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織田翔希はドジャース入りか?契約金最大7.8億円とボーナスプール
米球界への挑戦を表明し、ドラフトで巨人から1位指名を受けた横浜高の織田翔希投手(18)について、ロサンゼルスの地元紙カリフォルニア・ポストが「最終的にドジャースに入るという見方が球界で広がっている」と報じました。契約金は大リーグのスカウトの見積もりで300万〜500万ドル。サンスポは約4億7000万〜7億8000万円と換算しています。ただ、本人はまだ決めていないとも伝えられています。大リーグ機構(MLB)が公表している「国際ボーナスプール」の数字から、この金額がどのくらいの大きさなのかを確かめました。
この記事の結論
- カリフォルニア・ポストは、関係者の話として織田投手が最終的にドジャースに入るという見方が広がっていると報じました。同時に「本人はまだ決めていない」とも書いており、契約が決まったわけではありません。
- 18歳の織田投手が大リーグ球団と契約する場合は、25歳未満の海外選手向けの国際ボーナスプールの枠内で契約金が払われます。MLBの発表では、2026年のドジャースの枠は6,679,200ドルでした。
- 見積もりの300万〜500万ドルは、ドジャースの2026年の枠の約45〜75%にあたります。最も枠が小さい球団(544万ドル)だと、500万ドルは枠の約92%です(当サイト試算)。
- 巨人の交渉権は、規約で2027年3月末まで。一方、大リーグの労使協定は12月1日に期限を迎え、ロックアウトになると報じられています。
織田翔希のドジャース入り報道とは?何が伝えられたか
きっかけは、ロサンゼルスの地元紙カリフォルニア・ポストが米国時間の10月25日付で出した記事です(筆者はディラン・ヘルナンデス記者。同日Yahoo Sportsにも転載)。記事は、関係者は「まだ決断していない」と強調していると断ったうえで、球界では18歳の織田翔希投手が最終的にドジャースに入るという見方が広がっていると書きました(カリフォルニア・ポスト)。
日本では26日朝、サンケイスポーツとスポーツ報知がこの記事を紹介しました。サンスポは「ドジャースとマイナー契約を結ぶ可能性がある」と伝え、スポーツ報知は、織田投手がインスタグラムでフォローしている大リーグとプロ野球のチームはドジャースだけだったと伝えています。
契約金「最大7.8億円」はどこから出た数字か
「7.8億円」は、カリフォルニア・ポストが紹介したある大リーグのスカウトの見積もり(300万〜500万ドル)の上限を、サンスポが円に直した数字です。球団や代理人が示した金額ではありません。同じ記事は、日本のドラフト指名選手の契約金は1億円(約64万ドル)が上限だとも書いています。見積もりどおりなら、その4.7〜7.8倍になります。
記事は、高校から直接大リーグ球団に入る利点として、ほかに2点を挙げています。日本で海外FA権を取るには9年の在籍が必要なこと、FA権がない選手は球団にポスティングを認めてもらわなければ移籍できず、ソフトバンクのように認めない方針の球団もあることです。
まだ決まっていないこと
契約先・契約金・契約の時期は、10月26日時点でどれも決まっていません。織田投手は10月15日の会見で「アメリカの地で挑戦することを決めました」と話し、22日の指名後も「アメリカに挑戦する気持ちは全くブレません」とコメントしています(スポーツ報知)。ドジャースの球団としてのコメントは、確認できた報道の中にはありませんでした。

国際ボーナスプールとは?25歳未満は「アマ扱い」
大リーグでは、海外の若い選手は、ドラフトではなく「国際アマチュアFA」として各球団と交渉します。ただし、契約金に使える総額が球団ごとに決められています。これが国際ボーナスプールです。MLBの用語集は、主なルールを次のように説明しています(MLB.com用語集)。
- 契約できる期間は毎年1月15日〜12月15日。その年の9月1日までに17歳になっている必要があり、事前にMLBへの登録が必要
- プールの大きさは、球団の市場規模や収入、クオリファイング・オファーを断ったFA選手と契約したかどうかなどで決まる
- 1万ドル以下の契約金は枠に数えない
- 枠は25万ドル単位でトレードでき、もらえるのは元の枠の60%まで
- 枠を超えて払う方法はない(ぜいたく税のように払って超える仕組みもない)
- 25歳以上で、MLBが認める海外リーグで6シーズン以上プレーした選手はプールの対象外
この「25歳・6シーズン」の線があるため、日本のプロ野球を経た選手でも25歳未満なら枠の中で契約することになります。2025年1月にロッテからドジャースへ移った佐々木朗希投手も、25歳未満のため国際アマチュアFAの扱いで、契約金は報道で650万ドルでした(MLB.comがThe Athleticの報道として紹介)。
2026年の球団別プール額(MLB発表)
| プール額 | 球団数 | 球団 |
|---|---|---|
| 8,034,900ドル | 7球団 | ダイヤモンドバックス、オリオールズ、ガーディアンズ、ロッキーズ、ロイヤルズ、パイレーツ、カージナルス |
| 7,357,100ドル | 8球団 | アスレチックス、レッズ、タイガース、マーリンズ、ブルワーズ、ツインズ、マリナーズ、レイズ |
| 6,679,200ドル | 8球団 | ブレーブス、カブス、ホワイトソックス、エンゼルス、ドジャース、フィリーズ、レンジャーズ、ナショナルズ |
| 5,940,000ドル | 3球団 | レッドソックス、パドレス、ブルージェイズ |
| 5,440,000ドル | 4球団 | アストロズ、ヤンキース、メッツ、ジャイアンツ |
出典:MLB.com(2026年1月22日)。2026年の契約期間(1月15日〜12月15日)の当初の配分。球団名は当サイトで日本語にしました。
30球団の合計は208,114,700ドルで、1球団の平均は約694万ドルです(当サイト集計)。ドジャースの6,679,200ドルは5段階のうち上から3番目で、30球団の中では16位タイにあたります。ドジャース自身も、この枠を複数の選手に分けて使ったとMLB.comは伝えています(MLB.com)。
ドジャースの枠は前年の最少から増えた
前の年の2025年(佐々木朗希投手と契約した年)は、ドジャースの枠は5,146,200ドルで、ジャイアンツと並んで30球団で最も少ない額でした。2026年はそこから1,533,000ドル増えています。反対に、ヤンキースは2025年の6,261,600ドルから2026年は5,440,000ドルに減り、最も少ないグループに入りました。
| 球団 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|
| ドジャース | 5,146,200ドル | 6,679,200ドル |
| ヤンキース | 6,261,600ドル | 5,440,000ドル |
| ジャイアンツ | 5,146,200ドル | 5,440,000ドル |
| レッドソックス | 6,261,600ドル | 5,940,000ドル |
出典:2025年はMLB.com用語集、2026年はMLB.comの発表。いずれも当初の配分。
契約金300万〜500万ドルはプールの何割?当サイトの試算
スカウトの見積もり(300万〜500万ドル)が、2026年の各グループの枠のどれだけを占めるかを計算しました。2027年の枠はまだ発表されていないため、2026年の数字を物差しにしています。
| 2026年の枠 | 300万ドル | 500万ドル | 500万ドル後の残り |
|---|---|---|---|
| 803.5万ドル7球団 | 37.3% | 62.2% | 303.5万ドル |
| 735.7万ドル8球団 | 40.8% | 68.0% | 235.7万ドル |
| 667.9万ドル8球団(ドジャース含む) | 44.9% | 74.9% | 167.9万ドル |
| 594万ドル3球団 | 50.5% | 84.2% | 94万ドル |
| 544万ドル4球団 | 55.1% | 91.9% | 44万ドル |
当サイト試算。枠はMLB発表の当初配分で、トレードによる増減は入れていません。%は小数第2位を四捨五入。
ドジャースの2026年の枠で見ると、300万ドルで約45%、500万ドルで約75%。上限の500万ドルを払うと、残りは167.9万ドルになります。トレードで元の枠の60%まで上乗せできるルールを使い切ると、ドジャースの枠は最大10,686,720ドルになり、500万ドルはその約47%です。
見積もりの上限の500万ドルは、2026年の枠では30球団すべてが払える額です。ただ、最も枠が小さいヤンキース・メッツ・ジャイアンツ・アストロズでは、それだけで枠の約92%を使い切ることになります。
数字の食い違いについて
カリフォルニア・ポストは「ドジャースの昨年のプールは720万ドル」と書いています。MLB.comが公表した2026年の当初の配分は6,679,200ドルで、記事の数字がトレードでの上積みを含むものかどうかは、記事からは分かりませんでした。この記事の試算はMLB.comの数字を使っています。
日本のアマ選手がNPBを経ずに米球団と契約した例
日本の有力なアマチュア選手が、プロ野球を経ずに直接大リーグの球団に入った例は多くありません。報道で確認できた主な例と、契約金を並べました。
| 年 | 選手 | 経路 | 契約金 | 出典・メモ |
|---|---|---|---|---|
| 2008年 | 田澤純一 | NPBのドラフト指名を拒否→レッドソックス | 非公表 | 東京スポーツ:ドラフト指名を拒否して3年契約 |
| 2018年 | 結城海斗 | 中学卒業→ロイヤルズ | 322,500ドル | AP:大リーグ球団と契約した初の日本の中学生とみられる |
| 2025年 | 森井翔太郎 | 桐朋高→アスレチックス | 1,510,500ドル | AP:高校から直接、2025年の契約期間の初日に合意 |
| 2025年 | 佐々木朗希(参考) | ロッテ→ドジャース | 650万ドル(報道) | MLB.com:25歳未満のため国際アマチュアFAの扱い |
| 2026年 | 織田翔希 | 横浜高→? | 300万〜500万ドル(見積もり) | カリフォルニア・ポスト:契約先・額とも未定 |
当サイトが報道・公式発表で確認できた範囲。網羅したものではありません。佐々木朗希投手はプロ野球を経ているため参考として載せました。
カリフォルニア・ポストは、ほかにも今年、大阪産業大の野上達也投手がパドレスと直接契約したこと、花巻東高からスタンフォード大に進んだ佐々木麟太郎選手が、ソフトバンクではなくマーリンズを選んだことを挙げています。そのうえで、織田投手は2人とは「まったく別格の有望選手」だとし、これほどの選手がアマチュアのまま大リーグ球団と契約した例はないと書いています。
表のとおり、高校生の森井投手の契約金は1,510,500ドルでした。見積もりの300万ドルでも、その約2.0倍、500万ドルなら約3.3倍になります。
巨人の交渉権はいつまで?NPB側のルール
巨人は10月22日のドラフト会議で織田投手を1位で単独指名し、交渉権を得ました(NPB公式の指名選手一覧)。日本プロ野球のドラフトのルールは「新人選手選択会議規約」にまとめられています。日本プロ野球選手会が公開している2010年度版の規約と、公正取引委員会の発表から、関係する部分を整理しました。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 交渉権の期限(第11条) | 選択会議の翌年の3月末日までに契約し、支配下選手として公示できなければ交渉権を失う(日本野球連盟所属の社会人選手は1月末日まで) |
| 放棄・譲渡の禁止(第10条) | ドラフトで得た交渉権は、放棄することも、他球団に譲ることもできない |
| 再指名の制限(第12条) | 交渉権を失った球団は、原則として同じ選手を再び指名できない。ただし進学などで再び学生になった場合などは例外 |
| 「田澤ルール」(廃止) | 指名を拒んで外国球団と契約した選手を、契約終了後、高卒3年・大卒社会人2年は指名しないという申し合わせ。2020年9月に廃止 |
出典:新人選手選択会議規約(2010年度版、日本プロ野球選手会公開)、公正取引委員会(2020年11月5日)。規約はその後改定されている可能性があります。今年の期限が来年3月末であることは日本経済新聞も伝えています。
つまり巨人は、2027年3月末まで交渉を続けられます。カリフォルニア・ポストは、巨人が大リーグの労使交渉の長期化に期待しているのかもしれない、と書いています。
「田澤ルール」はもうない
公正取引委員会によると、2008年9月、当時の有力な新人選手が12球団に「指名しないでほしい」と求めて米国球団との直接契約を目指したことをきっかけに、NPBは同年10月、指名を拒んで外国球団と契約した選手を一定期間指名しない申し合わせを作りました。この申し合わせは2020年9月に廃止されています。公取委は、実際に適用されて契約を拒まれた例はなかったとしています(公正取引委員会)。
大リーグの労使協定とロックアウト
国際アマチュア選手の獲得ルールは、大リーグの労使協定で決められています。カリフォルニア・ポストによると、今の協定は12月1日に期限を迎え、オーナー側はロックアウトに入る見通しです。一方でサンスポは、前回ロックアウトになった2022年は国際アマチュア選手を含むマイナー契約は止まらず、1月15日の解禁日から多くの球団が契約したと伝えています。サンスポによると、米国外の25歳以下の選手は契約の前年の11月1日までにコミッショナー事務局への登録が必要で、織田投手は手続きを済ませ、近く登録される見込みです。新しい協定でルールや枠が変わるかどうかは、10月26日時点では分かりません。
織田翔希の進路をめぐる今後の日程
- 10月15日米球界挑戦を表明会見で「アメリカの地で挑戦することを決めました」(スポーツ報知)。
- 10月22日巨人がドラフト1位で単独指名指名後も「アメリカに挑戦する気持ちは全くブレません」(スポーツ報知)。
- 10月25日カリフォルニア・ポストが報道米国時間。ドジャース入りの見方が広がっていると報じる。日本では26日朝に紹介。
- 11月1日MLBへの登録期限サンスポによると、翌年に契約する米国外の25歳以下の選手の登録期限。
- 12月1日大リーグの労使協定が期限カリフォルニア・ポストによると、ロックアウトの見通し。
- 2027年1月15日国際アマチュアの契約解禁日MLBのルールでは毎年1月15日〜12月15日が契約期間。
- 2027年3月末巨人の交渉期限規約第11条。これまでに契約・公示できなければ交渉権を失う。
2026年10月26日時点の報道と公式ルールをもとに整理。11月1日以降は予定・見通しで、変わる可能性があります。
織田翔希のドジャース入り報道についてよくある質問
Q. 織田翔希はドジャースに入団が決まったのですか?
A. 決まっていません。カリフォルニア・ポストは「最終的にドジャースに入るという見方が球界で広がっている」と報じましたが、同じ記事で、関係者は本人がまだ決めていないと強調していると書いています(10月26日時点)。
Q. 契約金7.8億円は本当ですか?
A. ある大リーグのスカウトが見積もった「300万〜500万ドル」の上限を、サンスポが円に直した数字です。球団が提示した額ではありません。
Q. 国際ボーナスプールとは何ですか?
A. 大リーグの各球団が、25歳未満などの海外のアマチュア選手に払う契約金の総額の上限です。超えて払う方法はなく、トレードで増やせるのは元の枠の60%までです(MLB.com)。
Q. ドジャースのボーナスプールはいくらですか?
A. MLBの発表では、2026年の契約期間の当初の枠は6,679,200ドルです。2027年の枠はまだ発表されていません。
Q. 巨人の交渉期限はいつですか?
A. 2027年3月末です。新人選手選択会議規約では、ドラフトの翌年の3月末日までに契約・公示できなければ交渉権を失います。
Q. 高校から直接メジャー球団と契約した日本人はいますか?
A. あります。2025年1月に桐朋高の森井翔太郎選手がアスレチックスと契約金1,510,500ドルで契約しました(AP)。2018年には中学卒業の結城海斗投手がロイヤルズと契約しています。
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出典・参考資料
- MLB.com:2026年国際契約期間の球団別ボーナスプール(2026年1月22日)/用語集「International Amateur Free Agency & Bonus Pool Money」(2025年の当初配分・ルール)/ドジャースの2026年国際契約(2026年1月16日)/佐々木朗希のドジャース契約(2025年1月22日)
- NPB:2026年新人選手選択会議 読売ジャイアンツ選択選手一覧
- 日本プロ野球選手会:新人選手選択会議規約(2010年度版)
- 公正取引委員会:日本プロフェッショナル野球組織に対する独占禁止法違反被疑事件の処理について(2020年11月5日)
- カリフォルニア・ポスト(Yahoo Sports転載):Japanese baseball faces existential threat as Dodgers loom for teenage pitching star(米国時間2026年10月25日)
- サンケイスポーツ:織田翔希、ドジャース入り可能性…米報道 契約金最大7.8億円か(2026年10月26日3時56分)
- スポーツ報知:織田翔希が「インスタグラムでフォローするMLBチームはドジャースだけ」(2026年10月26日5時40分)
- 日本経済新聞:2026ドラフト指名選手一覧 織田翔希を巨人が1位指名(2026年10月22日)
- AP(NBC Sports掲載):Shotaro Morii bypasses Japanese baseball to sign with Athletics(2025年1月15日)/AP(WJLA掲載):Royals sign 16-year-old Japanese pitcher(2018年7月9日)
- 東京スポーツ:田沢純一の指名漏れは「妥当な結果」(2020年10月27日)
球団別プールの集計、契約金の見積もりが枠に占める割合の試算は、MLB.comの公表データをもとに当サイトが計算したものです。2027年の枠や新しい労使協定の内容は未定のため、実際の契約とは異なる場合があります。内容は2026年10月26日時点の情報です。アイキャッチの写真:Junkyardsparkle「Dodger Stadium field from upper deck」(Wikimedia Commons、CC0、トリミング・明るさ調整・文字入れあり)。本文の写真:Cody Williams(Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0、リサイズあり)。


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