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  3. 7月31日の為替介入は5兆円?日銀当座預金の逆算と11月の日次公表

7月31日の為替介入は5兆円?日銀当座預金の逆算と11月の日次公表

2026 10/01
FX
2026年10月1日
7月31日の為替介入は5兆円?日銀当座預金の逆算と11月の日次公表(財務省庁舎)

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FX・為替介入の答え合わせ

7月31日の為替介入は5兆円?日銀当座預金の逆算と11月の日次公表

9月30日、財務省は8月27日〜9月28日の為替介入がゼロだったと公表しました。これで2026年7〜9月期の介入は、7月30日〜8月26日の15兆3,993億円だけだと分かったことになります。ただ、その内訳はまだ出ていません。日米協調介入と報じられた7月31日はいくらだったのか。日銀の当座預金と短資会社の予想から自分で逆算し、同じ方法を過去の介入7回で答え合わせしたうえで、11月の日次公表で何が分かるかを整理します。

7月30日 推計6.5兆円7月31日 推計5.8兆円推計の誤差は平均0.3兆円日次公表は11月2〜9日

2026年10月1日公開/出典:財務省「外国為替平衡操作の実施状況」(月次・日次・過去の介入実績全データ)、日本銀行「日銀当座預金増減要因と金融調節」(予想・確報)、セントラル短資「Central Daily Market Report」、Yahoo Finance(ドル円1時間足)、日本経済新聞・時事通信・ブルームバーグの推計報道

この記事の結論

  • 財務省がこれまでに出した数字は、7月30日〜8月26日の合計15兆3,993億円だけです。その前後の期間はどちらもゼロでした。日付ごとの金額は11月2〜9日に、7〜9月期の日次データとして公表される予定です。
  • 日銀が公表した「財政等要因」の予想と、セントラル短資が事前に出していた予想の差から逆算すると、7月30日は6.47兆円、7月31日は5.76兆円でした。報道で出た「7月31日は5兆3300億円」は、使った短資予想が違うための差で、どちらも同じ方法による推計です。
  • 同じ方法を、日次の実績がすでに出ている過去7回の介入で検証すると、推計と実績のずれは平均0.30兆円(9.4%)、最大で0.66兆円でした。2026年4〜5月の介入は、3日分の合計で推計が実績を14.9%下回りました。
  • 7月30日・31日・8月3日の推計を足しても13.26兆円で、月次の15.40兆円には2.14兆円足りません。推計が全体に小さく出たのか、ほかの日にも介入があったのか。これを決めるのが11月の日次公表です。
  • 7月30日の推計は、どの計算でも円買いの1日最大記録(2026年4月30日の6兆2,787億円)を上回っています。11月の公表で、記録の更新が確定するかどうかも分かります。
目次

7月の為替介入は何が公表済み?財務省の発表を日付で整理

為替介入の金額は、財務省が「外国為替平衡操作の実施状況」として2段階で公表します。月次は毎月末に「前月末〜当月下旬」の合計額だけを、日次は四半期ごとに、実施日・金額・売買した通貨をまとめて出します。介入方法の解説や推計の手順そのものは為替介入の金額を自分で計算する方法にまとめているので、ここでは2026年の公表状況を整理します。

対象期間(取引日) 介入額 公表日 日付ごとの内訳
2025年12月29日〜2026年1月28日 0円 1月30日 ―
1月29日〜2月25日 0円 2月27日 ―
2月26日〜3月27日 0円 3月31日 ―
3月30日〜4月27日 0円 4月30日 ―
4月28日〜5月27日 11兆7,349億円 5月29日 4月30日 6兆2,787億円/5月4日 7,802億円/5月6日 4兆6,759億円(8月7日公表)
5月28日〜6月26日 0円 6月30日 ―
6月29日〜7月29日 0円 7月31日 ―
7月30日〜8月26日 15兆3,993億円 8月28日 未公表(11月2〜9日に公表予定)
8月27日〜9月28日 0円 9月30日 ―
9月29日〜10月28日 未公表 10月30日(予定) ―

2026年の介入は、4〜5月の11兆7,349億円と7〜8月の15兆3,993億円で、9月28日までの合計は27兆1,342億円です。4〜5月分は8月7日に日次の内訳が出て、4月30日・5月4日・5月6日の3日だったと確定しました。

9月30日の「ゼロ」で分かったこと

9月30日の発表で、8月27日〜9月28日は1円も介入していないことが確定しました。7月31日の発表では6月29日〜7月29日もゼロでした。つまり、11月に出る7〜9月期の日次データに載る日付は、7月30日〜8月26日のどこか(と、まだ数字が出ていない9月29日・30日)に限られます。

7月30日・31日について、いま確定していること

確定しているのは「7月30日〜8月26日の合計が15兆3,993億円」という1点だけです。7月30日にいくら、7月31日にいくら、何日に分けて実施したのかは、財務省はまだ公表していません。なお、財務省の数字は日本の通貨当局(外国為替資金特別会計)による介入額で、7月31日に報じられた米国側の円買いは含まれません。日米協調の経緯は日米協調介入はなぜ実現?、15兆円の公表時の状況は為替介入15兆円で過去最大なのに円安?で解説しています。

7月30日・31日の介入額を日銀の当座預金から逆算

為替の取引は、原則として2営業日後に円とドルを受け渡します。円買い介入をすると、その決済日に民間の資金が政府に移るため、日銀の統計「当座預金増減要因と金融調節」の財政等要因が介入額のぶんだけ大きくマイナスになります。日銀は決済日の前営業日の午後6時ごろ(月末は午後7時ごろ)に、この「予想」を公表します。

一方、短資会社のセントラル短資は、毎営業日のデイリーレポートで2営業日先の財政等要因を「当社予想」として公開しています。介入が起きる前に作られた予想なので、介入分は入っていません。この2つの差が、介入額の推計になります。

推計額 = 日銀が公表した財政等要因の予想 − 短資会社の事前予想マイナスの差が大きいほど円買い介入が大きい。下の表は差の符号を反転して「介入額」として表示

介入日 決済日 日銀の予想(財政等要因) 短資の事前予想 推計(予想ベース) 推計(確報ベース)
7月30日(木) 8月3日 −8兆2,000億円 −1兆7,300億円 6.47兆円 6.30兆円
7月31日(金) 8月4日 −11兆4,200億円 −5兆6,600億円 5.76兆円 5.61兆円
8月3日(月) 8月5日 −3兆3,500億円 −2兆3,200億円 1.03兆円 0.97兆円

7月30日分は8月3日(月)、7月31日分は8月4日(火)に決済されます。日銀が7月31日夕方に出した8月3日の予想は−8兆2,000億円、セントラル短資が7月30日に出していた予想は−1兆7,300億円で、差は6兆4,700億円です。8月4日は、もともと税金や保険料の納付で資金が大きく吸い上げられる日で、短資の予想も−5兆6,600億円と大きめでしたが、日銀の予想はそれをさらに5兆7,600億円上回る−11兆4,200億円でした。翌営業日の確報で数字が少し縮んだため、確報で計算し直すと7月30日は6.30兆円、7月31日は5.61兆円になります。

「5兆3300億円」と「5.76兆円」の差はどこから来るのか

ブルームバーグ(東洋経済オンライン配信、8月3日)は7月31日分を約5兆3300億円と伝えました。日銀の予想−11兆4,200億円から逆算すると、この記事が使った短資予想は−6兆900億円程度だったことになります。セントラル短資の−5兆6,600億円とは4300億円違い、それがそのまま推計の差になっています。時事通信も、市場の事前予測との差は「4兆円台後半から5兆円台後半」と幅で伝えていました。

7月30日分は、さらにばらつきが大きくなりました。日本経済新聞は「6兆〜7兆円規模」、ブルームバーグ(みんかぶ配信、7月31日)は「約8.45兆円」と報じています。どの短資会社の予想を使うか、あるいは複数社の平均を使うかで、同じ日の推計が2兆円近く変わるわけです。この方法で分かるのは「おおよその規模」までで、1兆円単位で言い切れるほどの精度はありません。

8月3日(月)にも介入はあったのか

日本経済新聞は「8月3日も実施したとの見方がある」と伝えました。ドル円の1時間足を見ると、8月3日の9時台に157.59円から155.21円まで急落しています。その決済日にあたる8月5日の財政等要因は、日銀の予想が短資予想より1兆300億円大きいマイナスでした。ただ、次の章で見るとおり、介入がない日でも予想の差が1兆円を超えることは珍しくありません。8月3日の介入があったかどうかは、この数字だけでは判断できません。

当座預金からの推計はどれだけ当たる?過去7回の答え合わせ

この推計は、どのくらい信用できるのでしょうか。日次の実績がすでに公表されている円買い介入について、同じ方法(日銀の予想 − セントラル短資の事前予想)で推計をやり直し、財務省の実績と比べました。短資予想は、各介入日のデイリーレポート(決済日の2営業日前の号)に載っている値です。

介入日 推計(当座預金) 実績(財務省) ずれ ずれ率
2022年9月22日 3.50兆円 2.84兆円 +0.66兆円 +23.3%
2022年10月21日 5.48兆円 5.62兆円 −0.14兆円 −2.5%
2022年10月24日 0.69兆円 0.73兆円 −0.04兆円 −5.4%
2024年4月29日 5.51兆円 5.92兆円 −0.41兆円 −6.9%
2024年5月1日 3.66兆円 3.87兆円 −0.21兆円 −5.4%
2024年7月11日 3.57兆円 3.17兆円 +0.40兆円 +12.7%
2024年7月12日 2.14兆円 2.37兆円 −0.23兆円 −9.6%
2026年4月30日・5月4日・5月6日(3日合計) 9.99兆円 11.73兆円 −1.74兆円 −14.9%
0.30兆円推計と実績のずれ(7回の平均)
9.4%ずれ率の平均
0.66兆円最大のずれ(2022年9月22日)
5回7回のうち推計が実績より小さかった回数

7回のうち5回は推計が実績より小さく、大きかったのは2022年9月22日と2024年7月11日の2回です。とくに2022年9月22日は、推計3.50兆円に対して実績2.84兆円で、2割以上の過大推計でした。反対に、2026年4〜5月は3日分の合計で9.99兆円と、実績を1.74兆円下回っています。

2026年4〜5月の行を3日合計にしたのは、5月4日(祝日)の取引が5月7日と8日のどちらで決済されたのかを、公表資料から特定できないためです。4月30日分は5月7日、5月6日分は5月8日の決済とみられ、この2日間の推計を足して3日分の実績と比べています。

介入がない日でも予想は平均4300億円ぶれる

推計のずれが生まれるのは、短資会社の予想が2営業日前に作られていて、年金や税金、国債の発行など、介入以外のお金の動きも読み切れないからです。今回集めたデータのうち、介入がなかった決済日90日について同じ差を計算すると、平均で4,300億円、最大で1兆7,000億円のずれがありました。1兆円以上ずれた日も4日あります。

1兆円より小さい介入は見分けにくい

数兆円規模の介入なら、ふだんのぶれよりずっと大きいので、当座預金の数字からはっきり読み取れます。しかし1兆円を下回る介入は、ふだんのぶれと区別がつきません。8月3日の介入が「あったのか、なかったのか」で見方が割れるのは、このためです。

15兆3993億円との差は2.1兆円|7月31日の金額は何通り考えられるか

月次の合計15兆3,993億円は、7月30日〜8月26日の取引の合計です。決済日でいえば8月3日〜28日にあたります。この期間の決済日すべてについて、日銀の予想と短資予想の差を調べ、±5000億円以上ずれた日を抜き出しました。

決済日 取引日 差(予想ベース) 読み方
8月3日 7月30日 −6兆4,700億円 7月30日の介入分
8月4日 7月31日 −5兆7,600億円 7月31日の介入分
8月5日 8月3日 −1兆300億円 8月3日の介入があったなら、ここに入る
8月6日 8月4日 2兆2,900億円 逆向き(資金が増えた)。原因は公表資料からは分からない
8月7日 8月5日 8,000億円 ふだんのぶれの範囲
8月10日 8月6日 −5,900億円 ふだんのぶれの範囲
8月18日 8月14日 −6,200億円 ふだんのぶれの範囲
8月24日 8月20日 5,300億円 ふだんのぶれの範囲
8月26日 8月24日 −8,300億円 ふだんのぶれの範囲
8月28日 8月26日 6,400億円 ふだんのぶれの範囲

はっきり大きいのは8月3日と4日、つまり7月30日・31日の取引分だけです。8月6日には逆向きに2兆2,900億円のずれがあり、決済日19日分の差を全部足すと−11兆3,000億円にとどまります。7月30日・31日・8月3日の3日分の推計(13.26兆円)でも、月次の合計に2.14兆円足りません。2日分だけなら3.17兆円の不足です。

足りない分をどう埋めるか:2つのシナリオ

この差の埋め方によって、7月31日の金額は大きく変わります。考え方の違う2つのシナリオで計算しました(どちらも11月の公表までは仮の数字です)。

シナリオ 7月30日 7月31日 8月3日
当座預金の推計そのまま(予想ベース) 6.47兆円 5.76兆円 1.03兆円
A:介入は2日だけ。合計を推計の比率で配分 8.15兆円 7.25兆円 なし
B:3日実施。4〜5月と同じ割合(14.9%)だけ推計が小さかった 7.60兆円 6.77兆円 1.21兆円

シナリオBの3日合計は15.58兆円で、月次の15.40兆円との差は0.18兆円しかありません。4〜5月と同じくらい推計が小さく出ていたと考えると、数字のつじつまはほぼ合います。どちらのシナリオでも、7月31日は報道の5兆円台前半より大きかった計算になります。もちろん、短資会社の予想が4〜5月と同じ方向に外れる保証はなく、8月4日〜26日のどこかに1兆円未満の介入が分散していた可能性も残ります。

7月30日は「円買いの1日最大」を更新したのか

財務省の過去の全データで、円買い介入の1日最大は2026年4月30日の6兆2,787億円、円売りを含めた1日最大は2011年10月31日の8兆722億円です。7月30日の推計は、予想ベースで6.47兆円、確報ベースでも6.30兆円で、いずれも円買いの記録をわずかに上回ります。ただ、過去の推計のずれ(平均0.30兆円)を考えると、推計そのままでは更新とは言い切れません。

一方、月次の合計から考えると、話は変わります。もし介入が7月30日と31日の2日だけなら、15兆3,993億円を2日で割った7.70兆円以上の日が少なくとも1日あるはずで、どちらかの日が円買いの記録を必ず上回ります。シナリオAでは7月30日が8.15兆円となり、2011年の円売りの記録も超えて単日の過去最大になります。3日に分けていた場合でも、少なくとも1日は5.13兆円以上です。

介入とみられる値動きはいつ起きたか

参考までに、Yahoo Financeのドル円1時間足(日本時間)で、大きく円高に動いた時間帯を並べます。どの値動きが介入によるものかは、当局が明らかにしていないため分かりません。

日本時間 ドル円(1時間足、始値→安値) メモ
7月30日(木)22時台 162.95円 → 安値159.72円 23時台には157.92円まで
7月31日(金)17時台 160.20円 → 安値158.52円 日米協調と報じられた日
7月31日(金)22時台 160.37円 → 安値159.12円 ―
8月1日(土)5時台 159.17円 → 安値157.15円 ニューヨーク時間では7月31日の午後
8月3日(月)9時台 157.59円 → 安値155.21円 週明けの東京市場の朝
10月1日(木)22時台 158.0円前後 執筆時点

7月30日夜の急落についてはドル円はなぜ5円急落した?7月30日の為替介入で詳しく書きました。8月1日早朝(日本時間)の下落は、ニューヨーク時間ではまだ7月31日です。この時間帯の取引が、財務省の集計でどの日付になるのかも、11月の公表で確認できます。

11月の日次公表で分かることと、ドル円への影響

財務省は、7〜9月期の日次データを11月2日〜9日に公表する予定です(財務省「外国為替平衡操作の実施状況」の公表予定欄、10月1日時点)。その前の10月30日には、9月29日〜10月28日の月次の数字も出ます。

  1. 10月30日(金)19時:月次の公表(9月29日〜10月28日分)9月29・30日の介入の有無もここで分かる。同じ日は日銀の金融政策決定会合(10月29〜30日)の結果も出る。
  2. 11月2〜9日7〜9月期の日次データを公表(予定)財務省のページの「公表予定」による。日付は現時点の予定で、変更されることがある。
  3. 参考過去の7〜9月期の公表日2023年7〜9月期は2023年11月8日、2024年7〜9月期は2024年11月8日、2025年7〜9月期は2025年11月10日。2026年4〜6月期は8月7日、1〜3月期は5月12日だった。

日次公表で答えが出る5つのこと

  • 7月31日の金額:推計の5.3兆〜5.8兆円が当たっていたのか、シナリオA・Bのように7兆円前後まで大きかったのか。
  • 7月30日が記録を更新したか:円買いの1日最大(6兆2,787億円)を超えたのか。シナリオAなら単日の過去最大(8兆722億円)も超える。
  • 介入した日数:7月30日・31日の2日だけか、8月3日などにも分けていたのか。
  • 売った通貨:日次データには「米ドル売り・日本円買い」のように売買した通貨も載る。
  • 推計方法の精度:今回の推計がどれだけずれたかで、次に介入があったときの推計の読み方が変わる。

公表でドル円は動くのか:3つのケース

日次データは過去の実績の開示なので、公表そのものが新たな円買いになるわけではありません。ただし、当局がどれだけの「弾」を1日で使う用意があるのかを、市場が測り直す材料にはなります。

  • 7月30日・31日が推計より大きかった場合:1日に7兆円以上を投じる用意があることが数字で示されます。160円に近づく局面では、介入への警戒が強まりやすくなると考えられます。
  • 8月3日など小さな介入が複数あった場合:大型介入のあとに、追加で押し下げる運用をしていたことが分かります。急な円安の局面では「1回で終わらない」という見方につながり得ます。
  • 推計どおりだった場合:新しい情報は少なく、相場の材料としては小さいと考えられます。

10月1日夜の時点で、ドル円は158円前後で推移しています(Yahoo Finance 1時間足)。10月は米雇用統計やCPI、日銀会合が続くので、日次公表より先にこうしたイベントで相場が動く可能性もあります。10月の日程と過去の値動きは2026年10月のドル円見通しで整理しています。

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7月31日の為替介入と日次公表についてよくある質問

Q. 7月31日の為替介入はいくらでしたか?

A. 財務省は日付ごとの金額をまだ公表していません。日銀の当座預金と短資会社の予想からの推計では、7月31日分は5兆3300億円(ブルームバーグ)〜5.76兆円(セントラル短資の予想で計算)です。ただ、月次の合計15兆3,993億円と合わせると、実際はこれより大きかった可能性もあります。確定は11月2〜9日の日次公表です。

Q. 為替介入の日ごとの金額はいつ公表されますか?

A. 財務省が四半期ごとに公表します。2026年7〜9月期分は11月2日〜9日に公表される予定です。過去の7〜9月期は、2023年と2024年が11月8日、2025年が11月10日でした。

Q. 9月30日の発表で介入ゼロとはどういう意味ですか?

A. 8月27日〜9月28日の期間に介入はなかった、という意味です。7月30日〜8月26日の15兆3,993億円は8月28日に公表された別の期間の数字で、取り消されたわけではありません。

Q. 日銀の当座預金からの推計はどれくらい正確ですか?

A. 日次の実績が出ている過去7回の円買い介入で検証すると、推計と実績のずれは平均0.30兆円(9.4%)、最大は2022年9月22日の0.66兆円でした。2026年4〜5月の介入は、3日の合計で推計が実績を14.9%下回りました。おおよその規模をつかむ方法で、1兆円より小さい介入は見分けにくい点に注意が必要です。

Q. 7月30日の介入は過去最大になりますか?

A. 推計では7月30日分は6.30兆円〜6.47兆円で、円買いの1日最大(2026年4月30日の6兆2,787億円)をわずかに上回ります。介入が7月30日と31日の2日だけだった場合は、少なくとも1日が7.70兆円以上になり、円買いの記録更新は確実です。確定は11月の日次公表を待つ必要があります。

Q. 日次の公表でドル円は動きますか?

A. 日次データは過去の実績の開示なので、公表そのものが新たな介入になるわけではありません。ただ、1日あたりの投入額や介入の日数が推計と大きく違えば、当局の介入姿勢を測り直す材料になり、160円に近い局面での警戒感に影響する可能性があります。

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出典・参考資料

  • 財務省:外国為替平衡操作の実施状況(公表予定)/月次(8月27日〜9月28日)/月次(7月30日〜8月26日)/月次(6月29日〜7月29日)/日次(2026年4〜6月期)/日次(2024年7〜9月期)/過去の介入実績全データ(CSV)
  • 日本銀行:日銀当座預金増減要因と金融調節(毎営業日更新)/8月3日分・8月4日分・8月5日分(予想・速報・確報)/2024年の過去データ・2022年の過去データ
  • セントラル短資:Central Daily Market Report(2026年7月30日)/同(7月31日)/同(4月30日)/同(2022年9月22日)/同(2024年4月26日)ほか、各介入日の号
  • Yahoo Finance:USD/JPY(JPY=X)1時間足(日本時間に換算、2026年7月29日〜10月1日)
  • 東洋経済オンライン(ブルームバーグ配信):日本の7月31日の為替介入は約5兆3300億円規模の可能性…日銀当座預金が示唆(2026年8月3日)
  • みんかぶ(ブルームバーグ配信):30日の為替介入規模は約8.45兆円の可能性、日銀当座預金が示唆(2026年7月31日)
  • 時事通信:日米協調介入、5兆円前後か 7月31日に実施―市場推計(2026年8月3日)
  • 日本経済新聞:円買い介入、6〜7兆円規模か 7月30日分の市場推計/円買い為替介入、5兆円規模か 7月31日分の市場推計/為替介入3日間で推計12兆円規模

推計額は、日本銀行が決済日の前営業日に公表した財政等要因の「予想」(確報ベースは翌営業日公表の「確報」)から、セントラル短資が決済日の2営業日前のデイリーレポートに載せた財政等要因の「当社予想」を差し引いて筆者が計算したものです。報道各社の推計とは、使っている短資予想が異なる場合があります。決済日は日銀の営業日を基準に2営業日後として扱いました。「介入がなかった決済日」は、2022年9〜10月・2024年4〜5月と7月・2026年4〜5月と7〜9月の集計対象のうち、介入の決済日と2026年8月3日〜28日を除いた日です。シナリオA・Bは仮定にもとづく計算で、財務省の公表値ではありません。本記事は情報提供を目的としたもので、特定の取引を勧めるものではありません。投資判断はご自身でお願いします。アイキャッチ背景:Kakidai「Ministry of Finance Building (Japan)」(Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0)をトリミング・明るさ調整・文字入れ。

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