FX・海外赴任
海外赴任でFX口座はどうなる?続けられる2社と非居住者の税金
海外赴任や留学、移住で日本の「非居住者」になると、国内FX会社の口座はほとんどの会社で解約か取引停止になります。主要12社の公式FAQと口座開設基準を1社ずつ確認したところ、海外在住のまま続けられると明記しているのはヒロセ通商とJFXの2社だけ。残り10社は「解約」「建玉を決済して出金」「海外からの取引はご遠慮ください」のいずれかでした。税金は2022年の税制改正で扱いが大きく変わり、非居住者になってからの国内FXの利益は日本では課税されないことが法令で明確になっています。出国前に何をすべきか、会社別の対応、出国年の申告、赴任中にドル円がどれだけ動くかを、一次資料と10年分の日足で整理します。
この記事の結論
- 国内FX12社のうち、海外在住のまま口座を維持・取引できると明記しているのはヒロセ通商とJFXの2社だけ。米国・カナダ在住は不可、滞在国でFXが禁止されていないことが条件です。
- DMM FX・SBI FXトレード・みんなのFX・外為どっとコムは非居住者になったら解約が必要。GMOクリック証券は「海外滞在6か月以上」で解約。楽天証券は出国1年未満なら手続き不要、1年以上ならFX建玉を決済してから出国手続きをします。
- SBI FXトレードは「解約せずに海外移住が判明した場合、任意の時期に建玉を決済する」と明記。松井証券は出国日以降の取引を制限し、信用建玉は5営業日で期日到来。黙って出国すると会社側の判断で決済される設計です。
- 税金は3つの時期で分かれます。①出国前に決済した利益は居住者の先物取引に係る雑所得(税率20.315%)。②非居住者になってからの国内FX会社での利益は、2022年の税制改正で「国内源泉所得に含まれない」と明確化され、日本では課税されません(赴任先の国で課税される可能性はあります)。③帰国後は再び居住者として課税。
- 出国年の申告は、納税管理人を届け出れば翌年3月15日までに通常どおり、届け出なければ出国の日までに準確定申告。翌年1月1日に日本に住所がなければ、その年度の住民税(利益の5%分)は課されません。
- ドル円の日足10年分で「赴任期間中の値動き」を数えると、3年の窓で終値が10%以上動いた割合は53.9%、5年なら86.4%。放置できる建玉ではありません。
結論:非居住者になった時点で、国内FXは「解約」か「制限」が原則
国内のFX会社は日本の金融商品取引法にもとづく登録業者で、外国で業務を行う許可を持っていません。松井証券は取引を制限する理由を「日本国外で金融商品取引業務を行う認可(免許)を諸外国の監督官庁等から得ておらず、お客様が居住される国の関連法制、税制とインターネット経由での取引について法律的に不明確な点が多い」と説明し、楽天証券も「お客様が出国先の国の法令に抵触する可能性があります」と書いています。つまり口座が使えなくなるのは会社の都合ではなく、赴任先の国の法律に触れるリスクを避けるためです。
外務省の海外在留邦人数調査統計(2025年10月1日現在)によると、海外に在留する日本人は129万8,170人です。海外赴任は珍しい出来事ではなく、FX口座を持つ人にとっては「出国までに決済するかどうか」を毎回判断する必要がある手続きの一つです。
主要12社の対応:解約・決済・継続の分かれ目
各社の公式FAQ・口座開設基準を2026年9月21日時点で確認しました。「対応」は公開資料に書かれている内容だけを載せ、転居後の扱いが書かれていない会社は「記載なし」としています。
| 会社 | 海外転居後の口座 | 建玉(ポジション)・残高の扱い | 公開資料のポイント |
|---|---|---|---|
| DMM FX | 解約必須 「日本国外に居住されることとなった場合は、アカウントの解約が必要です」 | 残高があると解約手続きができない。残高を「0円」にしてから依頼 | 解約はお問い合わせフォームから受付 |
| GMOクリック証券(FXネオ) | 6か月以上で解約 「海外の滞在期間が6か月以上の場合は、口座解約の手続きをお願いしております」 | 建玉の決済後に出金し、残高のない状態にしてから解約届を請求 | 海外からのアクセス自体は可能だが「不具合が発生する恐れ」。海外金融機関からの入金は不可 |
| 外為どっとコム | 閉鎖必須 口座開設の条件は居住地国が「日本国のみ」。満たさなくなれば閉鎖 | 口座残高を全て出金したあとに閉鎖を申請 | 「居住地国」は納税義務がある国。判定は国税庁で確認するよう案内(2026年9月7日更新) |
| SBI FXトレード | 解約必須 非居住者になる場合「お取引を継続することはできません」 | 建玉を全て決済し、資金を全額出金してから解約フォームへ。解約せず移住が判明した場合は会社が任意の時期に決済・新規注文を制限 | 短期滞在で住民票を残す場合は解約不要と明記 |
| みんなのFX | 解約必須 「日本国外に居住されることとなった場合は、口座を閉鎖していただく必要がございます」 | 公開FAQに建玉の記載なし | 解約はお問合せフォームから |
| 楽天証券(楽天FX) | 1年未満は不要 出国予定が1年未満なら手続き不要。1年以上は出国2週間前までに届出と常任代理人の選任 | FX・CFD・先物は出国中「保有不可・取引不可」。申込前に決済 | 総合口座の継続は出国5年以内の帰国予定が条件。米国は183日ルールで判定 |
| 松井証券 | 取引制限 「出国日以降の取引を制限します(ログインおよび入出金は可能)」。1年以上か無期限の転勤・留学で非居住者 | 信用建玉は非居住者となる前に返済。判明日から5営業日目が期日、6営業日目以降に会社が任意で反対売買 | 出国前に顧客サポートへ連絡し「特定取引を行う者の任意届出書 兼 異動届出書」を提出。90日以内に書面がなければ任意売却・解約の可能性 |
| GMO外貨(外貨ex) | 海外からの取引不可 「海外在住の場合はもちろん、一時的に海外に滞在された場合も含め、海外からのお取引はご遠慮ください」 | 公開FAQに転居時の建玉の記載なし | 海外からの入金・海外口座への出金も不可 |
| OANDA証券 | 記載なし 口座開設は「日本国内に居住している方のみ」 | 転居後の扱いは公開FAQに記載なし | 海外のOANDAに口座がある人は日本のOANDA証券で開設不可 |
| インヴァスト証券 | 記載なし 開設基準に「日本国内に居住していること」「日本国以外には納税義務がないこと」 | 転居後の扱いは公開FAQに記載なし | 基準を満たさなくなる時点で条件から外れる |
| ヒロセ通商(LION FX) | 海外在住でも可 海外在住者の口座開設を受付。ただし米国・カナダ在住は不可 | 海外在住者はCFD口座の開設不可(FX口座のみ) | 「税務上の居住地国の特定 兼 特定取引を行う者の届出」を提出。滞在国の法律は自分で確認 |
| JFX(MATRIX TRADER) | 継続可 「国外に住所が変わりました。取引は継続できますか?」に対し、滞在国でFXが禁止されていなければ継続可 | 住所変更フォームで届出(文字数が入らない場合はメール) | 禁止国は自分で確認するよう明記(ヒロセ通商のグループ会社) |
各社の公開FAQ・口座開設基準にもとづく2026年9月21日時点の整理です。「記載なし」は公開資料に転居後の扱いが書かれていないことを示すもので、継続できるという意味ではありません。実際の手続きは各社に確認してください。
SBI FXトレードは「口座解約をせず、海外に移住したことが判明した場合、当社にて任意の時期にお客さまの計算において建玉の決済や、新規注文に制限をかけさせていただく」と明記しています。松井証券も、信用建玉を持ったまま非居住者になったことを知った日から5営業日で期日を切り、6営業日目以降に会社の任意で反対売買します。決済のタイミングを自分で選べなくなるうえ、海外のIPアドレスからのログインは各社の不正利用検知にかかりやすく、ある日突然ログインできなくなることもあります。出国前に自分の手で決済しておくのが、損益をコントロールできる唯一の方法です。
出国までにやること:2週間前から出国日までの5ステップ
12社の案内を突き合わせると、期限がいちばん早いのは楽天証券の「出国2週間前までに届出書の請求」です。これに合わせて逆算します。
- 2週間前「非居住者」になるかを判定する1年以上の予定で海外の支店などに転勤する人は、出国後は所得税法上の非居住者と推定されます(国税庁 No.1923)。松井証券は期間の定めのない転勤・留学なら1年未満でも非居住者扱い、GMOクリック証券は6か月以上で解約要請、楽天証券は1年未満なら手続き不要と、会社ごとに線が違います。自分の赴任期間と各社の基準を照らします。
- 2週間前建玉を全部決済するDMM FX・SBI FXトレード・外為どっとコム・楽天証券はいずれも「決済してから」でないと次に進めません。決済した損益はその年の先物取引に係る雑所得として確定し、この時点で税額が決まります。含み損の建玉も、出国後に会社側の任意のタイミングで決済されるより、自分で決めた方が結果を選べます。
- 1週間前出金して残高を0円にするDMM FXは「残高が0円であることをご確認のうえ」解約を依頼、GMOクリック証券は「口座残高のない状態にした後に」解約届を請求。出金先は日本国内の本人名義口座に限られる会社が多く、GMO外貨は海外口座への出金を不可としています。海外赴任後に使う口座へ移すなら、国内の銀行口座を経由します。
- 1週間前解約か、届出書の提出か解約する会社はフォームで依頼。松井証券のように口座自体は残せる会社では「特定取引を行う者の任意届出書 兼 異動届出書」に海外の住所が分かる書類を添えて提出します(90日以内に書面がないと任意売却・解約の可能性)。楽天証券は常任代理人(2親等以内の親族か専門家)の選任と契約書が必要です。
- 出国日まで税務署への届出を済ませる出国年にFXの利益がある人は、①納税管理人を届け出て翌年の申告期間に通常どおり確定申告する か、②出国の日までに準確定申告する かを選びます(所得税法127条、国税庁 No.1926)。損失が出た年でも、繰越控除を使うつもりなら申告が必要です。
帰国したら、松井証券は顧客サポートへの連絡で取引制限を解除、解約した会社は新規口座開設からやり直しです。解約してから帰国後に再開するまでの期間は、取引履歴も口座内では見られなくなるので、確定申告に使う年間損益報告書は出国前にダウンロードしておきます。
税金:出国前・海外在住中・帰国後で扱いが変わる
FXの税金は「いつ決済したか」と「そのとき居住者か非居住者か」で決まります。3つの時期に分けて、法令と国税庁の資料で確認します。
| 時期 | 日本での課税 | 根拠 |
|---|---|---|
| ①出国前(居住者)に決済した利益 | 先物取引に係る雑所得として申告分離課税。税率20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)。損失は翌年以後3年繰越 | 租税特別措置法41条の14・41条の15、国税庁 No.1522・1523 |
| ②非居住者になってから、国内FX会社で決済した利益 | 日本では課税されない(恒久的施設を持たない場合)。店頭デリバティブ取引の決済による所得は「国内にある資産の運用・保有により生ずる所得」に含まれないと法令で明確化。赴任先の国で課税される可能性あり | 所得税法施行令280条2項2号、国税庁「クロスボーダーで行うデリバティブ取引の決済により生ずる所得の取扱いについて」(令和4年1月) |
| ③帰国して居住者に戻ってからの利益 | ①と同じ20.315%。海外の業者で得た利益も日本で課税(総合課税) | 所得税法7条1項1号、国税庁 No.1521 |
非居住者の国内FX利益は「課税」から「非課税」へ変わった
②は2022年(令和4年度税制改正)まで扱いが逆でした。国税庁の令和4年1月の文書は、従来「非居住者又は外国法人に係るデリバティブ所得は、国内源泉所得である『国内資産の運用・保有所得』に該当する」と取り扱っていたと認めたうえで、令和4年度税制改正の大綱を受けて「該当しない」ことを法令上明確化し、「上記の取扱いの変更は、過去に遡って適用されます」と書いています。所得税法施行令280条2項2号は現在、「金融商品取引法第2条第21項に規定する市場デリバティブ取引又は同条第22項に規定する店頭デリバティブ取引の決済により生ずる所得」を国内源泉所得に「含まれないものとする」と定めています。
この変更のきっかけになったのは、日本に恒久的施設を持たない非居住者が国内のFX会社で得た利益を巡る争いです。2019年3月25日の国税不服審判所の裁決では「国内にある資産の運用により生ずる所得」として課税が認められましたが、税制改正で結論が逆転しました。過去に非居住者として国内FXの利益に課税された人は、法定申告期限から5年以内なら更正の請求で還付を求められます。
②の非課税は「非居住者が国内FX会社で決済した利益」に適用されますが、今回確認した12社のうち非居住者の取引を認めているのはヒロセ通商とJFXだけです。残り10社では出国前に決済するので、利益は①の居住者の所得になります。ヒロセ通商やJFXで海外在住のまま取引する場合も、日本で非課税になる代わりに赴任先の国の税制で課税されるのが原則です。米国や英国などはデリバティブの利益に独自の課税ルールを持っており、「どこの国でも税金がかからない」状態にはなりません。
出国年の申告:納税管理人か、準確定申告か
出国前に決済した利益は、出国年の所得として申告します。方法は2つあります(所得税法127条、国税庁 No.1926)。
- 納税管理人を届け出る:出国までに「所得税・消費税の納税管理人の選任・解任届出書」を税務署に出せば、翌年2月16日〜3月15日に納税管理人を通じて通常どおり確定申告できます。親族や税理士が引き受けられます。
- 準確定申告:納税管理人を届け出ない場合は、1月1日から出国の日までの所得について、出国の日までに申告と納税を済ませます。年末調整を受けない給与所得などがある年は特に注意が必要です。
損失が出た年も、翌年以後3年間の繰越控除を使うには「損失が生じた年分の確定申告」と「その後連続した確定申告」が要件です(国税庁 No.1523)。非居住者の期間に申告を途切れさせると、帰国後に繰越控除を受けられない可能性があるため、損失を繰り越したい人は納税管理人を通じて申告を続けるかどうかを税理士に確認してください。
住民税は「翌年1月1日にどこに住んでいるか」で決まる
FXの税率20.315%のうち5%は住民税です。住民税は前年の所得に対して、その年の1月1日に住所がある市町村が課税します(地方税法294条・318条)。出国年の翌年1月1日に日本国内に住所がなければ、出国年のFX利益にかかる住民税は課されません。逆に、12月に出国して住民票を残したままだと翌年度分が課税されます。年末に出国する人は、住民票の除票の日付が実質的な税額に影響します。
1億円以上の資産がある人は「国外転出時課税」も確認
出国時に1億円以上の有価証券や未決済のデリバティブ取引を持っている人は、出国の時点で譲渡・決済したものとみなして含み益に課税される制度があります(国税庁 No.1478)。未決済のFX建玉は「決済をしたものとみなして算出した利益の額または損失の額」で1億円の判定に入ります。株式や投資信託と合算して1億円を超える人は、出国前に納税管理人の届出と申告方法を税理士と決めておく必要があります。
独自集計:赴任期間中にドル円はどれだけ動くのか
「解約は面倒だから帰国まで持っておきたい」と考える人のために、ドル円の日足10年分(2016年9月20日〜2026年9月20日、2,601営業日)から、赴任期間に相当する1年・2年・3年・5年の窓を1日ずつずらして、終値がどれだけ変わったかを数えました。
| 期間(窓の数) | 終値の変化率 | 10%以上動いた窓の割合 |
|---|---|---|
| 1年(2,351窓) | 中央値 +2.1%/下位10% −4.2%/上位10% +14.5% | 20.4% |
| 2年(2,101窓) | 中央値 +3.9%/下位10% −4.2%/上位10% +28.7% | 36.7% |
| 3年(1,851窓) | 中央値 +13.0%/下位10% −4.1%/上位10% +38.0% | 53.9% |
| 5年(1,351窓) | 中央値 +33.6%/下位10% +5.0%/上位10% +46.3% | 86.4% |
変化率が終値ベースでプラスに偏っているのは、この10年が101円台から156円台への円安局面だったためで、次の10年も同じとは限りません。注目したいのは方向ではなく振れ幅です。3年の窓では、買い建玉が期間中に一度は4%以上の逆行を受けた窓が57.1%、売り建玉なら77.4%でした。2%の逆行(レバレッジ25倍で証拠金の半分が消える水準)まで下げると買い70.1%・売り88.1%になります。レバレッジ25倍で証拠金いっぱいに建てた建玉なら4%の逆行で証拠金を使い切る計算で、3年のうち半分以上の窓で一度はロスカット水準を通過していたことになります。海外にいて相場を見られない期間の建玉は、実質的に「会社が決めたタイミングで決済される建玉」と同じです。
赴任中に現地や海外の業者で口座を作り、帰国後も使い続ける人がいます。令和4年1月の国税庁文書は、居住者が海外の業者で得たデリバティブ所得を「国外資産の運用・保有所得に該当しない」とも明確化しました。つまり帰国して居住者に戻れば、海外業者での利益は日本で課税され、現地で払った税金の外国税額控除も受けられません。海外業者の利益は申告分離課税の対象外で総合課税になる点も含め、帰国前に整理しておくべき論点です。
よくある質問
Q. 短期の海外出張や、住民票を残したままの滞在でも解約が必要ですか?
A. SBI FXトレードは「短期滞在等で住民票を除票されない場合には、口座解約の必要はございません」、楽天証券は「出国予定期間1年未満は手続き不要」と明記しています。一方でGMO外貨は「一時的に海外に滞在された場合も含め、海外からのお取引はご遠慮ください」、GMOクリック証券は「6か月以上の滞在で解約」です。会社ごとに線が違うので、出張が長引く可能性がある人は事前に自分の会社のFAQを確認してください。
Q. 海外からログインして取引するだけなら、バレませんか?
A. 各社は海外からの取引を認めておらず、SBI FXトレードは移住が判明した場合に会社側の任意で建玉を決済・注文制限すると明記しています。海外IPからのログインは不正利用検知の対象になりやすく、本人確認書類の再提出を求められた際に海外住所が判明します。マイナンバーや住民票の除票で会社が居住地の変更を把握することもあり、続けられる保証はありません。
Q. 出国前に決済した利益は、いつ、どうやって申告しますか?
A. 出国までに納税管理人を届け出れば、翌年2月16日〜3月15日に納税管理人を通じて確定申告します。届け出ない場合は、1月1日から出国の日までの所得を出国の日までに準確定申告します(所得税法127条)。税率は居住者と同じ20.315%です。翌年1月1日に日本に住所がなければ、住民税5%分は課されません。
Q. 海外在住中に国内FXで利益が出たら、日本で申告が必要ですか?
A. 恒久的施設を持たない非居住者が国内のFX会社で得たデリバティブ所得は、2022年の税制改正で国内源泉所得に含まれないと明確化され、日本での申告・納税は不要です。ただし、そもそも非居住者の取引を認めている会社はヒロセ通商とJFXの2社だけで、赴任先の国では現地の税制で課税される可能性があります。現地の申告義務は赴任先の税理士や会社の税務担当に確認してください。
Q. 帰国後に同じ会社で再開できますか?
A. 解約した会社は新規口座開設からやり直しで、本人確認書類とマイナンバーの再提出が必要です。松井証券のように口座を維持して取引を制限する会社は、帰国後に顧客サポートへ連絡すると制限が解除されます。過去の取引履歴は解約後に口座内で見られなくなるので、出国前に年間損益報告書と取引履歴をダウンロードしておくと、帰国後の申告や繰越損失の計算に困りません。
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出典・参考資料
- 各社公式:DMM FX 海外に居住することになった。アカウントはそのままでいいですか?/GMOクリック証券 海外へ居住・転勤・留学となりました。取引は継続できますか?/外為どっとコム 転勤等により国外へ移住する場合、口座を閉鎖しなくてはならないのですか?/SBI FXトレード 海外へ転勤・移住することになった場合、口座はそのままでいいですか?/みんなのFX 海外に居住することになりました。口座はそのままでいいですか?/楽天証券 海外出国のお手続き/松井証券 海外転勤が決まりました。何か手続きは必要ですか。・口座開設基準(個人)/GMO外貨 海外からの取引はできますか。/OANDA証券 海外在住ですが、OANDA証券に口座開設できますか?/インヴァスト証券 口座開設基準を教えて/ヒロセ通商 海外在住ですが、口座開設はできますか?/JFX 国外に住所が変わりました。取引は継続できますか?
- 国税庁:クロスボーダーで行うデリバティブ取引の決済により生ずる所得の取扱いについて(令和4年1月)/No.1926 海外勤務中に不動産所得などがある場合/No.1923 海外勤務と納税管理人/No.1478 国外転出をする場合の譲渡所得等の特例/No.1522 先物取引に係る雑所得等の課税の特例/No.1523 先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除/No.2878 国内源泉所得の範囲
- 法令(e-Gov法令検索):所得税法 第2条・第7条・第127条・第161条/所得税法施行令 第280条/地方税法 第294条・第318条
- 外務省 海外在留邦人数調査統計(令和7年10月1日現在)
- ドル円の値動きは Yahoo Finance の日足データ(2016年9月20日〜2026年9月20日)から筆者が集計
本記事は各社の公開情報と法令にもとづく一般的な解説であり、個別の税務・法務の判断を示すものではありません。赴任先の国の税制や、繰越損失・国外転出時課税の適用は事案によって異なるため、税理士などの専門家にご確認ください。各社の手続きや条件は変更されることがあります。
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