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乾癬とは?鈴木おさむ氏が公表、うつる?国内15万人と肥満の関係
元放送作家で起業家の鈴木おさむ氏が10月24日、X(旧Twitter)で皮膚の病気「乾癬(かんせん)」と診断されたことを明かし、医師から「メタボになると、乾癬もさらにひどくなります」と言われたとして本気のダイエットを宣言しました。乾癬は名前から「感染」を連想されがちですが、日本皮膚科学会は「決してうつりません」と説明しています。どんな病気なのか、日本に何人いるのか、太ると本当に悪くなるのかを、学会の解説と厚生労働省の統計から確かめました。
この記事の結論
- 鈴木おさむ氏は10月24日のXで、最近「乾癬」と診断され、専用のシャンプーで治療を始めたと明かしました。40代の頃からの持病として語ったのはアトピー性皮膚炎で、乾癬は今回あらためて診断された病気です。
- 乾癬は、銀白色のフケのようなもの(鱗屑)をともなう赤く盛り上がった発疹が出る慢性の皮膚の病気です。日本皮膚科学会は人から人へ「決してうつらない」と強調しています。
- 厚生労働省の令和5年患者調査で傷病名ごとの総患者数を足すと、乾癬で継続的に医療を受けている人は約15.4万人(推計)。人口の約0.12%で、そのうち約88%が尋常性乾癬でした。年代別では60〜74歳の割合がいちばん高く、子どもにはほとんどいません。
- 日本皮膚科学会は「カロリーのとりすぎや肥満は乾癬を悪化させます」とし、乾癬の人はメタボリック症候群を合併しやすいとも説明しています。医師の言葉は、学会の一般向け解説とも重なります。

鈴木おさむ氏は何を公表した?投稿の内容を整理
日刊スポーツの報道によると、鈴木おさむ氏は10月24日にXを更新し、自身の皮膚の病気について書きました。投稿の要点は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| いつ・どこで | 2026年10月24日、本人のX(旧Twitter)。日刊スポーツが同日12時55分に報道 |
| 診断された病気 | 乾癬(最近、皮膚の調子が悪くなって受診し、診断されたと説明) |
| これまでの皮膚の病気 | 40代の頃、知人から譲ってもらったベッドのダニに全身を刺されたのをきっかけにアトピー性皮膚炎に。以前には自家感作性皮膚炎で、数か月苦しんだ夏もあった |
| 治療 | 専用のシャンプーを使った治療を開始。投稿時点で使い始めて4日 |
| 医師の指摘 | 「メタボになると、乾癬もさらにひどくなります」 |
| 宣言 | ここから本気でダイエットを始める。「今回は絶対に痩せます!」 |
出典:日刊スポーツ「鈴木おさむ氏、自身の病名を告白」(2026年10月24日12時55分)。鈴木氏のXの投稿を伝えた記事です。
鈴木氏は、乾癬は最近始まったものではなく昔から症状があったと思うとしつつ、今回はっきり診断されたことで治療を始めたと説明しています。そして医師の指摘について、次のように書いています。
「つまり、僕にとってダイエットは、単に見た目や健康診断の数値の問題ではなく、長年悩まされてきた皮膚の病気とも関係しているということです」
自分でも、太ってくると皮膚のかゆみが強くなることが多いと感じていたそうです。症状の重さや治療薬の名前は明かされておらず、この記事でも推測はしません。
「40代から闘病」はアトピー性皮膚炎の話
一部の見出しでは「40代から闘病」とまとめられていますが、投稿で40代のきっかけとして語られているのはアトピー性皮膚炎です。乾癬と診断されたのは「最近」で、アトピー性皮膚炎と乾癬は別の病気です。
乾癬とはどんな病気?うつるのか、どこに出るのか
日本皮膚科学会の一般向け解説「皮膚科Q&A 乾癬」によると、乾癬は銀白色の鱗屑(りんせつ)をともなう、境界のはっきりした赤く盛り上がった発疹(紅斑)が全身に出る病気です。青壮年期に発症することが多く、発疹が多くても通常は内臓を侵すことはありません。かゆみは約50%の患者にみられます。慢性で、良くなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴です。
「感染」ではない:乾癬は人にうつらない
「かんせん」という音から感染症と誤解されることがありますが、漢字は「乾いた癬」です。学会はQ&Aで「決してうつりません」と明言し、発疹を見られることで患者の生活の質が下がる「社会的な病気」でもあるため、うつらないという情報は極めて重要だと説明しています。
原因は?遺伝的な体質に生活習慣などが重なる
原因は完全には分かっていませんが、乾癬になりやすい遺伝的な体質に、不規則な生活や食事、ストレス、肥満、感染症、特殊な薬剤などの環境の要因が加わると発症すると考えられています(Q3)。家族の中で発症する割合は欧米で20〜40%と高い一方、日本では4〜5%と低いとされています。
どこに出る?頭皮も「好発部位」
発疹は全身のどこにでも出ますが、こすれる場所に出やすいのが特徴で、肘、膝、腰まわりなどに多くみられます。頭も、毛髪が伸びるときに毛が皮膚をこするため好発部位です(Q6)。硬いタオルでこする、細いジーンズのように体を締めつける服も好ましくないとされています。なお、鈴木氏は症状が出ている部位を明かしていません。
乾癬の主な病型
| 病型 | 割合の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 尋常性乾癬 | 約90% | 最も多い型。境界のはっきりした赤く盛り上がった発疹に、銀白色の鱗屑(皮膚の粉)がつく |
| 関節症性乾癬 | 約10人に1人 | 関節の腫れや痛みをともなう。発疹の程度と一致しないことがあり、放置すると関節が変形することも |
| 滴状乾癬 | — | のどの痛み(扁桃炎)のあとに、雨のしずくのような小さな発疹が出る |
| 乾癬性紅皮症 | まれ | 発疹が全身に広がる |
| 汎発性膿疱性乾癬 | 約1% | 発熱やだるさとともに全身に膿疱(うみを持ったポツポツ)が出る重い型。入院治療が必要。国の指定難病 |
出典:日本皮膚科学会 Q1・Q13・Q14。「—」は割合の記載がないもの。
かゆみが強いときは別の病気のことも
学会によると、乾癬のかゆみは普通それほど強くなく、かゆみがあまりに強い場合は別の皮膚病の可能性もあるため、医師に相談した方がよいとしています(Q7)。乾癬をすぐに見分けられる検査はなく、皮膚の一部を取って顕微鏡で調べる検査(皮膚生検)を行うこともあります。自己判断せず皮膚科で診てもらうことが大切です。
乾癬の患者は日本に何人?国の統計で数えた【独自集計】
学会の解説では、日本の乾癬は人口のおよそ0.1〜0.3%程度と推定されています(Q2)。白人では2〜3%と多く、日本でも昔は極めてまれとされていましたが、徐々に増えてきたといいます。では国の統計ではどうか。厚生労働省の令和5年患者調査には、病名(傷病基本分類)ごとの「総患者数」があります。乾癬にあたる項目を当サイトで足し合わせました。
| 病名(患者調査の分類) | 2023年 | 2020年 | 2023年の割合 |
|---|---|---|---|
| 尋常性乾癬 | 13.5万人 | 17.3万人 | 88% |
| 関節症性乾癬(関節障害性乾癬) | 1.1万人 | 0.9万人 | 7% |
| 全身性膿疱性乾癬 | 0.3万人 | 0.2万人 | 2% |
| 滴状乾癬・その他・詳細不明 | 0.5万人 | 2.0万人 | 3% |
| 乾癬の合計 | 15.4万人 | 20.4万人 | 100% |
| (参考)掌蹠膿疱症 | 4.4万人 | 3.9万人 | — |
出典:厚生労働省「患者調査」(e-Stat)令和5年 第160表 総患者数,傷病基本分類別・令和2年 閲覧第119表をもとに当サイトが合計(千人単位の推計値を万人に換算)。滴状乾癬は2023年が「-」(該当なし)、その他の乾癬は0千人。掌蹠膿疱症は国際疾病分類では乾癬の項目に入りますが、手のひら・足の裏に膿疱が出る別の病気として扱われることが多いため、合計から外して参考に示しました。
2023年10月時点で、乾癬で継続的に医療を受けている人は約15.4万人と推計されます。総人口(1億2435万人)に対して約0.12%で、学会の「0.1〜0.3%程度」の範囲に入ります。内訳では尋常性乾癬が87.7%を占め、学会のいう「約90%」とほぼ一致しました。
2020年(約20.4万人)より少なく出ていますが、患者調査は全国から選んだ医療機関の患者をもとにした標本調査の推計値で、病名の細かい項目ほど誤差が大きくなります。2020年は「乾癬、詳細不明」が1.9万人と多く、この2回の差だけで「患者が減った」とはいえません。
年代別にみると:60〜74歳がいちばん多い
年代・男女別の総患者数は、もう一段大きい「乾癬及びその他の丘疹落屑性障害」(乾癬のほか掌蹠膿疱症・扁平苔癬などを含む項目、2023年は計22.5万人)でしか公表されていません。この項目を、患者調査が受療率の計算に使っている人口で割り、1,000人あたり何人かを出しました。比べるために、鈴木氏が40代でかかったアトピー性皮膚炎も並べています。
| 年代 | 乾癬など(千人) | 1,000人あたり | アトピー性皮膚炎(千人) | 1,000人あたり |
|---|---|---|---|---|
| 20歳未満 | 1 | 0.05人 | 727 | 36.96人 |
| 20〜39歳 | 13 | 0.50人 | 375 | 14.34人 |
| 40〜59歳 | 73 | 2.10人 | 347 | 9.97人 |
| 60〜74歳 | 85 | 3.59人 | 107 | 4.52人 |
| 75歳以上 | 50 | 2.49人 | 57 | 2.84人 |
出典:厚生労働省「令和5年患者調査」(e-Stat)第159表 総患者数,性・年齢階級(5歳)×傷病小分類別、受療率の算出に用いた人口(2023年10月1日現在)。5歳刻みの千人単位の値を当サイトが足し合わせて計算したため、年代の合計は総数と一致しません。
乾癬などは40代から増え始め、60〜74歳で1,000人あたり3.6人と最も多くなります。20歳未満はほぼゼロです。これに対しアトピー性皮膚炎は20歳未満が最も多く、年齢とともに減っていきます。同じ「皮膚の慢性の病気」でも、かかりやすい年代はまったく違います。男女別では男性が1,000人あたり1.97人、女性が1.66人で、やや男性が多い結果でした。
2020年に数字が倍増したのは数え方の変更
同じ項目を過去の調査と並べると、2014年12.5万人、2017年13.6万人、2020年26.3万人、2023年22.5万人です。2020年に大きく増えたのは、厚生労働省が総患者数の計算方法を見直し、前回の受診から調査日までの日数の上限を30日から98日に広げたためです(令和5年患者調査の概況)。数か月おきに通院する慢性の病気ほど影響が大きいと考えられ、2017年以前とは単純に比べられません(見直しの説明)。
重い型「汎発性膿疱性乾癬」は国の指定難病
乾癬のうち、発熱やだるさとともに全身に膿疱が出る汎発性膿疱性乾癬は、乾癬全体の1%程度とまれな型で、入院治療が必要になります(日本皮膚科学会 Q13)。国は「膿疱性乾癬(汎発型)」を指定難病(告示番号37)にしており、認定されると医療費の助成を受けられます。助成を受けている人の数(受給者証の所持者数)は次のとおりです。
| 年度末 | 受給者証の所持者数 |
|---|---|
| 平成27年度 | 2,034人 |
| 平成28年度 | 2,072人 |
| 平成29年度 | 1,788人 |
| 平成30年度 | 1,828人 |
| 令和元年度 | 1,910人 |
| 令和2年度 | 2,058人 |
| 令和3年度 | 2,070人 |
| 令和4年度 | 2,132人 |
| 令和5年度 | 2,235人 |
| 令和6年度 | 2,342人 |
出典:難病情報センター「特定医療費(指定難病)受給者証所持者数」(厚生労働省「衛生行政報告例」)。
2015年度末の2,034人から2024年度末は2,342人と、9年で約15%増えました。2024年度末の年代別では50代が555人で最も多くなっています。なお、難病法ができる前の旧制度(特定疾患治療研究事業)でも膿疱性乾癬は対象で、平成26年度末の受給者は2,052人でした。受給者証の数は医療費助成の認定を受けた人の数で、この病型の患者全員の数ではありません。
太ると乾癬は悪化する?肥満・メタボとの関係と治療の種類
鈴木氏が医師から言われた「メタボになると、乾癬もさらにひどくなります」という指摘は、日本皮膚科学会の一般向け解説の内容とも重なります。学会の説明を整理すると次のとおりです。
- 肥満は悪化要因:日常生活の注意として「食べ物はバランスよく、また規則正しい生活を勧めます。カロリーのとりすぎや肥満は乾癬を悪化させます」(Q12)
- 発症の要因にも肥満:遺伝的な体質に、不規則な生活や食事、ストレス、肥満などが加わると発症すると言われています(Q3)
- メタボを合併しやすい:乾癬の人は普通の人よりメタボリック症候群を合併しやすいと考えられ、血圧、コレステロール、糖尿病などの検査も行います(Q10)
- 体が温まるとかゆみ:入浴、アルコールや香辛料の強い食事などで体が温まると、かゆみが起きることがあります(Q7)
- ストレスも悪化要因:かぜなどの感染症、こする刺激、特殊な薬剤、仕事や家庭でのストレスで発疹が出やすくなります。逆に日光(紫外線)は良い効果があるとされています
鈴木氏の「太ってくると皮膚のかゆみが強くなることが多いと感じていた」という実感も、こうした説明と矛盾しません。ただし、体重を減らせばどの程度良くなるかは人によって違うと考えられ、減量の進め方も含めて主治医と相談するのが基本です。
治療の種類(学会の一般的な説明)
乾癬は慢性で良くなったり悪くなったりを繰り返すため、一律の治療方針はなく、病気の程度や生活の状況に応じて選ぶとされています(Q8)。学会が挙げる主な治療は次の4つです。
- 外用療法(塗り薬):通常はここから始めます。ステロイド外用薬、ビタミンD3外用薬、その両方の配合薬が主に使われます
- 内服療法(飲み薬):症状に応じて使われます
- 光線療法:特定の波長の紫外線を当てる治療で、ナローバンドUVBなどがあります
- 生物学的製剤(抗体療法):ほかの治療で十分な効果が得られない場合などに使う注射薬で、学会のQ&Aでは11種類が挙げられています。初めて使うときは学会が定める医療機関を受診します
学会によると、治療で発疹が完全に消える経験をする患者は30〜70%にのぼり、長く発疹が出ない人や自然に消える人もまれではありません(Q11)。良くなったあとは、悪化させる要因をできるだけ避けて再発を防ぐよう心がけることが勧められています。
この記事は診断や治療の代わりにはなりません
ここで紹介したのは学会の一般向けの説明です。特定の薬やシャンプー、治療法を勧めるものではありません。気になる発疹があるときは皮膚科専門医に相談し、治療中の人は自己判断で薬をやめたり変えたりしないでください。
乾癬と鈴木おさむ氏の公表についてよくある質問
Q. 乾癬(かんせん)は人にうつりますか?
A. 日本皮膚科学会は「決してうつりません」と説明しています。名前の音から感染症と誤解されることがありますが、乾癬は人から人へうつる病気ではありません。
Q. 鈴木おさむさんは何の病気を公表したのですか?
A. 2026年10月24日のX(旧Twitter)で、最近「乾癬」と診断され、専用のシャンプーを使った治療を始めたと明かしました(日刊スポーツの報道)。40代の頃からのアトピー性皮膚炎や、以前の自家感作性皮膚炎についても触れ、医師に「メタボになると乾癬もさらにひどくなる」と言われたことから本気のダイエットを宣言しています。
Q. 乾癬の患者は日本に何人いますか?
A. 学会は人口のおよそ0.1〜0.3%程度と推定しています。厚生労働省の令和5年患者調査で、乾癬にあたる病名の総患者数を当サイトが足し合わせると約15.4万人(2023年10月時点の推計)で、そのうち約88%が尋常性乾癬でした。
Q. 太ると乾癬は悪くなりますか?
A. 日本皮膚科学会は「カロリーのとりすぎや肥満は乾癬を悪化させます」と説明し、乾癬の人はメタボリック症候群を合併しやすいとしています。減量の方法や治療については主治医と相談するのが基本です。
Q. 乾癬はどこに出やすいですか?
A. こすれる場所に出やすく、肘、膝、腰まわりのほか、頭皮も好発部位です。日本皮膚科学会によると、頭は毛髪が伸びるときに毛が皮膚をこするため発疹が出やすいとされています。
Q. 乾癬は治りますか?
A. 慢性で良くなったり悪くなったりを繰り返す病気ですが、学会によると治療で発疹が完全に消える経験は30〜70%の患者でみられ、長期間発疹が出ない人もまれではありません。外用薬、内服薬、光線療法、生物学的製剤などから症状に応じて選びます。
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出典・参考資料
- 報道:日刊スポーツ「鈴木おさむ氏、自身の病名を告白「今回、明確に診断されたことで…」」(2026年10月24日)
- 日本皮膚科学会:皮膚科Q&A「乾癬」(Q1〜Q16)
- 厚生労働省:令和5年患者調査(調査の概況)、患者調査における「平均診療間隔」及び「総患者数」の算出方法等の見直しについて
- 政府統計の総合窓口(e-Stat):令和5年患者調査 第160表、第159表、令和2年患者調査 閲覧第119表(平成26年・29年、令和2年の傷病小分類別の表も参照)
- 難病情報センター:特定医療費(指定難病)受給者証所持者数(衛生行政報告例)
患者数の合計、人口比、1,000人あたりの人数、増減率は、各資料をもとに当サイトが集計・計算したものです。患者調査の総患者数は標本調査にもとづく推計値です。内容は2026年10月24日時点の情報です。アイキャッチと本文の写真:Andrzej 22(Wikimedia Commons、CC BY-SA 3.0)をトリミングし、アイキャッチは明るさを調整して文字を加えています。


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