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司法修習とは|期間1年・月13.5万円の給付金と二回試験の流れ
結論
- 司法修習は、司法試験の合格者が裁判官・検察官・弁護士になる前に受ける1年間の研修です。最高裁判所が「司法修習生」として採用し、最後の試験(司法修習生考試、通称二回試験)に受かると法曹資格が得られます。
- 修習中は兼業が原則できない代わりに、国から月13万5,000円の基本給付金が出ます。家を借りて家賃を払っている人には月3万5,000円の住居給付金が上乗せされ、合わせて月17万円です。
- 元フリーアナウンサーの山本モナさん(50)は、49歳で令和7年司法試験に合格し、いま司法修習生として学んでいます。修習は年齢に関係なく全員が同じカリキュラムで受けます。
最高裁判所「司法修習生の修習給付金について」。
司法修習の流れ|導入修習から二回試験まで
最高裁判所によると、修習は次の順に進みます(最高裁「司法修習の概要」)。
| 段階 | 期間 | 場所・内容 |
|---|---|---|
| ① 導入修習 | 約1か月 | 埼玉県和光市の司法研修所に全員が集まり、実務の基礎を確認 |
| ② 分野別実務修習 | 約8か月 | 全国の実務修習地で民事裁判・刑事裁判・検察・弁護を2か月ずつ。実際の事件を扱いながら指導を受ける |
| ③ 選択型実務修習 | 約2か月 | 弁護修習先の事務所を拠点に、進路や関心に合わせて自分で選ぶ。修習先を自分で開拓することもできる |
| ④ 集合修習 | 2か月 | 司法研修所で民事裁判・刑事裁判・検察・民事弁護・刑事弁護の5科目。修習用の事件記録で起案(文書作成)を繰り返す |
| ⑤ 司法修習生考試(二回試験) | 修習の最後 | 合格すると判事補・検事・弁護士になる資格を得る |
③と④の順番は実務修習地ごとに異なります。最高裁判所「司法修習の概要」から当サイトが整理。
裁判官・検察官・弁護士のどれを目指す人も同じカリキュラムで学ぶ「統一修習制度」が特徴で、1947年(昭和22年)に制度が始まって以来続いています(最高裁「司法修習」)。検察修習では指導係検事のもとで取調べなどの捜査を体験し、裁判修習では裁判官と判決の内容について意見交換もします。
いつからいつまで?第79期は2026年3月19日スタート
最高裁判所の「修習給付金案内(第79期)」によると、第79期の給付は令和8年(2026年)3月19日から始まり、給付期間は第1回〜第13回に分かれています(最高裁(PDF))。最後の第13回は2027年3月19日から修習終了日までです。
令和7年(2025年)の司法試験に合格した人が第79期にあたり、山本モナさんもその一人とみられます。デイリースポーツによると、山本さんは2025年12月のラジオ番組で、企業法務の法律事務所から内定を得ていると話しています(デイリー)。
修習生の2つの義務
司法修習生に採用されると、修習に全力を注ぐ修習専念義務と、扱った事件の秘密を守る秘密保持義務を負います。実際の事件を扱うため、法曹と同じように守秘義務が課されます(最高裁判所)。
お金はいくら?修習給付金と貸与
修習中は修習に専念する義務があるため、国が生活を支える給付金を出しています(最高裁「修習給付金について」)。
| 種類 | 金額 | 条件 |
|---|---|---|
| 基本給付金 | 月13万5,000円 | 修習生全員 |
| 住居給付金 | 月3万5,000円 | 自分が住むために家を借り、家賃を払っていて届け出た人 |
| 移転給付金 | 移動の路程(距離)に応じた定額 | 修習のために住所や居所を移す必要があり、届け出た人 |
最高裁判所「司法修習生の修習給付金について」。修習の最後の期間などは日割り計算。
単純に12か月で計算すると、基本給付金だけで約162万円、住居給付金も受け取る人は約204万円です(当サイトの概算。日割りの期間があるため実際とは差が出ます)。司法研修所の寮に入る導入修習・集合修習の期間などは、住居給付金が日割りで減ります。
給付金とは別に、希望者は国から修習専念資金を借りることもできます(貸与制。修習後に返還)(最高裁)。
二回試験に落ちる人は何人?採用者数と不合格者数
法務省がまとめた資料には、最高裁の公表資料をもとにした修習期ごとの採用者数と考試(二回試験)の不合格者数が載っています(法務省(PDF))。
| 修習期 | 採用者数 | 不合格者数 | 不合格の割合 |
|---|---|---|---|
| 第70期 | 1,530人 | 16人 | 1.0% |
| 第71期 | 1,516人 | 16人 | 1.1% |
| 第72期 | 1,482人 | 8人 | 0.5% |
| 第73期 | 1,473人 | 11人 | 0.7% |
| 第74期 | 1,456人 | 5人 | 0.3% |
法務省資料「司法修習生採用者数・考試(二回試験)不合格者数」(最高裁判所公表資料による)。割合は当サイトが計算。不合格者数には再受験のために再採用された人を含みます。
近年の不合格者は1期あたり5〜16人、割合は1%前後以下です。司法試験の合格率と比べると低いものの、ゼロではありません。新司法試験の初期にあたる新第61期(2007年11月採用)では1,812人中113人(6.2%)が不合格でした。
落ちたらどうなる?
二回試験に合格しないと法曹資格は得られません。不合格者数に「再受験するために司法修習生に再採用された者」が含まれていることからわかるように、再び修習生に採用されて考試を受け直す道があります。
司法修習のよくある質問
Q. 司法修習の期間はどれくらいですか。
A. 1年間です。導入修習約1か月、分野別実務修習約8か月、選択型実務修習と集合修習がそれぞれ約2か月で、最後に司法修習生考試(二回試験)があります。
Q. 司法修習生は給料をもらえますか。
A. 給料ではありませんが、修習給付金として全員に月13万5,000円の基本給付金が出ます。家を借りて家賃を払っている人には月3万5,000円の住居給付金が加わります。
Q. 二回試験の不合格率はどれくらいですか。
A. 法務省資料によると、第70期〜第74期の不合格者は1期あたり5〜16人で、採用者数に対する割合は0.3〜1.1%でした。
Q. 何歳でも司法修習生になれますか。
A. 司法修習生は司法試験の合格者の中から最高裁判所が採用します。年齢の上限はなく、49歳で司法試験に合格した山本モナさんも50歳で修習を受けています。
あわせて読みたい
出典・参考資料
- 最高裁判所:司法修習
- 最高裁判所:司法修習の概要
- 最高裁判所:司法修習生の修習給付金について
- 最高裁判所:修習給付金案内(第79期)(PDF)
- 最高裁判所:司法修習生の修習専念資金の貸与等について
- 法務省:司法修習生採用者数・考試(二回試験)不合格者数(PDF)
- AERA DIGITAL:50歳で司法修習生となった「山本モナ」が20代との交流で気づいたこと(2026年11月7日)
- デイリースポーツ:49歳で司法試験合格の元フリーアナ(2025年12月12日)
アイキャッチ写真は埼玉県和光市の司法研修所です。写真:Abasaa/Wikimedia Commons(パブリックドメイン)。明るさ調整・文字入れあり。


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