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日経平均はなぜ3日続落?3カ月ぶり安値、下げの6割は主力3銘柄
10月26日の東京株式市場で、日経平均株価は前週末比503円51銭安の6万2189円65銭で取引を終え、3日続落しました。終値は7月30日以来、約3カ月ぶりの安値です。なぜ下げが続いているのか。日経平均プロフィルの公式データと、日々の寄与度を自分で集計し、3日間の下げを銘柄ごとに分解しました。
この記事の結論
- 日経平均は10月22日・23日・26日と3日続落し、3日間で2,431.59円(3.76%)下げました。10月6日の終値(70,683.98円)からは12.0%安です。
- 背景として報じられているのは、AI企業の巨額投資と資金調達への不安による半導体・AI関連株の売りと、中東情勢を受けた原油高です。
- 日々の寄与度を集計すると、3日間の下げのうちアドバンテスト・東京エレクトロン・ソフトバンクグループの3銘柄で約1,548円(約64%)を占めました。
- 同じ3日間でTOPIXは1.75%安にとどまり、26日は上昇しました。下げは値がさのAI・半導体株に偏っているのが今回の特徴です。

日経平均の3日続落とは?10月22日からの値動き
日本経済新聞社が公表している「日経平均プロフィル」の日次データ(終値)で、10月21日から26日までの動きを並べました。21日に545円高と反発したあと、22日に1,713円安と大きく下げ、23日・26日も続けて下落しています。
| 日付 | 日経平均の終値 | 前日比 | 騰落率 | TOPIX(前日比) |
|---|---|---|---|---|
| 10月21日 | 64,621.24円 | +545.82円 | +0.85% | 4,043.73(+34.52) |
| 10月22日 | 62,907.84円 | −1,713.40円 | −2.65% | 3,997.50(−46.23) |
| 10月23日 | 62,693.16円 | −214.68円 | −0.34% | 3,965.81(−31.69) |
| 10月26日 | 62,189.65円 | −503.51円 | −0.80% | 3,972.98(+7.17) |
日経平均は日経平均プロフィルのCSV、TOPIXは株探の時系列データ(10月26日の値は日本経済新聞・ロイターの報道と一致を確認)。
終値は7月30日以来の安値、22日から3日続けて更新
10月26日の終値62,189.65円を下回る終値は、さかのぼると7月30日(61,867.43円)が最後です。実は22日(62,907.84円)・23日(62,693.16円)の終値も、それぞれ7月30日以来の安値でした。3営業日続けて約3カ月ぶりの安値を更新したことになります。
26日の値動きは、ロイターによると一時は209円高の6万2902円95銭まで上げる場面もありましたが、買いは続かず、日本経済新聞によると下げ幅は一時600円近くに達しました。取引時間中の安値は62,094.34円です。なお23日には取引時間中に61,462.61円まで下げ、株探(フィスコ)の記事は「節目の62000円を割り込んだ」と伝えています。
日経平均はなぜ下がった?AI投資への不安と原油高
今回の下げの理由として、各社の報道が挙げているのは主に次の3つです。
理由1:AI企業の巨額投資と資金調達への不安
Bloombergは10月23日朝の記事で、「AI企業の資金調達負担への懸念から半導体などのAI関連株が売られ」日経平均が約3カ月ぶりの安値を付けそうだと伝えました。米メタ・プラットフォームズが設備投資の拡大方針を示すなど、AI企業の設備投資競争が激しくなり、資金調達への不安が強まっているとしています。同じ記事は、メタの債務保証料(CDS)が、本格的に取引されるようになった約1年前以降で最高になったとも報じています。
26日の株探(フィスコ)の記事も「AI関連投資に対する資金回収懸念」を挙げており、AIにお金をかけ続けて本当に回収できるのか、という不安が日本の半導体関連株に波及している形です。
理由2:中東情勢を受けた原油高
日本経済新聞によると、中東情勢を巡る不透明感から23日の米原油先物(WTI)が大幅に上昇し、原油高が日本の景気や企業業績の下振れにつながるとの懸念から、リスク回避の売りが優勢になりました。株探(フィスコ)は、前週末の米国市場で原油価格の上昇を背景にインフレ高止まりへの警戒感が広がったと伝えています。
理由3:決算と中央銀行のイベント待ち
ロイターは26日の相場について、米国の大手IT企業(ハイパースケーラー)や国内ハイテク企業の決算、日米の中央銀行のイベントを控えて様子見の姿勢が強まったと伝えています。日本経済新聞によると、26日の東証プライムの売買代金は約6兆6438億円で、4月20日以来6カ月ぶりの薄商いでした。
- 10月6日10月の終値の最高値 70,683.98円日経平均プロフィルのデータで、10月に入ってからの終値の最高値です。過去最高値は6月25日の72,366.34円です。
- 10月7〜15日6日続落、15日は3,318円安この6営業日で終値は64,425.95円まで下げました。15日の下げは1日で3,318円34銭です。
- 10月21日545円高と反発終値は64,621.24円と、いったん反発しました。
- 10月22日1,713円安株探(フィスコ)によると、半導体製造装置やAI関連の値がさ株に売りが広がり、韓国や台湾などアジア株の下落も重荷となりました。
- 10月23日214円安、一時1400円台の下げ前日の米国市場でメタやテスラの決算を受けて、AIへの巨額投資が収益に結び付くかを巡る懸念が再燃したと株探(フィスコ)は伝えています。
- 10月26日503円安、3日続落原油高を背景にした前週末の米株安を受け、AI・半導体関連株を中心に売られました。一方、TOPIXは3営業日ぶりに反発しました。
日付・終値は日経平均プロフィルのデータ。各日の背景は株探(フィスコ)・日本経済新聞の記事による。
独自集計:3日間の下げ2,431円を銘柄ごとに分解
日経平均は225銘柄の株価から計算されますが、株価の高い「値がさ株」ほど指数を大きく動かします。そこで、株探(フィスコ)が毎日公表している「日経平均寄与度ランキング(大引け)」の10月22日・23日・26日の3日分を集め、各銘柄の値動き1円あたりの寄与度を逆算しました。これに株探の時系列データで確認した10月21日と26日の終値を掛け合わせ、3日間の寄与度を計算しています。
日経平均を押し下げた銘柄(3日間・上位10)
| 順位 | 銘柄 | 10月21日の終値 | 10月26日の終値 | 騰落率 | 3日間の寄与 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | アドバンテスト(6857) | 34,440.0円 | 31,070.0円 | −9.79% | −727.07円 |
| 2 | 東京エレクトロン(8035) | 10,160.0円 | 9,110.0円 | −10.33% | −530.95円 |
| 3 | ソフトバンクグループ(9984) | 4,622.0円 | 4,263.0円 | −7.77% | −290.45円 |
| 4 | イビデン(4062) | 9,500.0円 | 8,248.0円 | −13.18% | −168.83円 |
| 5 | TDK(6762) | 2,902.5円 | 2,585.5円 | −10.92% | −160.29円 |
| 6 | ファーストリテイリング(9983) | 75,210.0円 | 73,980.0円 | −1.64% | −99.51円 |
| 7 | フジクラ(5803) | 4,347.0円 | 3,978.0円 | −8.49% | −74.64円 |
| 8 | キオクシアホールディングス(285A) | 13,510.0円 | 12,550.0円 | −7.11% | −67.96円 |
| 9 | SCREEN(7735) | 12,910.0円 | 11,125.0円 | −13.83% | −48.13円 |
| 10 | 村田製作所(6981) | 6,756.0円 | 6,201.0円 | −8.21% | −44.90円 |
日経平均を押し上げた銘柄(3日間・上位5)
| 順位 | 銘柄 | 10月21日の終値 | 10月26日の終値 | 騰落率 | 3日間の寄与 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 中外製薬(4519) | 6,511.0円 | 6,897.0円 | +5.93% | +39.03円 |
| 2 | トレンドマイクロ(4704) | 6,729.0円 | 7,565.0円 | +12.42% | +28.18円 |
| 3 | リクルートホールディングス(6098) | 18,845.0円 | 19,055.0円 | +1.11% | +21.24円 |
| 4 | ソニーグループ(6758) | 4,012.0円 | 4,135.0円 | +3.07% | +20.73円 |
| 5 | 東京海上ホールディングス(8766) | 558.6円 | 584.8円 | +4.69% | +19.88円 |
寄与度ランキングに3日のうち1日でも上位20銘柄に入った60銘柄を集計。3日とも上位20に入った銘柄は、日次の寄与度の合計と計算結果が一致することを確かめました。ランキング外の銘柄が3日間で動かせる幅は最大でも約19円(下げ)・約10円(上げ)なので、上の表がそれぞれの上位で確定です。終値は株探の時系列データによる。
アドバンテスト・東京エレクトロン・ソフトバンクGの3銘柄で約64%
3日間の下げ2,431.59円のうち、アドバンテストが約727円、東京エレクトロンが約531円、ソフトバンクグループが約290円で、合計は約1,548円、全体の約64%にあたります。4位のイビデン、5位のTDKまで含めると約1,878円で、約77%が5銘柄で説明できます。上位には、半導体関連やAI投資に関わる銘柄が並びます。
例えばアドバンテストは、26日に1,270円(3.93%)下がり、この1銘柄だけで日経平均を274円押し下げました。値がさ株の1銘柄の値動きが、指数全体の動きを大きく左右していることが分かります。一方で、押し上げ役は中外製薬(約39円)やトレンドマイクロ(約28円)などで、上位5銘柄を合わせても約129円にとどまりました。
特定の銘柄の売買をすすめるものではありません
この表は、日経平均の下げがどの銘柄から来ているかを示すための集計です。個別銘柄の今後の値動きを予想したり、売買をすすめたりするものではありません。
TOPIXはなぜ下がらない?NT倍率で見る「偏った下げ」
26日はTOPIX(東証株価指数)が0.18%上がり、日経平均とは逆の動きになりました。10月6日から26日までで比べても、日経平均は12.02%安、TOPIXは5.03%安と、下落率に2倍以上の差があります。3日間(21日→26日)でも、日経平均の3.76%安に対し、TOPIXは1.75%安でした。
| 日付 | 日経平均 | TOPIX | NT倍率 |
|---|---|---|---|
| 10月6日 | 70,683.98 | 4,183.56 | 16.90倍 |
| 10月21日 | 64,621.24 | 4,043.73 | 15.98倍 |
| 10月26日 | 62,189.65 | 3,972.98 | 15.65倍 |
NT倍率=日経平均÷TOPIX(自前計算)。TOPIXは株探の時系列データ。
NT倍率は、日経平均がTOPIXの何倍かを示す数字で、値がさのハイテク株が強いと上がり、弱いと下がる傾向があります。10月6日の16.90倍から26日は15.65倍まで下がりました。TOPIXは東証プライム市場などの幅広い銘柄の時価総額で計算されるため、少数の値がさ株の影響を受けにくい指数です。
26日は東証プライムで値上がり銘柄(818)が値下がり銘柄(686)を上回り(日本経済新聞)、商社や資源関連、不動産・建設株が買われました。ロイターは岡三証券のストラテジストの「AI・半導体株が調整含みとなる中、内需関連株が買われるという構図が続いている」との見方を伝えています。「日経平均の3カ月ぶり安値」は、市場全体の総崩れというより、AI・半導体株の調整が中心とみられます。
日経平均はどこまで下がった?高値・移動平均との比較
26日の終値が、これまでの節目となる水準と比べてどの位置にあるかを、日経平均プロフィルの終値データから計算しました。移動平均は終値の単純平均(自前計算)です。
| 比べる水準 | 終値 | 10月26日の終値との差 |
|---|---|---|
| 過去最高値(6月25日) | 72,366.34円 | −14.06% |
| 10月の最高値(10月6日) | 70,683.98円 | −12.02% |
| 9月末(9月30日) | 66,753.72円 | −6.84% |
| 25日移動平均 | 66,230.03円 | −6.10% |
| 200日移動平均 | 61,524.30円 | +1.08% |
| 7月の安値(7月29日) | 61,434.19円 | +1.23% |
| 2025年末(12月30日) | 50,339.48円 | +23.54% |
過去最高値からは14.06%安で、10月6日からの下げも12.0%と1割を超えました。一方で、2025年末と比べるとまだ23.5%高い水準にあります。
7月にも、6月25日の最高値から7月29日の61,434.19円まで、終値ベースで15.1%下げた局面がありました。26日の終値は、この7月の安値まで約755円、200日移動平均(約61,524円)まで約665円の位置です。
2026年の「3日以上の続落」は今回で12回目
日経平均プロフィルの終値で数えると、2026年に入ってから3営業日以上続けて下がった場面は、今回を含めて12回ありました。直前は10月7日から15日までの6日続落です。続落そのものは珍しくありませんが、10月15日から26日までの7営業日のうち、終値が上がったのは16日と21日の2日だけでした。
今後の日経平均は?今週の注目日程
ロイターや株探が「様子見」の理由として挙げたイベントが、今週に集中しています。一次資料で確認できた日程は次のとおりです。
| 日付 | イベント | 中身 | 確認した資料 |
|---|---|---|---|
| 10月27〜28日 | 米FOMC | 米国の金融政策を決める会合(米国時間) | FRB |
| 10月28日 | アドバンテスト決算 | 2026年度第2四半期の決算発表(15時30分予定) | 同社IRカレンダー |
| 10月29〜30日 | 日銀 金融政策決定会合 | 日本の金融政策を決める会合 | 日本銀行 |
| 10月30日 | 東京エレクトロン決算 | 2027年3月期第2四半期の決算発表(予定) | 同社IRカレンダー |
3日間の下げで寄与度1位・2位だったアドバンテストと東京エレクトロンが、今週そろって決算を発表します。ロイターによると、岡三証券のストラテジストは国内のハイテク企業の決算について「投資家の期待も高い分、ポジティブサプライズが出ないとなかなか買いが継続しにくい」と話しています。決算の内容や中央銀行の判断によっては、値がさ株を通じて日経平均が上下どちらにも大きく動く可能性があります。
数字を見るときのポイント
日経平均だけを見ると「株価が大きく下がった」ように見えますが、26日はTOPIXが上がり、値上がり銘柄の方が多い日でした。日経平均の下げがどの銘柄から来ているかを寄与度で確認すると、相場全体の状況をつかみやすくなります。
日経平均の3日続落についてよくある質問
Q. 日経平均が3日続落した理由は?
A. AI企業の巨額投資や資金調達への不安から、アドバンテストや東京エレクトロンなど値がさのAI・半導体関連株が売られたことが中心です。中東情勢を受けた原油高や、決算・中央銀行のイベントを前にした様子見も重なったと報じられています。
Q. 10月26日の日経平均の終値はいくら?
A. 6万2189円65銭で、前週末比503円51銭(0.80%)安でした。終値としては7月30日(61,867.43円)以来、約3カ月ぶりの安値です。
Q. 3日間でどれくらい下がった?
A. 10月21日の終値64,621.24円から、3日間で2,431.59円(3.76%)下がりました。10月6日の終値70,683.98円からは12.0%安です。
Q. 日経平均を一番押し下げた銘柄は?
A. 当ブログの集計では、3日間で最も押し下げたのはアドバンテストで約727円、次いで東京エレクトロンが約531円、ソフトバンクグループが約290円でした。3銘柄で下げ全体の約64%です。
Q. TOPIXも下がっている?
A. 26日のTOPIXは7.17ポイント(0.18%)高の3972.98で、3営業日ぶりに上がりました。10月6日からの下落率もTOPIXは5.03%で、日経平均の半分以下です。
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出典・参考資料
- 日本経済新聞社「日経平均プロフィル」日経平均株価 日次データ(CSV)(2026年10月26日夜に取得)
- 株探(フィスコ)「日経平均寄与度ランキング(大引け)」10月22日・10月23日(Yahoo!ファイナンス転載)・10月26日、株探の各銘柄・TOPIXの時系列データ
- 日本経済新聞「日経平均株価、3日続落 終値は503円安の6万2189円」(2026年10月26日)
- ロイター「日経平均は小幅に3日続落、方向感出ず イベント前の様子見で」(2026年10月26日、Yahoo!ニュース転載)
- Bloomberg「日本市場、AI不安拡大で日経平均は3カ月ぶり安値へ-円と債券は上昇」(2026年10月23日、TBS CROSS DIG with Bloomberg転載)
- 日本銀行「金融政策決定会合等の日程」、FRB「Meeting calendars」、アドバンテスト IRカレンダー、東京エレクトロン IRカレンダー
- 写真:Wikimedia Commonsのフリーライセンス画像(Kakidai・CC BY-SA 4.0、一部リサイズ。アイキャッチは「The Tokyo Stock Exchange – main room 2」を明るさ調整し文字を追加)
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