「JERA(ジェラ)」という会社名を、ニュースや電力関連の話題で見かけたことはありませんか。実はこのJERA、日本の電力の約3割を作り出す、国内最大の発電会社です。私たちの生活を支える電気の多くが、この会社から生まれています。この記事では、JERAとは何か、どんな事業をしているのか、電力業界での位置づけまでをわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- JERA(ジェラ)とはどんな会社か
- どのように設立されたのか(東電と中部電力の関係)
- JERAの主な事業と発電規模
- 脱炭素に向けたJERAの取り組み
JERA(ジェラ)とは?

JERA(ジェラ)は、日本の電力供給を支える国内最大の発電事業者です。火力発電を中心に、日本で使われる電力のおよそ3割を作り出しているとされ、私たちの毎日の暮らしに欠かせない存在です。
社名の「JERA」は、「Japan’s Energy for a New Era(新しい時代のための日本のエネルギー)」の頭文字に由来するといわれています。一般の家庭が直接契約する「電力会社(小売)」とは違い、JERAは主に電気を「作る」側(発電)を担う会社で、普段はあまり名前を意識しないかもしれませんが、電力インフラの根幹を支えています。
どのように設立された?(東電と中部電力の関係)

JERAは、東京電力(東京電力フュエル&パワー)と中部電力が共同で出資して設立した会社です。もともと別々だった大手電力会社2社が、燃料の調達から火力発電までを一体で担う会社として統合してできたのがJERAです。
この統合には、大きな狙いがありました。火力発電の燃料であるLNG(液化天然ガス)などを、2社がバラバラに調達するより、まとめて大量に調達したほうがコストを抑え、交渉力を高められるのです。世界有数のLNG取扱量を持つ会社となり、国際的なエネルギー市場でも大きな存在感を示しています。
JERAの主な事業と発電規模

JERAの事業は、電気を作るだけにとどまりません。エネルギーの「川上から川下まで」を幅広く手がけています。
- 火力発電:全国に多くの火力発電所を持ち、日本の電力の約3割を発電しています。
- 燃料(LNGなど)の調達・輸送:世界中からLNGを調達し、日本へ運びます。世界最大級のLNG取扱量を誇ります。
- 燃料の取引(トレーディング):エネルギーの国際的な売買も手がけています。
- 再生可能エネルギー:洋上風力発電などの再エネ事業にも力を入れています。
これだけの規模と事業範囲を持つため、JERAの動向は日本のエネルギー政策や電気料金にも影響を与える、重要な会社なのです。
脱炭素に向けたJERAの取り組み

火力発電を主力とするJERAは、二酸化炭素(CO2)の排出という課題にも直面しています。そこで、2050年までに事業からのCO2排出を実質ゼロにする(カーボンニュートラル)という目標を掲げ、次のような取り組みを進めています。
- アンモニアの混焼・専焼:燃やしてもCO2を出さないアンモニアを、石炭火力の燃料に混ぜて使う取り組み。
- 水素の活用:将来的にCO2を出さない水素発電も視野に入れています。
- 再生可能エネルギーの拡大:洋上風力などの再エネ電源を増やしています。
「安定した電力供給」と「脱炭素」という、時に相反する2つの課題を両立させることが、JERAの大きなミッションになっています。日本のエネルギーの未来を左右する会社として、その挑戦が注目されています。
電力自由化とJERAの位置づけ
2016年に始まった電力の小売全面自由化によって、私たちはさまざまな会社から電気を買えるようになりました。この仕組みの中で、電力業界は大きく「発電」「送配電」「小売」の3つの役割に分かれています。JERAが担うのは、このうち「発電」の部分です。
- 発電:電気を作る(JERAはここで国内最大)。
- 送配電:作った電気を送り届ける(送電線・配電網の管理)。
- 小売:家庭や企業に電気を販売する(私たちが契約する会社)。
つまり、私たちがどの電力会社(小売)と契約していても、その大元をたどればJERAが発電した電気を使っている可能性が高い、というわけです。表舞台には出にくいものの、電力インフラの「土台」を支えているのがJERAなのです。
JERAが注目される理由
JERAは、就活生や投資家、エネルギー業界の関係者からも注目される存在です。その理由をまとめると、次のようになります。
- 圧倒的な規模:日本の電力の約3割を担う巨大企業であり、業界での影響力が非常に大きいです。
- エネルギー安全保障の要:LNGの安定調達は、日本のエネルギー供給の安定に直結します。国のエネルギー政策とも密接に関わります。
- 脱炭素の最前線:アンモニアや水素、洋上風力など、次世代エネルギーへの挑戦の最前線に立っています。
- 電気料金への影響:燃料コストや発電のあり方は、最終的に私たちの電気料金にも影響します。
「電気を安定して供給し続ける」という社会的使命と、「脱炭素という大変革に対応する」という未来への挑戦。この両方を担うJERAの動向は、日本社会全体にとって重要な関心事なのです。
JERAに関するよくある質問
Q. JERA(ジェラ)とはどんな会社ですか?
火力発電を中心に、日本の電力の約3割を作り出す国内最大の発電会社です。東京電力と中部電力が共同出資して設立され、燃料調達から発電までを一体で担っています。
Q. JERAは私たちが契約する電力会社ですか?
いいえ。JERAは主に電気を「作る」発電会社で、一般家庭が直接契約する小売の電力会社とは異なります。ただし、作られた電気は各電力会社を通じて私たちのもとに届いています。
Q. JERAはどの会社が出資していますか?
東京電力(東京電力フュエル&パワー)と中部電力が共同で出資して設立された会社です。両社の火力発電事業などを統合して生まれました。
Q. JERAはなぜLNGに強いのですか?
2つの大手電力会社の燃料調達を統合したことで、大量にまとめてLNGを調達できるようになり、コストや交渉力の面で有利になったためです。世界最大級のLNG取扱量を誇ります。
Q. JERAは脱炭素にどう取り組んでいますか?
2050年のカーボンニュートラルを目標に、CO2を出さないアンモニアや水素を燃料に活用する取り組みや、洋上風力などの再生可能エネルギーの拡大を進めています。
まとめ:JERAは日本のエネルギーを支える巨大企業
JERAは、日本の電力の約3割を作り出す国内最大の発電会社で、東京電力と中部電力の火力発電事業を統合して誕生しました。世界最大級のLNG取扱量を持ち、発電から燃料調達まで幅広く手がけています。安定供給と脱炭素という2つの課題に挑むJERAは、私たちの生活と日本のエネルギーの未来を支える、重要な存在です。あまり表に出ない会社ですが、電気をつけるたびにお世話になっている企業といえるでしょう。
※本記事は執筆時点の公表情報に基づく一般的な解説です。最新の事業内容は公式発表をご確認ください。


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