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子どもにセルフ給油させるのは違法?年齢制限なしでも危険な理由
セルフ式のガソリンスタンドで、親が幼い子どもに給油ノズルを握らせている――。ガソリンスタンドの店員が「絶対にやめて」と呼びかけた投稿を、ENCOUNTが10月18日に報じ、話題になっています。では、子どもに給油させるのは法律違反なのでしょうか。消防法と関係する政令・規則の原文をすべて確認したうえで、消防庁が公開している火災の記録を当サイトで集計し、ガソリンスタンドで実際に何が起きているのかを整理します。
この記事の結論
- 消防法、危険物の規制に関する政令、同規則の全文を確認したところ、給油する人の年齢を定めた規定はありません。「子どもに給油させたら違法」と書かれた条文は見当たりませんでした。
- ただしセルフスタンドの給油は、資格を持つ従業員が監視し、「安全上支障のないこと」を確認してから1回ずつ許可する仕組みです。店は危ないと判断すれば許可しない・止めることができ、店員の注意もこの仕組みの一部です。
- 業界の安全団体や計量機の注意書きは「給油は一人で」「子どもを給油口に近づけない」と呼びかけています。
- 消防庁の記録を集計すると、ガソリンスタンドなど給油取扱所の火災は2024年に45件と、2005年以降の20年で最多。そのうち22件(約49%)が静電気の火花による出火でした。
- 静電気火災のうち4件はセルフで車に給油していた場面で、2件は静電気除去パッドに触れてから給油していたのに火が出ています。大人でも防ぎきれない火災があることを考えると、子どもに任せるのは避けるべきです。
2024年の件数は消防庁「危険物に係る事故事例(令和6年)火災編」の個票から当サイトが数えたもの。数え方は本文で説明しています。
ガソリンスタンドで子どもが給油、何が話題になった?
ENCOUNTの10月18日の記事によると、きっかけは10月上旬にSNSに投稿された、ガソリンスタンドで働く20代の男性スタッフの書き込みです。記事で確認できる内容は次のとおりです。
- 未就学児や小学校低学年の子どもに給油させる親が多いと感じている。
- 注意すると舌打ちをされたり、「横で見てるからいいだろ!」と逆ギレされたりすることがある。毎回注意しても、すごんでくる親もいる。
- ガソリンは揮発しやすく、静電気による引火・爆発のほか、体にかかればやけど、目に入れば失明のおそれがあり、気化したガスを吸い込む危険もある。車の給油口は子どもの顔と同じくらいの高さにある。
- セルフのスタンドでも監視カメラがあり、店側から給油を強制的に止めるボタンもある。
記事では、JAF(日本自動車連盟)が公式サイトで「給油作業する際には、子どもが近づかないように注意しましょう」と呼びかけていることも紹介されています。投稿には「子どもに給油させるなんて危険すぎる」といった反応が寄せられています。
一方で、「横で見ているなら問題ないのでは」「法律で禁止されているわけではない」と考える人もいるはずです。そこで次の章では、法令が実際にどう定めているのかを原文で確認します。
子どもに給油させるのは違法?法令の原文で確認
セルフスタンドのルールは、消防法、危険物の規制に関する政令、危険物の規制に関する規則の3つに書かれています。当サイトはe-Gov法令APIで3法令の全文を取得し(10月18日)、セルフ給油に関係する条文を読んだうえで、全文から「年齢」「未成年」「十八歳」「子ども」「児童」の語を検索しました。
| 条文 | 定めている内容(要約) |
|---|---|
| 消防法 第13条第3項 | 危険物取扱者の資格がない人は、甲種・乙種の危険物取扱者が立ち会わなければ危険物を取り扱ってはならない。 |
| 政令 第17条第5項 | 「顧客に自ら自動車等に給油させる給油取扱所」(セルフスタンド)は、総務省令で基準の特例を定める。 |
| 規則 第28条の2の5 | 顧客用の給油設備の基準。満タンで自動停止するノズル、人体の静電気を除去できるノズル(蒸気回収装置付きを除く)、1回の給油量・時間の上限設定、従業員が全ての給油を見られる位置の制御卓、給油の開始・停止と一斉停止の装置、客と会話する装置・放送設備など。 |
| 規則 第40条の3の10 | 顧客の給油作業を直視等により監視し、給油が始まるときは「火気のないことその他安全上支障のないこと」を確認したうえで給油できる状態にする。終わったら止める。非常時は一斉停止。顧客に必要な指示を行う。 |
| 政令 第27条第6項第1号の3 | セルフでも、給油中は自動車のエンジンを止める、給油空地からはみ出して給油しない、などの通常の取扱い基準が適用される。 |
検索の結果、消防法と政令には5つの語が1回も出てきませんでした。規則には「年齢」が1か所(危険物取扱者の免状を書き換えるときに出す写真の記載事項)、「子ども」が1か所(附則に出てくる法律の名前)、「児童」が2か所(製造所などから距離をとる対象の「児童福祉施設」)ありますが、いずれも給油する人の年齢とは関係ありません。つまり、「何歳から給油してよい」「子どもに給油させてはいけない」という年齢のルールは、消防法令にはありません(2026年10月18日時点)。
年齢の定めはないが、給油は「従業員の許可制」
年齢の定めがない一方で、セルフスタンドは「客が自由に給油する場所」でもありません。もともと消防法は、資格のない人がガソリンなどの危険物を扱うには、資格を持つ人の立ち会いが必要だとしています。セルフスタンドが1998年4月に認められた際も、消防庁は、従業員が給油の状況を監視し、緊急停止スイッチを設けるなどの対策をとれば、フルサービスと同じように危険を減らせるとして解禁した、と説明しています。
規則の第40条の3の10は、従業員が客の給油を見て、安全上支障がないことを確かめてから制御卓で給油を許可すること、非常時には止めること、客に必要な指示をすることを求めています。給油を始められるかどうかを最終的に決めるのは店側で、ENCOUNTの記事で店員が触れていた「強制的に止めるボタン」も、規則が設置を求める制御装置にあたるものと見られます。
「違法ではない」と「安全」は別の話
子どもがノズルを握ることを直接禁じる条文はありません。しかし、店員の注意は、規則が定める「監視」と「必要な指示」の中で行われるものです。店が危ないと判断して給油を許可しなかったり、途中で止めたりすることもありえます。「法律違反ではないから口を出すな」という話にはなりません。
業界団体と計量機の注意書きは「一人で」「子どもを近づけない」
法令とは別に、事業者や業界団体は子どもについて注意を呼びかけています。全国危険物安全協会のリーフレットは、セルフスタンドで安全に給油するポイントの一つに「一人で給油」を挙げ、同乗者、特に子どもは給油中に近づけないようにと書いています。下の写真のように、計量機そのものに子どもへの注意を書いている店もあります。

なお、事故が起きたときに誰がどんな責任を負うかは、状況によって変わります。この記事では法令に年齢の定めがあるかどうかだけを扱い、責任の判断には立ち入りません。
セルフのガソリンスタンドはどれくらいある?
消防庁は毎年、全国の危険物施設の数を「危険物規制事務調査」にまとめています。そのうち、政令第17条第5項の特例で許可された給油取扱所(=セルフスタンド)の数を、各年3月31日時点で並べました。
| 時点 | 給油取扱所(自家用除く) | うちセルフ | セルフの割合 |
|---|---|---|---|
| 2019年3月 | 33,187 | 9,965 | 30.0% |
| 2020年3月 | 32,617 | 10,115 | 31.0% |
| 2021年3月 | 32,118 | 10,460 | 32.6% |
| 2022年3月 | 31,579 | 10,553 | 33.4% |
| 2023年3月 | 31,072 | 10,649 | 34.3% |
| 2024年3月 | 30,566 | 10,772 | 35.2% |
| 2025年3月 | 30,055 | 10,785 | 35.9% |
消防庁「危険物規制事務調査」第5表の1(完成検査済証交付施設)から当サイトが計算。給油取扱所は総計から自家用を除いた数、セルフは「セルフ(自家用含む)」から自家用のセルフを除いた数。
2019年から2025年の6年間で、自家用を除く給油取扱所は3,132か所減りましたが、セルフは増え続け、割合は約30%から約36%に上がりました。2025年3月末のセルフは自家用を含めて10,840か所です。
資源エネルギー庁の集計では、ガソリンを売る給油所(揮発油販売業の登録ベース)は2025年3月末で27,009か所で、1年で405か所減りました。消防庁の数とは数え方が違いますが、「スタンドは減り、残る店ではセルフが増えている」という流れは共通です。子どもを連れてセルフで給油する機会も、それだけ増えていると考えられます。

ガソリンスタンドの火災は増えている?20年分を集計
消防庁の資料から、給油取扱所(ガソリンスタンドなど)で起きた火災の件数を2005年から並べました。
2005〜2018年は消防庁「消防の動き」2017年12月号・2019年12月号の表、2019〜2023年は「令和5年中の危険物に係る事故の概要」第5表。2024年は事故事例(火災編)の個票のうち施設の種類が「給油取扱所」のものを当サイトが数えた件数(2019〜2021・2023年は同じ数え方で公式の件数と一致、2018年は個票23件・公式22件)。
2010年代は年17〜31件で推移していましたが、2021年に35件、2023年に39件と増え、2024年は45件と、この20年で最も多くなりました。危険物施設全体の火災(2024年は267件)も増えており、ガソリンスタンドだけの現象ではありませんが、身近な場所で火災が増えていることは確かです。
セルフは「給油中の火災」が起きやすい
消防庁は2007年から2018年まで、ガソリンスタンドの火災のうち「給油中」に起きたものを、セルフとフルサービスに分けて公表していました。同じ資料の施設数とあわせて、当サイトで1万施設あたりの件数を計算しました。
| 2007〜2018年の合計 | セルフ | フルサービス |
|---|---|---|
| 給油中の火災 | 43件 | 29件 |
| 施設数(12年分の合計) | 103,236 | 340,905 |
| 1万施設あたり(年) | 4.2件 | 0.85件 |
消防の動き 2019年12月号の表1(給油中の火災事故件数)と図1(施設数)から当サイトが計算。
12年分の合計で見ると、セルフの施設数はフルサービスの約3割しかないのに、給油中の火災は43件と多く、1万施設あたりでは約5倍になります。消防庁も、セルフの給油中の火災の発生割合はフルサービスより高い傾向にあるとしています。給油に慣れた従業員ではなく、一般の客がノズルを握るぶん、事故の芽は増えるということです。
静電気が原因の火災はなぜ増えた?2024年の22件を分類
消防庁の事故事例集には、1件ごとに「着火原因」が書かれています。給油取扱所の火災のうち、着火原因が「静電気火花」のものを年ごとに数えました。
消防庁「危険物に係る事故事例(火災編)」の個票から当サイトが集計。2022年分は資料の文字を機械で読み取れなかったため空欄。2023年の14件は「令和5年中の危険物に係る事故の概要」第11表の数と一致。
静電気による火災は2018年の5件から増え続け、2024年は22件。給油取扱所の火災の約49%を占めました。2024年の22件を、事故の概要と原因の説明を1件ずつ読んで分類したのが次の表です。
| 場面 | 件数 | 主な状況 |
|---|---|---|
| 携行缶などへのガソリンの詰め替え | 14件 | 従業員の作業が10件、客が自分で詰め替えたものが3件、作業者の記載なしが1件。軽トラックの荷台のゴムマットや発泡スチロールの箱の上など、アースが取れない場所に缶を置いたまま入れた例が目立つ |
| セルフで車に給油中 | 4件 | 4件ともセルフスタンドで、客が給油していた場面。うち2件は静電気除去パッドに触れてから給油していた |
| タンクローリーの荷卸し | 2件 | 地下タンクへの荷卸し中に、配管の中などで発生した静電気で着火 |
| 点検・検査の作業中 | 2件 | 給油設備の流量点検や、検査業者がペール缶にガソリンを取っていた際 |
静電気除去パッドに触れても火が出た例
車への給油中の4件は、いずれもセルフスタンドで客が給油していた場面です。2024年3月の事例では、客は給油前に静電気除去パッドに触れていましたが、給油を始めて数分後に給油口付近から火が出ました。消防は、パッドに触れた後の体の動きなどで再び静電気がたまり、衣類の静電気の火花がガソリンの蒸気に引火したと考えられるとしています。驚いた客がノズルを握ったまま後ろにのけぞったため、抜けたノズルからガソリンが漏れて燃え広がり、給油していた客は左手の小指に軽いやけどを負いました。火は、近くの別の客が気づいて知らせた従業員が消火器で消しています。
2月の事例でも、客は除去パッドに触れてから給油していましたが、給油口付近から頭の高さを超える炎が上がりました。こちらは原因が特定されていません。パッドに触れれば絶対に安全、というわけではないことが分かります。
監視の見落としも3件
客が自分で携行缶にガソリンを入れた3件は、いずれも従業員の監視が不十分だったと記録されています。「注油中の客を監視しないまま可搬式の機器で給油を許可した」「車に給油するものと思い込んで許可を出した」「客の作業自体を認識していなかった」というものです。セルフでの容器への詰め替えは、消防庁が「行わないこと」と呼びかけている行為です。従業員が見ていないと、禁止されている行為でも給油が始まってしまうことを示しています。子どもがノズルを握っている場面に店員が声をかけるのも、この監視の役割の一部と言えます。
なお、季節で見ると、2024年の22件のうち12〜2月の冬に起きたのは4件で、残りは春から秋でした。湿度が60%を超える日の事例も少なくありません。携行缶への詰め替えの事例では、人の体だけでなく、流れるガソリンや缶そのものにたまった静電気が原因とされているものが多く、季節を問わず起きていると考えられます。「静電気は冬だけ」と油断しないことが大切です。
子どもが関わった事例は?
当サイトが読んだ2018〜2024年(2022年を除く)の事故事例集(火災編)の全文には、「子ども」「児童」「幼児」などの語は出てきませんでした。ただし2019年には、セルフで給油したあと、同伴者が静電気除去をしないまま給油キャップを閉めようとして、給油口から炎が上がった事例があります(けが人なし)。給油する本人以外が給油口に手を出すことにも危険があります。
給油中の静電気火災はなぜ起きる?子どもに任せられない理由
ガソリンは気温がマイナス40度でも気化して燃える蒸気を出す危険物です(相模原市消防局)。全国危険物安全協会によると、蒸気は空気より重く、低いところに広く滞留しやすいうえ、目に見えません。給油口の周りには常にこの蒸気があり、人の体にたまった静電気が指先などから飛ぶと、その小さな火花でも引火することがあります。
静電気がたまる場面と、国の対策
- 衣服のこすれ・車の乗り降り:2021年の事例では、合成繊維の服を重ね着した運転手が車の乗り降りを繰り返して体に静電気をため、静電気除去シートに触れないまま給油キャップを閉めようとしたところ、放電して出火しています。
- 手袋をしたまま:全国危険物安全協会は、手袋をはめたまま静電気除去シートに触れたため静電気が除去できず、給油口付近から火が出た事例を紹介し、「給油の際は手袋を外して」と呼びかけています。
- ノズルの構造:セルフの火災の発生割合がフルサービスより高かったことから、国は2007年に規則を改正し、ガソリンのノズルを人体の静電気を除去できる構造にするよう定めました。消防庁の同年の通知は、引き続き「給油キャップを開ける前に静電気除去シートに触れる」よう客に周知することも求めています。
子どもに給油させると何が危ないのか
セルフ給油の安全は、「エンジンを止める」「素手で静電気除去シートに触れてからキャップを開ける」「ノズルを奥まで差し込む」「自動で止まったら継ぎ足さない」「ノズルを確実に戻す」という手順を、最後まで守ることで成り立っています。2024年の事例のように、大人でも火が出れば驚いてノズルを握ったまま動いてしまうことがあります。給油の手順を十分に理解していない子どもが、異常が起きたときに落ち着いて対応するのは難しいと考えられます。
ENCOUNTの記事で店員が指摘していたように、給油口は子どもの顔に近い高さにあり、ガソリンの蒸気を吸い込んだり、吹きこぼれたガソリンが目や肌にかかったりするおそれもあります。静電気除去シートや満タン自動停止などの安全装置は、大人が手順どおりに給油することを前提にした仕組みだという点を押さえておきましょう。
子ども連れでセルフ給油するときの注意点
- 給油は大人が一人で:業界団体や計量機の注意書きのとおり、ノズルを握るのは給油する大人だけにします。子どもに「お手伝い」としてノズルやキャップを触らせないようにしましょう。
- 子どもは車の中で待たせる:給油口の近くに子どもを立たせないようにします。乗り降りを繰り返すと体に静電気がたまりやすいので、給油中の出入りも控えるのが無難です。
- 素手で静電気除去シートに触れてからキャップを開ける:触れたあとに車に乗り込んだら、もう一度触れ直します。
- ノズルは奥まで、止まったら継ぎ足さない:吹きこぼれは蒸気を増やし、火災の原因になります。
- 火が出たり、こぼれたりしたらすぐ店員へ:インターホンで知らせれば、店は制御卓から給油を止められます。こぼれたときはエンジンをかけないでください。
- 携行缶への詰め替えは自分でしない:セルフでも、容器への詰め替えは従業員に頼みます。
子どもが給油に興味を持つのは自然なことです。触らせる代わりに、「なぜエンジンを止めるのか」「なぜシートに触るのか」を車の中から見せて説明すれば、将来自分で給油するときの安全教育にもなります。
Yahoo!ニュースのトピックス(X)
Yahoo!ニュースは10月18日、ENCOUNTの記事を「ガソリンスタンドで子が給油 危険」としてトピックスに掲載しました。投稿の内容と、法令・事故統計での裏づけは本文で紹介したとおりです。
【ガソリンスタンドで子が給油 危険】https://t.co/6kPFoORlxb
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) October 18, 2026
セルフ給油と子どものよくある質問
Q. セルフのガソリンスタンドで子どもに給油させるのは違法ですか?
A. 消防法、危険物の規制に関する政令、同規則の全文を確認したところ、給油する人の年齢を定めた規定はなく、子どもの給油を直接禁じる条文はありません(2026年10月18日時点)。ただし、セルフの給油は従業員が安全を確認してから許可する仕組みで、店は危ないと判断すれば給油を許可しない・止めることができます。
Q. セルフ給油に年齢制限はありますか?
A. 法令上の年齢制限はありません。ただ、全国危険物安全協会は「給油は一人で」「同乗者、特に子どもは給油中に近づけない」と呼びかけており、計量機に「給油口付近にお子様が近づかないように」と書いている店もあります。
Q. なぜ店員は子どもの給油を注意するのですか?
A. 危険物の規制に関する規則は、セルフスタンドの従業員に、客の給油を監視し、安全上支障がないことを確かめてから給油を許可し、客に必要な指示をすることを求めています。店員の注意は、この監視と指示の役割の一部です。
Q. ガソリンスタンドの火災は増えていますか?
A. 増えています。消防庁の資料を当サイトで集計すると、給油取扱所の火災は2010年代は年17〜31件でしたが、2024年は45件と2005年以降で最多でした。そのうち22件は静電気の火花が原因です。
Q. 静電気除去シートに触れれば安全ですか?
A. 大きく危険を減らせますが、絶対ではありません。2024年には、除去パッドに触れてから給油したのに出火した事例が2件ありました。1件は、触れたあとの体の動きなどで再び静電気がたまったと考えられています。手袋を外して素手で触れ、触れたあとに車に乗り込んだら触れ直すことが大切です。
Q. 子ども連れで給油するときはどうすればいいですか?
A. 給油は大人が一人で行い、子どもは車の中で待たせて給油口に近づけないようにします。給油中の乗り降りも控え、火が出たりガソリンがこぼれたりしたら、すぐにインターホンで店員に知らせてください。
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出典・参考資料
- e-Gov法令検索:消防法、危険物の規制に関する政令、危険物の規制に関する規則(2026年10月18日に法令APIで全文取得)
- 消防庁:危険物に係る事故事例(令和6年)火災編、危険物規制事務調査(令和7年3月31日現在)(統計・データベース。2018〜2023年分も同じページから取得)
- 消防庁:令和6年中の危険物施設に係る事故の概要、令和5年中の危険物に係る事故の概要
- 消防庁「消防の動き」:セルフスタンドにおける安全な給油について(2019年12月号)、同(2017年12月号)
- 消防庁:顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所における給油時の安全対策について(2007年3月16日 消防危第61号)
- 資源エネルギー庁:令和6年度末揮発油販売業者数及び給油所数を取りまとめました(2025年7月30日)
- 全国危険物安全協会 リーフレット「意外と身近に、危険物」、相模原市「セルフ式ガソリンスタンドでの給油中の吹きこぼれにご注意ください」
- ENCOUNT「ガソリンスタンドで子どもが給油、再三の注意に“舌打ち&逆ギレ”も 「絶対にやめて」店員が警鐘」(2026年10月18日)
給油取扱所の火災件数(2024年)、静電気火災の年別件数と2024年の分類、セルフの割合、1万施設あたりの件数は、消防庁の資料をもとに当サイトが集計・計算したもので、消防庁の公式統計ではありません。写真:アイキャッチと本文1枚目=VVVN/Wikimedia Commons(CC BY 3.0、切り抜き・明るさ調整・文字入れあり)、本文2枚目=円周率3パーセント/Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)。


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