車や消防車両によるパトロールを行うとしています。周辺に住む人や、丹沢方面へ出かける人は次の点に注意してください。
- 閉鎖中の登山道には入らない。最新の情報は秦野市の「ツキノワグマ目撃情報」で確認する。
- クマは早朝・夜間の出没が多いとされています。朝夕の外出では鈴やラジオなど音の出るものを持ち、1人での行動を避ける。
- 生ごみや収穫しない果実を屋外に放置しない。人の食べ物の味を覚えさせないことが、クマを人里に寄せない第一歩です。
- クマを見かけたら、背中を見せて走らず、向き合ったままゆっくり後退する。人里近くで見かけたり痕跡を見つけたりしたら、市(はだの都市農業支援センター 0463-81-7800、土日は市役所 0463-82-5111)や警察署に連絡する。
秦野市のクマ放獣についてよくある質問
Q. 秦野市で捕獲されたクマはなぜ殺処分されなかった?
A. 神奈川県のツキノワグマは丹沢山地に約80頭と推定され、県が保護を続けているためです。報道によると、ふんの分析で農作物や生ゴミを食べた形跡がなく、有害性は低いと判断されて、県のルールに従い丹沢山地の奥へ放獣されました。
Q. 放獣したクマが再び出没したのはいつ?
A. 10月20日に放獣され、3日後の23日午後8時45分ごろ、善波峠のセンサーカメラに写りました。24日正午に、放獣した個体と同じクマだと確認されています。
Q. 再び出没したクマは捕殺される?
A. 神奈川新聞は、県と秦野市が捕殺を視野に対応を検討していると報じています。10月26日朝時点で、捕殺するかどうかの発表はありません。
Q. 神奈川県では捕獲したクマをどのくらい放獣している?
A. 県の記録(2022年4月〜2026年10月19日)と今回の1件を合わせると、捕獲27件のうち放獣10件・捕殺17件でした。全国のツキノワグマの許可捕獲で捕殺しなかった割合は2025年度に1.0%で、神奈川は放獣が多い県の一つです。
Q. クマのゾーニング管理とは?
A. 人とクマのすみ分けを図るため地域を区分し、区分ごとの目的で対策を行う方法です。環境省のガイドライン(2026年4月)は、排除エリア・管理強化エリア・緩衝地帯・コア生息地の4区分を示しています。
Q. 弘法山公園には今入れる?
A. 10月24日午後3時から、浅間山・弘法山・権現山の登山道が閉鎖されています。再開の時期は秦野市の発表で確認してください。
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出典・参考資料
- 秦野市「ツキノワグマ目撃情報」(2026年10月26日朝に確認)
- 神奈川県「ツキノワグマ情報について」、「令和8年度 県内におけるツキノワグマの目撃等情報」(10月19日時点)ほか2022〜2025年度の同資料
- 環境省「クマ類の捕獲数(許可捕獲数)について[速報値]」(2026年10月14日)、「クマに関する各種情報・取組」
- 環境省「特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ編)令和8年度版」(全文PDF、2026年4月)
- 読売新聞「わなにかかったクマ、殺処分せず放獣したら再び出没…専門家「ゾーニング検討する段階に」」(2026年10月25日)
- 神奈川新聞(カナロコ、Yahoo!ニュース配信)「秦野にツキノワグマ再び出没 放獣した個体と同一 3登山道閉鎖、神奈川県と市は捕殺を視野に対応検討」(2026年10月24日)
- 朝日新聞「「有害性低い」と放したクマ 市街地近くに再び現れる 神奈川・秦野」(10月25日)、毎日新聞「捕獲し山奥に放つも…弘法山公園で再びクマ目撃 神奈川・秦野」(10月24日)
- 東京新聞「権現山でオスのツキノワグマ捕獲 秦野・弘法山公園内 体長1.36メートル、体重101.3キロ」(10月21日)、J-CASTニュース「クマ「駆除せず放獣」秦野市の対応に称賛の声」(10月24日)
- 写真:Wikimedia Commonsのフリーライセンス画像(一部リサイズあり)。アイキャッチのツキノワグマはKabacchi(CC BY 2.0、トリミング・明るさ調整・文字入れあり、今回のクマではなくイメージ)
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